「米CPI の上昇率の31年ぶりの高さ」「バラマキ政策では国将来の増税を予想して消費を控える」「ビットコインは米国において完全に市民権を得ている」

2021年11月11日

1.「米CPI の上昇率の31年ぶりの高さ」

米CPI の上昇率の前年同月比6.2%は約31年ぶりの高さだ。31年ぶり!さらに日経新聞いわく「半導体不足をはじめ供給制約も長引き、インフレの収束はさらに見通しにくくなった」。さらに私はこのインフレは資産インフレであり、(日本のバブルの経験からして)強烈なインフレになると思っている。そんなときに米長期金利(10年もの)が1.6%の極低金利を続けるなどありえない。長期債を買っている機関投資家は組織存亡の危機に陥るのでは?とさえ思っている。1980年を思い出す。近い将来、どこかの時点で、長期金利のレベル修正はドラスティックに進むのでは?米国債の需給で急上昇しないと分析するアナリストがいると聞くが、ファンダメンタルズのもとでは需給など、相場の綾でしかない。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO77452910R11C21A1EA1000/

 2.「ばらまいた金はハイパーインフレで回収だからよし」

本日の日経新聞1面トップ記事。記事の性格上、あからさまな政策批判はしていないが「給付などの刺激策は効果が一時的だとの見方がある」の一文で政策に対する批判をふつふつと感じる。効果が無くても、どうせばらまいた金はハイパーインフレで国民から回収だからいいと考えているのだろうか?

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA093GB0Z01C21A1000000/

3,「バラマキ政策では国将来の増税を予想して消費を控える」

本日の日経新聞3面の記事。岸田内閣の経済施策への批判がより露骨に書かれている。日経新聞いわく「バラマキ政策は国民が将来の増税を予想して消費を控えるため効果が薄いというのが経済学の定説だ」「どうして『(巨大財政赤字の折り、18歳以下への10万円相当の給付が)賢い支出』といえるのか、納得感のある説明はない。」

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO77451870R11C21A1EA2000/

 4,「ビットコインは米国において完全に市民権を得ている」

今、現在、多少下落はしたものの、昨晩、私がモニターしている限りにおいてビットコインは一時780万円あたりを付けていた。ボストンに住む次男に夜中「ビットコインすごいね」とラインしたら、「BloombergもCNBCもごく当たり前にビットコインのニュースをやっている」「金融商品として完全に市民権を得ている。ニューヨーク市長は給料をビットコインで受け取るらしいね」と書いてきた。市長の給料の話は知っていたが、ビットコインがそこまで市民権を得ているとは。NHKでごく当たり前にビットコインのニュースをやっているようなものだ。税制で完璧に後れを取った日本では、IT の次の革命ともいわれるブロックチェーンでも他国に大きく後れを取るのだろう。情けなや。

 5.「統合政府論なら大丈夫か?」

昨日、私のtwitterに以下のリツイートをいただいた。「昨日(9日)TVで 第一生命の永濱氏が 統合政府論で 当面大丈夫と主張しておられました しかしキャスターの方々は納得していない様子。 当面大丈夫と言うしかない大問題でしょうが 概ね藤巻様が正しかった場合 第一生命級の機関投資家も吹き飛ぶ?」

私の回答は以下の通り。

「他の非常に見識のある識者からもFB に『あきれた』と投稿をいただきました。素人が言うのならともかく、プロがこういうことを言うとは、日本も大丈夫でしょうかね?金融の専門家集団はビックリ仰天しているでしょう。化けの皮がはがれちゃったかな?」

何度も言いが、「理論上、政府と日銀の貸し借りは相殺されて、財務内容が悪化しない」というのなら、540兆円ではなく5京4000億円の国債でも相殺されるはず。それなら政府は5京4000億円の国債を日銀に買ってもらえばいいではないの?18歳以下一人10万円ではなくて一人1000万円配れるぞ!財政悪化なしに(皮肉)。

 6「藤巻は勉強不足」

一昨日、以下のリツイートをtwitterにいただいた。

「ハイパーさんは相変わらず意味が不明。簿記をまともに勉強してないくせに、

私には勉強不足と仰る。貴方は家計と政府債務を全てにおいて間違っておられる、いい加減ウソを認めたらいかがかと。貴方は元国会議員だったからどこまでも性根が腐っていて誤魔化しまくってどうしようもないでしょうね」

私の回答は以下の通り。

「私は一橋大学で「管理会計・原価計算」のゼミに所属し、4年時には、1年下の後の一橋大学名誉教授・ 公認会計士・監査審査会会長の廣本敏郎さんと共に学びました。米国のケロッグスクール(米国では超一流校だと認識しています)での専攻はファイナンスとAccounting です。その後30年以上、金融市場で習ってきた知識を実践で磨き、一橋大学経済学部で13年間、早稲田の大学院(商学研究科)では6年間、半年ずつの授業(金融論等)を受け持たせていただきました。それでも知識が誤っているとのご指摘、ありがとうございました。今後とも、勉強を続けてまいります」

 

7、「吉田博、NO、巴水こそベストだ」

昨日は、都庁に国際免許を取りに行き、その帰りに損保美術館で版画の「川瀬巴水展」を見てきた。これで、この展覧会は2度目だ。川瀬巴水の版画は、アップル創設者スティーブ・・ジョブスが20点ほど買ったことでも有名だ。

版画の横に「アップル設立後、バンビさんが巴水の次に好きな吉田博のことを話しているとジョブスが『ノー、巴水こそベストだ 』と言い返したこともあったそうだ」との解説文があった。わ、うれしい!私共と同じ感性だ!!1年ほど前、上野に「吉田博展」を家内と見に行って「巴水の方が格段にいいよね」と話しあったことがある。