「次期総理に必要な資格とは?」他

2021年09月13日

1、「次期総理に必要な資格とは?」

リスクテークの仕事をしてきた私の経験からすると、決断にはものすごいエネルギーが必要だ。そのための基礎的な勉強にも時間がかかる。日本国の運営のすべてに最終決断をするとなれば、そのエネルギーや学習時間は莫大である。そう考えると、一国の総理大臣が朝から晩まで考え、最終決断に携わらなければならないのは、外交、防衛と財政に尽きる。国の存亡にかかわるからだ。あとは今回のコロナ禍のような大事件。コロナ対策は戦争に例えられるから、防衛の範疇と考えればよい。あとの社会保障、教育、衛生等ももちろん重要ではあるが、首相1個人の時間、能力、エネルギーの総量に限度がある以上、地方自治体や、他のそれなりの人に任せればいいと私は思っている。

その点からして、外交、防衛と、財政に正しい感覚や思想を持っている人が総理に選ばれるか否かが国民の幸福につながる。ガイ綱、防衛に関しては、現在の総裁候補者にそれほど大きな思想的差はないと思っている。しかし財政に関しては大ありだ。この危険極まりない財政状態において、素人スタッフの提案を受け入れて、ポピュリズム的なバラマキを提言する候補者は、まっぴらである。その点、

河野さんは厳しい財政状況を認識しているせいだろう、今回の政策提言にも、国民を不幸に陥れるバラマキ政策は入っていない。他の候補と違い、ポピュリズムに迎合しない態度は立派だと思う。奥様がJPモルガン時代の私の同僚だった関係で、何度かお話しさせていただいたが、私が説明するまでもなく厳しい財政状況は充分、認識されていた。しかし、もっとも河野さんが、たとえ総理になられたとしても、時すでに遅し、でXデイは不可避だ。財政に関して、健全な思想、認識を持たれている河野さんが、Xデイが来て結果責任を取らされるのは最悪の事態だ。河野さんにはXデー後の日本復興期の救世主の一人になっていただきたかったな~とも思う。ただ、もしX デイが近じかあれば、今回、バラマキを主張された他の候補者は、信用を完璧に失い、将来の総理の目を失うだろう。

少し長い目で見れば、今回の政策で、バラマキを主張されなかった河野さんは、信用を勝ち得る点で、賢明だったと思う。

 

2.「河野さんの外相時代のエピソード」

参議院ODA 委員会で「GDP世界第2の大国・中国に、なぜ世界第3位の日本がODA 援助を最近まで行っていたのか?」と質問したことがある。答弁者は、とうとうとエクスキューズを述べ嫌になったことがある。

一方、河野さん。河野さんが外相の時、やはり参議院ODA 委員会で「こんな赤字を抱えている国が、世界第2のODA 拠出国でいいのか?減らすべきなのではないか?」と質問した。外務省が作った答弁書に沿って、ものすごい反論が来るものだと予想したのに、答弁は「藤巻さんのおっしゃることはよくわかります」だった。驚いた。この方は財政事象をよく理解していると同時に、事なかれ主義ではない、ガッツがある人だと感心した。

 

3.「アベノミクスの呪縛から逃れられないポスト菅候補たち」

朝日新聞原真人編集委員のデジタル論座「アベノミクスの呪縛から逃れられないポスト菅候補たち」はぜひ読んでいただきたい。記事は13日(月)朝8時までは無料で読める。これを読んでいただければ、私がなぜ河野さんが総理に適任(と言っても選挙権はないが)と思う理由がお判りいただけるだろう。

https://webronza.asahi.com/business/articles/2021090900009.html

 

4.「甥っ子のイラスト展」

昨日、一昨日と久しぶりのテニス2試合ずつ。快き疲労。土曜日はテニスの後、

六本木ヒルズ森美術館のギフトショップ付属のギャラリーで行われていた甥っ子のイラスト展へ。甥っ子(いつも私の本に挿絵を書いてくれている妹の次男)もその分野では多少、名が売れてきたようで、販売価格にびっくり。それもすでに完売と聞いて2度びっくり。私にはよくわからない世界だな~。でもうれしい。

 

こうちゃん

 こうちゃん3