1.「サマーズ氏『パウエル議長はインフレリスクを読み間違えている』」
昨日のブルムバーグニュース。元財務長官、元ハーバード大学学長のサマーズ氏はブルムバーグテレビに対し、「インフレのリスクをパウエル議長を読み違えている。議長が認識するより深刻だ」と述べたそうだ。完璧にAgree. 米国のインフレが需給の関係で起きているのなら一時的かもしれないが、私は、日本のバブルと同様、資産効果のせいだと思っている。バブル時の日本には、すさまじい円高進行というデフレ要因があったが、今の米国には無い。そのせいで、かなりのインフレになると私は思っている。パウエル議長は、来春の再任を確保据えるため、インフレは一時的だと思い込みたいのだろうと思っている。しかし、それは、インフレを加速させ、長期金利を急騰させると思う。なお、FRBが「金利を上げない」と言っているのは短期金利の話であることには注意。長期金利をコントロール出来るなどと思っている中央銀行は、世界で日銀、それも黒田日銀だけ。長期金利は市場が決める。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-08-28/QYJ8KZT1UM0W01?srnd=cojp-v2
2.「インフレは一時的ではない」
この前の土曜日の日経新聞記事。ウォール街の「ご意見番」として知られる米投資会社ブラックストーンのバイロン・ウィーン氏いわく「私の見方では(インフレは)決して一時的な現象ではない」同意!ウィーン氏いわく「パウエル議長は来年2月に任期が切れる。本人は再任を期待しているとみられ、それまで失態を演じたくないだろう」これが万が一、「インフレは一時的」と言い張り、緩和を継続する理由?だとしたら米国には悲劇だ。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO75220640X20C21A8ENG000/
3.「いつ円が暴落するんだ!」
昨日、私のtwitterに以下のリツイートをいただいた。「いつもおっしゃってますが、いつ円が暴落するんですか?ずっと嘘つき続けてますけど」
私の回答はいかのとおり。「日本銀行が債務超過になり、外資が日銀を見捨てた時。 幸か不幸か、日本の景気がずっと悪く、利上げをする必要が無かったから、日本銀行は純資産でいられた」
4、「スイス型生き方の方がいい」
昨日の日経新聞1面記事。「必要なのは、人口が増え続けることを前提にした「常識」を崩し、人口減に合わせて社会をデザインし直す覚悟だ」との記事のまとめ大賛成だ。昔からの私の主張でもある。「人口減が問題」だとしても、国のために「生めよ、増やせよ」の富国強兵政策は反対。「国のために国民がいる」のではなく「国民のために国がある」。子供を産みたいのに、経済的に埋めない家庭があるのは、確かに問題。しかし「国のために」は、おかしい。
たしかにGDPが大きい方が、政治家は海外に行って、でかい顔が出来るからいいかもしれないが、国民は「一人当たりのGDP」が高くなればいい。家は広くなるし、通勤電車も混まないし、道路も渋滞が無くなる。少子化で何が困るかというと「、需要が減るから」というが、円安にして海外に需要を求めればいい。考えうる最大の問題は、確定給付型(若い人たちの保険料を給付に回す)の年金の持続性かな?と思う。
国会議員の時に、少子化大臣に聞いたら少子化対策に毎年GDPの1%を当てているとの答弁を得た。約5兆円。それなら毎年5兆円を、年金の確定拠出型(自分の積み立てたお金を後に自分でもらう)への切り替え費用に充てた方がいい。少子化対策は、結局は移民受け入れしかないと思う。「移民を受け入れずに、(GDP で言えば)経済二流国、しかし1人当たりのGDPが高い国」の方を私は望む。スイス型生き方だ。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC310Q00R30C21A5000000/
5.「普通の国なのか、この国は?」
(専門分野ではないのだが、あまりにも啞然としたので)市場原理の働かない日銀が日本最大の株主になり、発行国債の53%をも日銀が買い占めるこの国は、もはや資本主義国家(=市場主義)とは言えないし、国民の財産を守ろうともしない国だ、と思っていたが、今回のアフガン撤退の無様さはなんだろう?国民の命を守るだけの意思も気概も戦略もないではないか?他国との差があまりにも大きい。日本は、国家の体(テイ)をなしていない。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO75230070Y1A820C2EA3000/
6.「アフガンでの現実はあまりに重い」
「今回、在外邦人や長年日本に貢献してきた現地職員らをスムーズに退避させられていないという現実はあまりに重く、浮かび上がった問題点を再考する機会にしなければならない」まさにおっしゃる通り。