昨日はMMT 教祖様、信者の金融基礎知識の無さに辟易した。こんな金融の基礎ない人の主張するブードー宗教に国会議員まで影響されるのでは国の将来が危うい。本日はMMT教祖様への指導特集。
1.「MMT 教祖様の基礎知識は???」
東大卒業後、ゴールドマンサックスを辞めて、暗号資産の販売場を創設したビッドフライヤ―を創業者の加納裕三さんが、池戸万作という人の「国債発行の仕組み上、買い手は一般銀行が日銀当座預金で国債を購入します。私たちの預金で購入しているのではありません。買い手が付かなくなることは有り得ません。「二歩」でそちらが詰みです」とのリツイートに「この程度の知識で教祖になれるのか?一般銀行じゃなくて市中銀行な。預金(銀行にとっての他人資本)で購入してないとすると、残りは自己資本しかないんだけど。つまり当座預金=自己資本になるの?」と書き込んでいたので補足しておいた。
「加納さんが引用している池戸万作とかいう人の解説、なに、これ?あきれてものも言えない。基礎の基礎がわかっていないじゃないの。加納さんが教祖と言っているところを見ると、この人はMMT の教祖の一人?民間金融機関が国債を購入する場合、資産サイドが日銀当座預金から国債に変わりますが、負債サイドは相変わらず民間からの預金。私たちの預金(会社等を含む)で購入するのです。現状は民間金融機関は保有国債をどんどん日銀に売りつけていますから、私たちの預金を日銀当座預金に置いていることになります。私は一橋大で13年間、毎年400人くらいに教えていたけど、これくらいはほぼ全員理解してたけどな~」。=
2「基礎知識の欠如」
さきに指摘に対し、さらにリツイートが来た。「前に三橋さんの動画を見ましたが、『銀行が日銀に預けている当座預金は銀行のお金であって、我々民間のお金ではない』と明言してました」
私の回答は以下の通り。「たしかにA銀行が東芝に貸しているお金はA銀行のお金であり、皆さんのお金ではありませんが、皆さんの預金を原資にしているのは事実です。一方、皆さんがA 証券を通じて東芝の株を買うと東芝株は皆さんおものです。銀行と証券会社ではprincipal (銀行 )か仲介(証券)かの違いがあります」MMT の教祖たちは、な~んにも基礎知識が無いみたい。
3「MMT 教祖様の基礎知識は???②」
池戸万作とかいうMMT 界隈の教祖様が反論してきた。「違います。市中銀行が国債を購入するのは日銀当座預金です。国債発行による政府支出によって、銀行預金は増えますので、そこで市中銀行の資産に国債、負債に銀行預金でバランスします」
私の回答は以下の通り。
「何をか言わんをや、です。ばかばかしくて答えるのも嫌になりますが、例えばたとえ1983年、国内銀行の保有有価証券は57.9兆円(株は政策投資、債券は余資の運用でしたから大部分が国債投資だったと思います)。一方、このころの日銀当座預金は確か4兆円程度。4兆円で数十兆の国債をどう買うのですか?
もう少し一般的に述べると、日銀がインフレ対策でバランスシート縮小のために(実際は金利爆謄で財政破綻&日銀破産になるので出来ないとは思いますが、)売りオペをやれば日銀当座預金は急減します。国民が円を外貨に交換しても減少します。その時は、民間銀行の国債保有高>日銀当座預金残高となりますが、それでも民間銀行は日銀当座預金で国債を買っていると主張しますか?もう少し基礎的なお勉強を。
4「MMT 教祖様の基礎知識は???③」
池戸万作とかいうMMT 界隈の教祖様がビッドフライヤ―を創業者の加納裕三さんに反論していた。「返済はしますが、新しい国債に借り換えるだけです。ずっと国債発行残高は増え続けるので、税金で減らす必要性はありません」
あきれた。私のコメントは以下の通り。
「何でしょうね、このMMT の教祖と言う方。国債は未来永劫に継続できるから税金で返す必要が無いと言っているようです。日銀当座預金も減らないから未来永劫、政府は国債を発行できると言いたいようです。だから税金で国債を返済する必要が無いと。あきれてものも言えません。
国債の入札には未達という言葉があります。政府の発行希望額に対して購入希望額が足りない時のことを言います。国債には10年等の満期があります。日本は毎年赤字で満期分を返済するのに充分な税収が無いので、国債(借換え国債という)で満期国債の返済資金を集めます。この時、この国債を買ってくれる人がいなければ(未達)、満期国債を返済できずに国はデフォルトとなってしまいます。国の信用失墜で、もう借金など出来ません。返ってこないお金など誰も貸さないからです。なお、満期国債を返済する原資のための国債を購入するのは誰の義務でもありません。未達は十分起こり得ます。特に金利が低いままでは。なお、国債を買わずに皆が全額を株式投資に充てても日銀当座預金は減りません。日銀当座預金が減るのは、日銀が売りオペ等で保有国債を減らした場合か国民が円を外貨に換えた時だけです。国債を買っても日銀当座預金は減りませんが、減らないからといって国債が未来永劫に発行できる、必ずや誰かが買ってくれるということには1ミリもなりません。
借換債を誰も買ってくれなければ、大増税で国債を返すか、財政破綻して借金を返さないかの選択しかありません。確かに今のように日銀がすべてを買い込むという選択肢もありますが、そうすれば、私が普段から指摘する中央銀行の危機につながるのです。
国債発行のオペレーション上、市中銀行が日銀当座預金で国債を購入しなくなることは無いです。仮にあったとしても、日銀が買えば良いだけです。日銀が買ったところでインフレにならないことは、異次元の金融緩和で証明済みです。
5「MMT 教祖様の基礎知識は???④」
またまたMMT教祖様からリツイートが来た。「国債発行のオペレーション上、市中銀行が日銀当座預金で国債を購入しなくなることは無いです。仮にあったとしても、日銀が買えば良いだけです。日銀が買ったところでインフレにならないことは、異次元の金融緩和で証明済みです」
私の回答は以下の通り。
「『市中銀行が日銀当座預金で国債を購入しなくなることは無いです』~>あたりまえ。約束手形でも外国為替でも銀行間取引はすべて日銀当座預金を通すのだから。事務オペレーションンの議論をしているわけではないでしょう。『日銀が買えば良いだけです』―>それ(=財政ファイナンス)をやれば、ハイパーインフレになるとは正統派金融論では常識で、それがゆえに世界中で禁止されていたこと。FRB も限度を超えてはいけないと3月にはテーパリング終了。未来永劫やっていいなどと考えている国はそこにもない。きっと黒田総裁も。ただ日銀の場合、継続しないと日銀破産、国は財政破綻になってしまうから今となってはイヤイヤ継続しているだけ。しかし、なぜこんな基礎知識のない教祖に沢山信者が集まるのだろう。日本の教育、情けなや
6.「MMT 教祖様の基礎知識は???⑤」
またまたMMT教祖様からリツイートが来た。「日本銀行は破綻しません。政府が増資すれば良いだけです」
私の回答は以下の通り「毎年大赤字の予算を組む政府が掃除の原資をどうみつけるの?大増税?日銀に紙幣を刷らせてそれを日銀にぶち込むの?何、それっていう世界で、そんなニュースが世界に流れたら、一発で日本売りの発生。日銀はアウト。そもそも学問的にも、赤字になった中央銀行が延命出来る条件は3つ。①債務超過が一時的であること。②債務超過が金融システムの問題であり中央銀行自身は健全であること③国の財政が黒字または黒字化に向かっていること(近き将来税金で資本投入が出来る)日銀は一つも条件を満たしていません」
7.「MMT 教祖様の基礎知識は???⑥」
またまたMMT教祖様からリツイートが来た。
「限界は来ません。市中銀行が日銀当座預金で国債を購入し続けます」
私の回答は以下の通り。「何度も言わせない。事務オペレーションのknowhow の話をしているのではないでしょうが。市中銀行は日銀当座預金を通じてしか国債を買えないの。まさか現金払って買うなどは出来ないのだから。銀行間取引は約束手形の決済(物は手形交換所で決済)も為替もすべて日銀当座預金を使っている。それだけの話」
流石にあほらしくなってきたし、眠くなってきたので、本日は、もう寝ます。
8.「簿記学校で習うことを日銀総裁に聞くな」
昨晩まだMMT信者からリツイートが来ていた。
「黒田日銀総裁が答えています。
■西田議員
『国債発行時、民間の日銀当座預金が減って、その分政府の日銀当座預金が増える、どうですか?』
■黒田総裁
『新規国債発行時点において民間金融機関の日銀当座預金が減り政府の日銀当座預金が増えます』」
私の回答は以下の通り
「当たり前の回答ですが、なにか?簿記のABC を黒田総裁が答えてだけではないですか?こんな基礎的なことは国会で聞くことでなく簿記学校で聞くことではないか?と私は思いますが」
9。「信用創造で出来たお金も国民のお金」
昨晩、同じMMT信者からさらなるリツイートが来ていた。「そのもともとの原資は日銀が供給したもの・・・という認識ですが。 この税理士さんの解説は『 国民預金では国債を現実的には買えない。日銀の信用創造で供給したお金が原資』」
今朝出した私の回答は以下の通り。
「この税理士さん何言っているのやら。信用創造で出来たお金は銀行のお金だと思っていませんか?信用創造で出来たお金も国民(企業を含む)の預金ですから。企業が借入したお金を銀行の預金口座に置いておくことによって信用創造が出来るのです。企業のお金であって銀行のお金でも日銀のお金でもありません」