「米長期金利の動きが重要」「2021年の米インフレ高進観測は幻想か?」他

2020年12月10日

1.「米長期金利の動きが重要」

昨今、私は、朝起きてまず米長期金利の動きを見る。それで就寝前と比べてドル円がどうなっているか予知できる。米長期金利が上昇していればドル高、下落していればドル安だ。FRBが当面抑えるのは短期金利。長期金利は市場が決める。日米長期金利差が重要。

https://jp.investing.com/rates-bonds/u.s.-10-year-bond-yield-historical-data 

2.「2021年の米インフレ高進観測は幻想か?」

このブルムバーグの記事には「2021年に米国のインフレが高進するとの観測を一言で説明するなら、それは全く幻想にすぎない、ということになるかもしれない」とある。裏を返せば、「2021年に米国のインフレが高進するとの観測」が少なからずあるということ。この観測が外れても長期債保有者は儲かることはないが、当たれば即死。特に米国長期金利につられて日本の長期金利が上昇すれば日銀はアウト。円は暴落、ハイパーインフレに。https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-12-08/QKZ0Z9T1UM1001 

3.「借金王の散財」

自民党と公明党がもめて75歳以上の医療費2割負担がやっと決まった。これで現役世代の負担は年880億円減る」そうだ。880億円減らすのに、これだけ大変なのに、国民一人10万円配布で13兆円も支出した。まさに借金王の散財。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFS079N00X01C20A2000000/ 

.「日本はもっと借金しろ」そんなMMT理論の危険な落とし穴」

12月7日に更新された日本総合研究所調査部主席調査員の河村小百合さんの論考は必読。この論考の内容は、私が普段主張し、本に書いてきた内容と95%は同じ。ただ河村さんは、元日銀ウーマンだったせいか古巣を廃せざるを得ない、とまでは書いていない。現在の円を廃する(=預金封鎖&新券切り替え)ところまで。きちんと金融論を学び、オーソドックスな金融をやってきた人は同じ分析し、同じ結論になるということ。今の日銀は、はちゃめちゃ。私がドル資産の保有をお勧めしている理由。紙屑を持っていても何も買えない。河村さんは私の参議院での質疑をちゃんとチェックしていてくださっている。「過去の国会の質疑でこの点を問われた黒田総裁は、日銀が債務超過に転落する可能性もあることを認めている。」の記載は私が何度も黒田総裁に聞き、最後に黒田総裁がしぶしぶ認めたことです。https://president.jp/articles/-/41077

 5.「税収は55兆円前後しかないのに赤字幅は100兆円超」

昨日の6時のNHKでこのニュースを取り上げて「財政再建は一層難しくなった」と論評していたが、20年前から難しくなっており、もう「尋常は方法では不可能だ」である。ここまでくれば、もう踏み倒しかない。徳政令発令などは過激すぎるからそれよりはマイルドなハイパーインフレという借金踏み倒ししかない。他国も同じことしているというが次元が違う。日本は財政が世界最悪で中央銀行が世界最大のメタボ。国会議員の仕事は、本来、外交、防衛、財政で、後の懸案は地方分権で財源とともに地方自治体に委譲した方がよい。それほど国会議員の主たる検討課題のはずの財政に対し、国会では誰も議論しない。バラマキすることだけのことは財政とは言わない。https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF08ADW0Y0A201C2000000/ 

6.「コロナ病床逼迫、柔軟な運用欠く」

日経新聞曰く「日本は人口当たりの病床数が先進国の中で多く、感染者数はより少ないのに、医療現場に余裕がなくなっている。効率的でない医療資源の配分や(略)構造的な問題が背景にありそうだ」。数日のNHKニュースでは、「病床はあっても看護婦が不足してそれがネックになっている。待機看護婦に職場に戻るよう呼び掛けている」と言っていた。それなら、待機看護婦に月100万円の月給払えばいいだけではないか?それでも帰ってこなければ200万円払えばよい。潜在的供給力が充分あるのに市場に戻ってこないのなら値段を上げる。それが資本主義国家の大原則。コロナ用病床が医療機関の経営問題で増やさないのなら、重症者用ベット一つ増床すれば1000万円(値段はわからないが)支給すればいいだけではないのか?携わる医者の給料を上げう。国民一人当たり10万円ばらまく代わりにそこに予算を振り向ければよかったのでは?日経新聞のいう「構造的な問題」とは、日本が資本主義ではなく計画経済だからだと思う。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODG076T20X01C20A2000000/

7.「日本では取締役多様化でガバナンスなど向上しっこない」

米国では会社は株主のモノ。取締役は株主の代表であり、かつ自身が大量にその会社の株を保有している。だから株価を高めるために、会社の利益を必死で考える。また会社のレピュテーションリスクで株価が急落を回避するために不正に激しい目を向ける。使用人である執行役員を叱咤激励する。すべて自分自身の利益につながるためだ。オーナー自身の金が投入されていないヘッジファンドには誰も資金を投じないのと同じ。日本は、米国の取締役会の形だけまねている経営者の友人や知人の雇われ取締役だから、形だけ。日本で非常勤取締役の数を揃えてもガバナンスなど働かない。後、ガマナンスの向上には、時価会計が不可欠。日銀を見ていればよくわかる。時価会計なら、日銀は怖くて、禁じ手中の禁じ手と言われる国債の爆買いなど出来ない。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO67136390Y0A201C2EE9000/

8.「銀杏の食べ過ぎはよくないか?」

本日は午前中テニス、帰りの車の中から見たイチョウ並木がきれいだった。それに銀杏がおいしそう。皆さんご存知だと思うが、銀杏を封筒に入れ1分間、電子レンジでチンすれば、これほどおいしい酒の肴はない、と同乗のテニス仲間のHさん(私が運転手)に言ったら、Hさんが「銀杏は食べすぎると、よくないんだよね」と言うので「そんなことはない。私など、毎回、たらふく食べる」と言ったら「やっぱりね~食べすぎはよくないんだ~」ですと。

9.「運転手か運転者か?」

運転手と言えば、昔、中川君夫婦とお葬式に行った。帰りに中川君が、地下の駐車場に置いてある車を取りに行った。その間、係の人が「タクシーをお待ちですか?」と聞いてきたので、「いえ、運転手を待っています」と答えたら、隣から中川夫人から「運転手ではありません。運転者です」とピッシと、くぎを刺された。さすが女子アナ。言葉のプロ。言葉には厳しい。プロはこうでなくちゃ~。金融のど素人が、基礎もわかっていないのに偉そうなこと言うと腹が立つ。