日銀を廃し、新中央銀行を作らざるを得ない理由

2020年08月25日

黒田日銀総裁の任期は異次元緩和開始後10年目の2023年4月で切れる。黒田総裁は⒑年債を主力に国債の爆買いをしてきた。ということは、総裁前に保有していた国債は、この10年でほぼすべてゼロ%又はマイナス金利の新発債に入れ替わるということ。日銀の収入はゼロになる。一方、金利引上時の支払い金利額は膨大。国債の爆買いと比例して増える日銀当座預金が巨大残高となったからだ。政策金利の引き上げはここへの付利金利上げしか方法はない。次期日銀総裁は、収入ゼロの一方、支払いは莫大となる会社を託されるようなもの。莫大な“負”の通貨発行益(負のシニョリッジ)を発行する中央銀行がいつまで存続出来るかの歴史的大実験だ。それが嫌だと長期金利を引き上げ保有国債の利回りを上げようとすると、すでに購入した保有国債にべらぼうな評価損が発生する。莫大な評価損を抱えた中央銀行が存続しうるのか?の歴史的大実験となる。

どちらにしても日銀は廃止、新しい中央銀行を作るしか出口はないと私がいう理由である。今の日銀に出口はない。あるなら教えて欲しい。景気が良くなるかスタグフレーションで金利を上げなくてはならなくなれば即アウト、円は紙くずとなる(=ハイパーインフレ)。私がドル買いをお勧めする理由である。、