1.「米国経済はブームの時代へ」
雇用統計の直後、ブルムバーグテレビでコメンテーターの女性が「ブーミングエコノミー」と言っていると書いたが、昨晩は米金融界のドン、論客、オピニオンリーダーであるJPモルガンCEOのジミー・ダイモン氏が”the U.S. economy will likely boom(米国経済はブームになる可能性が強い)”“This boom could easily run into 2023(このブームは2023年まで続く)”と発言している。
ブームになる米国経済と、ワクチン接種遅れで自粛が續き、ブームのかけらもない日本経済を対比すれば、今後かなりのドル高/円安が予想される、
「It could all add up to a Goldilocks moment, according to Dimon, where growth is fast and sustained while inflation ticks up gently. Threats to that outcome include virus variants and a rapid or sustained jump in inflation that prompts rates to rise sooner.」
(ジミー・ダイモン氏は、「それは成長は早くかつ継続的である一方インフレは徐々に高まる適温相場を意味する。リスクはコロナ変異株と急速で持続的なインフレの到来で金利上昇が急速に起こることである」
ダイモン氏のいうことを信じるのなら、「ドル買い・円売り」と「米国長期債の売却」もしくは「長期債から短期債へのシフト」「米債券ベアファンド(長期金利が上昇すると儲かる投信)の購入はマストだろう。https://www.bloomberg.com/news/articles/2021-04-07/dimon-says-fintech-and-big-tech-are-here-as-banks-lose-ground?srnd=premium-asia
2.「突出してでかい日銀総資産(日本は炭鉱のカナリア)」
日経新聞いわく「米欧中銀もコロナ対応で資産を膨らませている。ただ日銀の総資産は国内総生産(GDP)の約1.3倍の規模と先進国で突出して大きい」。他国も財政赤字を膨らませている、他国中央銀行も資産を膨らませている、だから日本がやっていることは他国と同じで心配ないと説く人がいる、とんでもない。GDP比で日本の財政赤字も、日銀の財政ファイナンスも、ともに突出している、日本は炭鉱のカナリア。日本がこけるのを見て他国は軌道修正が出来るほど、ずっと後方から日本の後をついてきている。https://www.nikkei.com/article/DGKKZO70787520X00C21A4EE9000/
3,「米、インフレ観測再燃 市場予想、8年ぶり高水準 一段の円安も」
本日の日経新聞マーケット欄の記事。まともな解説。「FRBが近く緩和縮小に動くとの思惑も根強いなか、一段の円安余地を生む可能性がある」「背景にあるのは早期の経済回復期待だ。とくに米国では1.9兆ドル(約200兆円)規模の追加経済対策が成立。4月初旬に発表された米サプライマネジメント協会(ISM)の景況感指数や雇用統計は大幅に改善し、ワクチン接種も4月中旬までに国内の全成人が対象となる見込みだ」「経済正常化への期待が上回る形で財政・金融政策による景気回復を見込む『リフレトレード』が活況を呈している。」
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO70787030X00C21A4EN2000/