「サマーズ氏、年末時点の米インフレ率5%に『かなり近く』なるだろう」「だからプロなどあてにならない、か? 」他

2021年06月27日

1.「サマーズ氏、年末時点の米インフレ率5%に『かなり近く』なるだろう」

サマーズ元米財務長官/元ハーバード大学学長は、「米国のインフレ率は年末時点で5%に「かなり近い」状態となり、結果として債券利回りは年内に上昇する可能性が高いとの見通しを示した」そうだ。日本語版のブルムバーグには、なぜかこの記事が前面に出ていない(日本人にとっては読みたくないニュースだと判断しているのか?)が、米国では非常によく読まれている記事だ。今でもアクセス数3位だ(昨日、私が見た時はもっと上位だったと記憶している)。商品市況の状況、資産価格の上昇、新興国がすでに利上げに入っていることなどから考えても、私はサマーズ氏に完全に同意。ただ彼の想定より、インフィレ率はもっと高くなると思うし、長期金利は、はるかに高くなるとは思っている。理由は24日(木)新ニュースメディア「サキシル」に「『物価上昇は一時的』パウエル議長が繰り返す、バブル期の日銀総裁の過ち」に書いた通り。もしサマーズ元米財務長官の予想が当たった場合、ドル/円は急騰の危機。日銀マンは自分たちの職場がなくなるかと戦々恐々、円は紙くず化の危機となろう。黒田総裁は、心配でたまらないはずだ。頭の良い方だからそのリスクは十分承知していると思う。それともMMT 論者の言うようにインフレが来たら大増税(=日本では消費増税でしか税収を大きく増やす手段はない。富裕層大増税と言っても残念ながら日本には富裕層が少ない。税率を目一杯上げても税収増は雀の涙)でインフレを抑えるから大丈夫だと思っているのだろうか?

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-06-26/QVA9LHDWX2PT01

 

2「だからプロなどあてにならない、か? 」

私は今、借金王だが、初めて親戚と一緒に大型ローンを借り入れたのは1988年、住宅都市整備公団から借りた35年固定でレートは4.85%だった。(メガバンクに借り換えをして、現在は非常に低いレート)。当時、私は(自分で言うのもなんだが)国債市場では発言でマーケットを動かした大物トレーダーの一人。

一方、小中9年間クラスメートだった(高校は別のクラス)の宮沢洋一現参議院議員は大蔵省の理財局課長代理。国債発行の実質責任者だった。当時、宮沢君が「フジマキ、お前、いいときに、金借りたな~。我々が生きている間で、今が一番金利が低い時かもしれないぞ・さすがプロだ。」と私に言った。私は「俺もそう思う。だから長期固定で借りたんだ」と答えた。要は、当時の日本で、調達と運用のプロ中のプロ2人が「人生で一番低いだろう」と予想した35年物金利が4.85%。今、30年物が0.67%。

多くの方は「だからプロなど当てにならない」と言うだろうが、私は、「だから、今の0.67%は異常、と考えるべし」と思うのだ。

 

3.「まともな週末が戻りつつある」

昨日の土曜日は、午前中テニス2ゲーム。午後2時からは神奈川県民ホールで追っかけをしている小泉和弘さん指揮の神響コンサート。べートーベン/交響曲第2番ニ長調OP36,フランク/交響曲ニ短調 FWV.48。午後5時半からは近所のフレンチで夕食。SANS は書いたが米国へ仕事のメール2通書いただけで、後の仕事は無し。本日の日曜日は、午前中、テニス2試合、金融チームでお医者さんチームに6-3、我がグループ最強チームに2-6で1勝1敗。.これから昼寝をして夕方はテレビで日本陸上を見た後、「笑点」でひいきの林家木久扇師匠を応援。夜は家内にタコスでビールをお願い。夫婦ともども2回のワクチン接種を終えて通常の日曜日が戻りつつある。

小泉さん⑤