「円が崩壊し、ドルが減価で終わるならドル/円は暴騰」「どんどん貧乏になっていく日本」他

2021年02月08日

1.「空前のインフラ増強」

本日の日経新聞1面トップ記事。東日本大震災に関し「未曽有の複合災害に対し、政府が37兆円超の予算を投じ復興を進めてきた」ことの検証だ。「維持・活用 迫る難問」との副題がついている。東日本大震災の被災地域ではないが、地方財政を監査している公認会計士がおっしゃったことを思い出す。「この巨大インフラはこの地方の資産ではあるが、私には負債にしか思えない。この維持費、修繕費を今後どうやって捻出していくのだろう」ところで、今年度当初予算の歳出は103兆円。、第3次予算後の歳出は175兆円。と言うことはコロナ禍に対し、72兆円の予算を投じてきたわけだ。東日本大震災では37兆円。コロナ禍では東日本大震災の2倍を使ったわけだ。これをどう返していくのか?東日本大震災は、その半分を2.1%、25年間の所得税増で返済しようとしている。又25年間の所得増税か、消費税上げか?ま~、私などはあと25年も生きていられっこないから、若者たちよ、借金返済は頼むぜ!ア~、なんという世代間格差。なぜ若者は怒らない?

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF281Z70Y1A120C2000000/

 2.「円が崩壊し、ドルが減価で終わるならドル/円は暴騰」

昨日、私のツイッタ―に以下のような質問が来た「『円の崩壊の後にドルも崩壊する』という説もありますが」。私の回答は以下の通り。「世界中でお金がジャブジャブなのであらゆる法定通貨の価値は減価するでしょう。ですから、ビットコイン、株式、金が上昇しているのです。ドルの価値も減価します。しかし為替ととは相対評価です。物々交換時代に戻らない限り、世界中で一つの法定通貨は残ります。それはドルでしょう。円が崩壊し、ドルが減価で終わるならドル/円は暴騰です」 

3.「クリスチャンからのメール」

昨日、私がモルガン銀行で東京支店長をしていた時に、シンガポール支店長をしていたドイツ人のクリスから、メールがあった。先日、私が世界的に権威のある経済誌「The international economy」に書いた論考への感想だった。彼は、今、大きなヘッジファンドを運営しているがモルガン時代は私と同様、リスクテークを任されていたごく数少ないメンバーの一人だ。「We seem to be arguing the same and I do agree that the situation in both Japan and Europe is worse than the US. My only question is when will it start and most importantly what will trigger a run on currency and the start of the real inflationary period ?」(私たちは同じことを主張しているようだ。日本とヨーロッパの状況は米国よりはるかに悪い。私の唯一の疑問は、その状況がいつそれが明確化し、そして最も重要なことは、何がきっかけで、それが為替に影響(=ドルに対する円安、ユーロ安)をし始め、真のインフレが起こり始めるか、だ)要はドル高円安、ドル高ユーロ安、世界的インフレは既定路線で、問題は「いつから」だけと言うこと。ちなみに私の論考は、先日書いたことの繰り返しになるが、。「債務規模も中央銀行のバランスシート規模も、日本は世界で特突している。『日銀は炭鉱のカナリア』だ。世界は日本を注目し、日銀の顛末を見て軌道修正をするだろう」。私の文章に編集者がつけた小見出しは「すべての法定通貨は減価する。しかし一番減価しない通貨が生き残る。それは世界の基軸通貨のドルだ」だった。

4.「どんどん貧乏になっていく日本」

2012年、ルマン24 耐久レースがスピードウェーで開催された(ただし6時間に短縮)。前述のクリスチャンが私の次男そしてその友人をピットに招待してくれた。当時から彼はヘッジファンドを始めていたが、それと同時に趣味で、ルマン24に参戦する自動車チームのオーナー兼ドライバーとなり世界を転戦していた。あの時も、他にプロドライバー2人と3人でレースに参加した(交代で運転)。レース後はプロドライバーの一人とクリスと我々で御殿場で食事をした。それにしても、モルガン時代のリスクテーカーたちは優雅に暮らしている。生活レベルも精神面でも一番ショボいのが私。しょうがないか、日本に住みついていたのだから。

クリス⑤

クリス10

クリス18

クリスレース後

もちろん物理的な豊かさだけがいいのではない。しかし少なくとも日本はどんどん相対的に貧乏になってきている。その上に世界最大の借金をためこみ、今、危機の最前線にある。その事実を誰も指摘さえせず、大改革をしようともしない。若者が留学したり、外国で働いたりしないから、日本の遅れや異常さ(格差是正を金科玉条とする社会主義的経済運営)に気がついていないせいだと思う。来るべきガラガラポンで、そこに気がつけるか否かが、日本が混乱の後に復活できるかを決める。

5.「社運をかけてか?「週刊エコノミスト」の「円高が来る!」

今週の「週刊エコノミスト」の特集は「円高が来る!」世界的にドル回帰・避難通貨ドルの論調が強まってきている中、あえて「円高が来る!」の特集。ここまで社としての相場の方向感を出すのはマスコミとしては珍しい。あえて社運をかけたのか?見てみましょう。私は大外れをすると思うけど。

6、「閑散」

昨日、次男が鮫洲で国際免許を取ってきた。他にだ~れもいなかったそうだ。先日パスポートの更新に行った時も、そう。窓口の人が、「こちらに来て~」と呼び込みを受けている雰囲気だったそう。そりゃ、そうだろうな~。今、飛行機よりも何よりも、訪れる人がもっともいない所かもしれない。