1.「米国長期金利」
米雇用統計は金曜日発表の米雇用統計は賃金の伸びは減速したものの、雇用者数は予想よりも多くかなりの増加。昨年12月、1月も上方修正された。本来なら長期金利のかなりの上昇要因だが、ウクライナ情勢、特に原発攻撃が金利上昇を抑えたようだ。しかしながら米シカゴ連銀のエバンス総裁が、この数字発表の後に政策金利は年末までに2%付近と言及した。しかもWTI原油先物が1バレル115ドルを超えてきてもいる。政策金利が2%の時に米国債10年物が1.7%のわけがない。エバンス総裁が2%が中立金利(景気を加速も減速もさせない金利水準)というのならば、中立金利の意味からして、2%達成で景気が減速するわけがない。したがって長期金利が2%以下の逆イールドカーブになる理由もない。この勢いのインフレを中立金利で抑えられるとも思えない。米長期金利は暴騰に近いほどに大幅に跳ね上がると思っている。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-03-04/R885E7DWRGGE01?srnd=cojp-v2
2.「インフレを放置すればリセッションに」
米財務長官のイエレン米財務長官は「インフレの高進について、受け入れ難い」とした上で「FRBがリセッションに陥らないように、インフレを引き下げる事ができると信じている」と述べたよううだ。インフレを放置すれば、リセッションになってしまうと危惧しているということ。経済成長を犠牲にしてまでもインフレ退治を優先するのが(長期的な観点で経済成長を考える)FRBの行動パターンだが中間選挙を控えたバイデン政権にとっても最大の関心事であろう。FRBの引き締め政策に賛意をしめすだろう。「インフレになるまでは財政出動を」と言ってきたMMT論者は対策を示せないうちに姿を消したようで、1979年のボルカー議長のサタデイナイトスペシャルと同じ強烈な金融引き締め政策で対処せざるを得ないと思う。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-02-17/R7FC9WT1UM0W01
3.「筑波大附属の異端児」
先週水曜日発売の週刊朝日には「悠仁さま進学の『筑波大附属高』大解剖」の特集記事が載っている。10数年前に大学が作った「一橋大学の紹介ビデオ」で卒業生のリストに私が入っていたことに対し、三井信託時代のオオニシ先輩は「エ、フジマキが卒業生紹介の約20人の中に入っているの?たいしたことのない大学だな~」とおっしゃった。その大西さんが「「おいおい、『筑波大附属には多彩な著名人が名を連ねている』との記載があるが、その多彩な卒業生3人の中にフジマキが載っているぞ!!」と教えてくれた。買って見たら、確かに「片山さつきさん、能楽師の野村萬斎さんと共に私の3人が出ている。
それを聞いた元日銀のHさん曰く「校風が自由すぎて、こんな尖った生徒も排出する」と伝えたかったんで持ち出したんじゃないの?ですと。片山さつき嬢と私にはその指摘が当たっているかもしれないが(笑い)、野村萬斎さんには失礼では?
たしかに附属は文化人、学者、官僚が尊敬され、政治家、ディーラーなど政治や金に係るギラギラした人間は徹底的に蔑視するカルチャー。だから、両方に足を突っ込んだ私などは異端児もいいところ。私の名がここに出ることは私自身、まことに僭越だと思うし、附属の卒業生はご不満だろうが、週刊朝日に8年間連載を続得てことのご褒美ということで、お許しを。
4、「時間の無駄」
週末に私のtwitter に「MMT批判している人が結局MMTに関する本をまともに読んですらいないことがコメント欄から明らかですね。やっぱり相対する意見の本や論評を読むのは苦しいんですかね。ただ、それだと一生バカの壁に囲まれたままです」とのリツイートが来た。
私の返信は以下の通り。
「そんなの読む時間があったら、時代小説を読んでいた方がまだよっぽど良い。読まないとバカのままなら一生馬鹿のままでよい。2019年3月のシカゴのビジネススクールがMMT に関するアンケート調査を、米有名大学の経済学者38名に対して行った。結果は、無回答(1~3名)を除き、全員が「反対」なしし「強く反対」を表明。私がMMT の本を読むのは、せめて彼等のうちの3分の1が「多少でも同意する点がある」と言った場合だけだね」