「激震はこれから。今は量的緩和拡大中(=世の中にあるお金の量は拡大中)」「前回の資産縮小は満期待ち、さて今回は売るオペをやるか?」他

2021年12月20日

1「激震はこれから。今は量的緩和拡大中(=世の中にあるお金の量は拡大中)」

激震はまだ起こっていない。FRBの金融引き締めはまだ始めていないし決まってもいないからだ。

まず来るのは、3月頃にやってくる量的緩和状態の極限状態(=世の中に最もお金が溢れる=テーパリングの終了時)。その後に世の中に流れているお金の回収開始だ。パウエル議長が、FRBの保有資産を減らす『量的引き締め』については『まだなにも決まっていない』と述べたとおりだ。 撤収開始(保有資産を減らす)と利上げは同時に始まるかもしれない。そして、量的緩和前の状態に戻り、さらなる利上げ。これが本当の意味の引き締めだ。

量的緩和からの撤退時期。これが第1回目の激震(長期金利のうわっぱね)が来るだろう。3月ころにやってくるテーパリング終了時が世の中にお金が最大限にばらまかれる次期であると認識していないと大やけどを負う。

 

2,「前回の資産縮小は満期待ち、さて今回は売るオペをやるか?」

前回、FRBは2015年(0.0%~0.25%)から18年(2.25%~2.5%)まで利上げを行った。この際は、過激な資金の撤退は行っていない。最初、FRBが保有国債の市中売却(売りオペ)を行い、激震が起こるのではと市場がおびえた。しかしFRBも、売りオペをすると市場大混乱で長期金利が急騰すると恐れた。結果、満期待ち(満期が来た国債分を再購入しない)で穏やかにバランスシートを縮小する政策を取った。資金の回収完了(=量的緩和前の伊状態に戻る)までは(正確には覚えていないが)5年くらいかかるのではと言われた。インフレの心配がなかったから時間の余裕があったのだ。

しかし、インフレ加速が大問題になっている現在、時間の余裕はない。売りオペをかなり過激にやるのではないか?この時、市場に激震が走る、米長期金利の急騰―>日米金利差拡大による大幅ドル高/円安―>日本に輸入インフレー>日本の長期金利急騰による日銀の債務超過―>日銀と円の終末

 

3.「なに、あの日銀総裁記者会見は?」

なに、あの金曜日の日銀総裁記者会見は? 8年間も努力してきた2%のインフレ目標が、他国のおかげとはいえ、達成マジかだから、ブイブイの勝利宣言会見かと思ったのに、なにあのしょぼくれようは?(皮肉)世界的にインフレ懸念が起こり、期待に呼び掛けてインフレを加速させ(公言していた政策)2%目標達成の最大のチャンスなのに、なんでそんなにインフレ期待を盛り下げるの?(皮肉 )