1.パウエル発言後にドル高、米長期金利高が進んだ理由
注意すべきはこのゼロ金利とは短期金利のことだという点。FED は日銀と違い長期金利を抑えようとは思っていない。抑えるためには強烈な長期国債爆買いが必要だが、それはいずれハイパーインフレを引き起こすことを充分承知しているからだ。短期金利を低く抑えれば。株価にはよく、景気は上昇していき長期金利は上昇せざるを得ない。イールドカーブが立っていくということ。2%のインフレの時、長期金利が0.75 %のままであるはずがない。このニュースの後のマーケットの動きを見れば市場もそう判断していることがわかる。日銀は長期金利を上げられないから日米長期金利差が開き、ドル高円安。米国の長期金利上昇に反し、日銀が円長期金利を低く抑えこむことは不可能。その結果、日銀は債務超過の危機に陥る。円暴落、ハイパーインフレの危機。通貨の信用は、まさに中央銀行の財務内容による。債務超過になったら、それが一時的でない限りアウト。
このニュースを見ていると日本のバブル(1985-1990)を思い出す。日銀がCPIのみに注目し、資産価格の上昇を見逃し狂乱経済を迎えた。1988年頃までは資産家国急騰しているのにCPI はo.5%以下と、今の日銀の目標2%より低かった。そのことは、パウエル議長の認識の中にあるようだ。https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63136760X20C20A8MM8000/
2.(日銀の「マイナス金利政策」とは単なるイメージ戦略にすぎない)
日経新聞に「ゼロ金利が適用される残高が増えている」「一方でマイナス金利の適用残高は7月に約2割減少した」とあるが、マイナス金利の適用残高は日銀当座預金427.6 兆円のうちのたったの23.6兆円。総額の5.5%に適用されているにすぎない。これをもって日銀は「マイナス金利政策」と称しているが、もともと「金利低くしているそ~」を訴えたい単なるイメージ戦略に過ぎない。異次元緩和で日銀当座預金残高を極大化する間違いを犯した日銀は、マイナス金利に誘導することは不可能。一方、私が「頭おかしくなった」といわれながらも20数年前からデフレ脱却のために主張していたマイナス金利政策は日銀当座預金を極小化する政策で180度違う。地方銀行が苦しくなり、財政規律も無くなったのは異次元緩和のせいであり。やってもないマイナス金利政策のせいではない。https://www.nikkei.com/article/DGKKZO63088720W0A820C2EE8000/