1.「原油価格上昇でCPIやっと2%公約達成?」
昨日の夜と今朝のNHKラジオでは原油価格高騰とその景気への悪影響を大きく取り上げていた。昨日から今日にかけてもWTI先物はじりじり上昇して、今や83ドル70セント。
私が国会議員の時の質問に対し、黒田日銀総裁や若田部副総裁はCPI 2%の公約未達成の主因を「原油の下落」と回答くださった記憶があるが、その理屈だと原油上昇の今、異次元緩和8年半にしてやっとCPI 2%の目標達成、景気回復ですね。おめでとうございます(皮肉)。私はスタグフレーションになってしまう可能性大だと思いますが。「デフレ脱却で景気が良くなるのなら、公共料金や授業料を20%上げたらどうですか?私はスタグフレーションになるだけだと思いますが」と何度も質問しましたよね、黒田総裁?
2,「ロクイチ国債では金融機関は大けが」
昨日、「マーケットは動くときは動く」と書いたが、毎日新聞元論説委員長(経済畑)の潮田さんが「ロクイチ国債(1978年度、表面利率6.1%)は6%台の利回りが1980年に12%超まで上昇、価格は3割下落。金融機関は大けが」とシェアくださった。
私は以下のように回答した。「そうでしたね~。米国債は24%くらいまで上昇したと思います。マーケットを馬鹿にするととんでもない目にあいます。ただ1980年は私がディーラーになった年で、あまり大きなポジションを持たせてもらえなかったんです。ですから損もしなかったし得もしなかった。ですので、あまり覚えていないんです。私はそこまでおじいさんではありません。あ、潮田さんとは同じ年でしたね(笑い)ただ三井信託の先輩トレーダーたちが血みどろになっていて、怖い世界だな~と思ったのは覚えています」
3.「矢野財務次官の『このままでは国家財政破綻』論は1%だけ間違いだ」
毎日新聞の元論説委員長の潮田さんのFB を読んでいたら小幡績慶応大学准教授の論考に触れていた。この論考に対して、潮田さん曰く「いちいちごもっとも。大塚耕平議員も『出口なし』を認めているから、苦し紛れに永久国債論なんてトンデモを言っているわけである。矢野事務次官もバラマキ批判はできるが、破綻回避の道筋が示せるわけではないだろう。となると、それにどう備えるか、のみが意味のある問いになる」
私も小幡先生の論稿を読んでみた。120%Agree. 小幡先生曰く「矢野氏の論文は、主張というよりは事実であり、そのとおりだと思うが、実は99%しか正しくない。では『間違っている1%』とは何か。『このままでは破綻する』のではなく、日本財政は『必ず破綻する』のである」(小幡績慶応大学准教授)
「政治家は馬鹿ではない。勝つために政策を主張する。公約をする。与野党そろってのバラマキ主張は、票を取るためには正しい戦略なのである。したがって、バラマキの責任は政治家にあるのではなく、国民にある。つまり、批判すべきは、バラマキを受けて喜んでいる国民、有権者たちだ。政治家は飯のために、権力を取るために、それに迎合しているにすぎないのだ。
また政治家を責めるぐらいなら、もっと糾弾されるべきは、財政出動、減税を礼賛、推奨している、有識者、エコノミストたちである。彼らこそが、国を滅ぼす戦犯なのである」(小幡績慶応大学准教授)
https://toyokeizai.net/articles/-/462445
4,明日(金)「BS-TBSのニュース番組『報道1930』出演
明日(22日(金)BS-TBSのニュース番組「報道1930」に出演します。
19時30分~21時です。仮題は「新型コロナ後の出口戦略で取り残される日本」
ゲストは森永卓郎さん、パックン、そして私です。
時間が十分あるのでじっくり議論できると思います。