「テーパリングは金融引き締めではない」
本日は、朝にも第1弾を更新しています。そちらもお読みいただければ幸いです、
本日の日経新聞夕刊記事。少し前、「テーパリングを(異次元緩和の縮小)と訳すのは間違いだ」と指摘したら、ブルムバーグはすぐに(債券購入額の縮小)と訳を変えた、しかし日経新聞の記者やエコノミストの一部には、相変わらず(異次元緩和の縮小)と訳す人がいる。呆れはてているが、私は「金融がわかっている人か、わかってないのにえらそうなことを言っている人か」の判断基準としている。と思っていたら、米国でも誤解している投資家が多数いるようだ。この記事に、バランスシートが縮小しない「テーパリングは金融引き締めではない」(米エバコアISIのエド・ハイマン氏)。カリスマエコノミストは何度も指摘し、投資家に正しい理解を求める」とある。その通りなのだ。量的緩和を拡大か、縮小しているのか判断は「FRB のバランスシートが拡大しているのか縮小しているのか(=FRBがお金を市場に供給しているのか、吸収しているのか)で判断される。テーパリングの開始時はFRB は「毎月の債券購入額」>「保有債券満期額」だから、量的緩和の拡大が当面続くのだ。お金がじゃぶじゃぶと供給され続けるのだから、テーパリングの開始というニュースだけで米株が急落しても、すぐ戻すだろう、というのが私の主張だった、テーパリングを(異次元緩和の縮小)と新聞に間違って教えられた人には、米株価の動きが読めないだろう、と前に書いたはずだ。
もっとも、ピークが読めない以上、現在、私は米株の買いを推奨してはいない。
「相場とは、買うか、売るか、休むか」だが、私は、今は「休むとき」と思っている。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN00002_S1A001C2000000/