「日本の年収30年横ばい(日経新聞1面トップ)」「ビットコイン先物ETF 来週頭に上場」「米国には利上げ必要-モルガンSのゴーマンCEO」他

2021年10月16日

1.「日本の年収30年横ばい(日経新聞1面トップ)」

GDPが30年間で全く伸びていないのだから、当たり前だ。この記事は成長より分配を重んじる野党、そしてついには岸田内閣もそれに倣ったことに対する強烈な批判データだ。「パイを同じ大きさに切ろうとすればパイ全体が縮小してしまう」(A・M・オーカン教授の有名な表現)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA068F10W1A001C2000000/

 

2.「コロナ収束でも景気回復の実感が決して得られないワケ」

本日の日経新聞1面トプ記事は、まさに私が 10月5日にプレジデントオンラインに書いた内容だ。詳しくは10月5日にプレジデントオンラインに書いた拙稿をお読みください。

「日本はこの40年間で世界ダントツのビリ成長だ。最新の確定値である2020年の国内総生産(GDP)が40年前(1980年)、30年前(1990年)と比べてどのくらい伸びたかみてみよう。図表1は自国通貨建ての名目GDPだ。

【図表1】名目GDP(自国通貨建て)の伸び

ご覧のように、他国がグイグイぐいぐいと成長しているのに日本は全くと言っていいほど成長していない。GDPが大きくなるか否かは、国にとっても国民にとっても極めて重要だ。大雑把に言えば、GDPが2倍になれば国民は2倍豊かになり、政府も収入(税収)が2倍に増える。日本ではGDPが拡大しなかったのだから、賃金が上がらなかったのもあたり前だ。

GDPが増えなければ税収が増えるわけがない。約30年間で税収はちっとも増えていない。税収は増えなかったのに歳出は社会保険料を中心に、どんどん増えていったのだから、巨額借金がたまったのも当然だ。

年金も、成長の果実を含めて高齢者に支給する計画なのに、ちっとも果実が実らないのだから、財源不足となり、持続可能性が問題になってきたのだ。

https://president.jp/articles/-/50531

 

3.「ビットコイン先物ETF 来週頭に上場」

ブルムベルグ英語版に大きく出ているニュース、これはビットコイン業界が待ち望んでいたビックニュース。ビットコインの将来に大きなプラス。さすが米国だ。

[First US Bitcoin futures ETF may Debut Monday. Filing says

 

4.「米国には利上げ必要-モルガンSのゴーマンCEO」

こういう時に値下がりの可能性が高い長期債を買いまくるのは簿価会計が残っている日本だけ?または情報不足の人?または他人の金の運用者?昔はこういう時、最後までマーケットを追いかけて貧乏くじを引いたのは簿価会計を採用している人たちだった。果たして今回は?

ところでリーマンショック直後、私は「地方銀行月報」に「リーマンショックは時価会計も完全でなかったことを証明した事件」との論考を書いた。もちろん簿価会計などもってのほか。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-10-14/R0Z3T3T0AFB401?srnd=cojp-v2

 

5,「なぜ欧州各国はユーロ圏にとどまっているのか?」

昨日、私のtwitter に以下のリツイートをいただいた。「ハイパーインフレが起きるから財政破綻しないという事ですか?? ギリシャは自国通貨のドラクマを捨てユーロになった。 借金はユーロで借りてるから、返せなくなり破綻。 日本は自国通貨の円で借金してるから発行すれば良い。 と、麻生太郎と財務省が言ってました」

私の回答は以下の通り。

「その通りです。財政破綻先送策が異次元緩和。結果破綻は無くなった自国通貨ですからいくらでも刷れるので。しかし信用ある紙幣はいつまでも刷れず。紙幣の信用失墜(=ハイパーインフレ)。どちらも国民には地獄。自国通貨なら紙幣刷って何でも出来るのなら、それは最高の国益ですから、欧州諸国は皆ユーロを離脱しています」