1.「自国建て通貨ならデフォルトを起こさないのか?」
昨晩以下のツイターが来た、「逆にどうやったら自国通貨建て国債が財政破綻するんです?黒髭理論とかやめてくださいね」
私の回答は以下の通り
「ルーブルという自国建て通貨発行のロシア国債がデフォルトを起こさないと思うなら暴落しているロシア国債を今こそお買いください」
それに対し、以下のリツイートをいただいた。「モーサテの解説でロシア危機の時、ルーブル建て、つまり自国通貨建て国債も、中央銀行が買い入れたらハイパーインフレとなり結局、債務不履行となっていたと解説していました」1998年のことですね。
2.「MMTはブードゥー経済学」
昨晩以下のツイターが来た、「MMTは紙幣を無限に刷りまくっても良いとは言ってませんが。インフレ率に制約されます。
税は財源ではない、というのは中央銀行の当座預金の金利より国債金利の方が高く、また貸出し融資しても当座預金が余っていれば国債入札で銀行は国債を買う方が得するから徴税しなくてもいい、という意味です」
私の返答は以下の通り、
「それ聞いただけでMMTはブードゥー経済学だとわかります。前半に関して:インフレ率が低い時に紙幣を刷りまくり中央銀行を窮地に追いやる。今の日銀がその証左(=ハイパーインフレをご招待)。MMT ではインフレになった時には『増税と財政緊縮』と主張していたはずなのに、世界中がインフレを言冴えようと必死の時に黙りこくってしまった。MMT論者が教義に則り「今こそ増税、今こそ財政緊縮」と主張しているのを聞いたことがない。
後半に関して:金融論ではそして私の経験からも「中央銀行の当座預金の金利より国債金利の方が高い」のが常態。将来ほど予見しにくいということで長い期間の金利の方が高いから(=イールドカーブが右上がり)。その状態のときに徴税しなくていいのなら、いつも徴税する必要が無く、まさに無税国家が成立してしまう。お話になりません。こてるのもばかばかしい」
3.「なぜ(国を)個人の借金と同じ扱い?」
以下のツイッターが来た。「なぜ(国の借金が)個人の借金と同じ扱い?」
私の回答は以下の通り。
「国でも個人は借金を返さねばならない点は同じ。違いは国には徴税権という借金を埋める天下の宝刀があるが、個人は無い点だけ。個人が国の真似して労働の対価等の権利がないのに他人から金を召し上げると、強盗で捕まる」
4.「3月26日(土)マネックス証券で基調講演」
3月26日(土)マネックス証券の「お客様感謝DAY2022」で基調講演をいたします。私の出番は13:10 -13;40 マネックス証券に口座をお持ちの方はどなたでも参加可能です。詳細は以下のウェブページをご覧ください。
https://info.monex.co.jp/news/2022/20220304_04.html
5「婦人画報連載インタビュー記事第1回目はマネックス証券松本大さん」
2年間続いた婦人画報の連載の1クールが先月号で終わり、今月1日発売の5月号からは第2クールだ。趣向を変えて私がインタビュアーとなり、いろいろ私の知人と会う。第1回目はマネックス証券の松本大さん。
「(終身雇用制真っ盛りの)当時、私が勤務していたJPモルガンにも新卒の東大生は入行していたが、みな外資で勉強をして後は親の事業を継ぐ発想だった。松本さんのようにお父様がサラリーマンで失敗したら再就職先がない人の外資入社は極めて珍しかった。このリスクを恐れないチャレンジ精神が、後にマネックス証券を興し大成功を収めた原動力だと思う」「お勧めは『財産の1%程度を買い、後は放っておく』こと。お子さんが大きくなったときの贈り物ですね。株やその他の金融商品は20年後に10倍になる可能性がありますが、ビットコインは100倍になる可能性があります」
「20年前に未来を見極め、GAFA(グーグル、アマゾン、フェースブック、アップル)の株を買っていれば、今ごろ、大金持ちだったのにな~、購入しなかった私はトレーダーとして失格だな~と、いつも悔しく思う私は、松本さんの意見にいたく共鳴するのだ」。
6.「松本大さん余談」
以下、字数オーバーで婦人画報では省略した部分
「もう十数年前になるだろうか、ホームパーティーに マネックス証券の創業者・松本大さんをお呼びした。『午後6時から9時までのパーティー』」との招待状を出したところ 夕方5時半にピンポーンとチャイムが鳴った。 あと30分したらお客様が大勢いらっしゃる。 私と家内が準備におおわらわの真最中の時だ。ドアを開けると 松本さんだった さすがに出来る男は何事でも早い。早すぎるくらいである。パーティーでは松本さんは私が後で味見しようと楽しみにしていた幻の日本酒の五合瓶を左手に独り占めし 右手にコップを持ち、台所の片隅で私の小・中のクラスメートの宮沢洋一 参議院議員(現・自民党税制調査会長)との 議論に没頭していた。11時を過ぎて最後から二番目のお客さんが帰った。そして真夜中の12時過ぎ、最後のお客さんが我が家を去っていった。あの幻の日本酒、それも2本も飲みほしてしまった(泣き)松本さんである。翌朝7時の飛行機で金沢に出張だと伺っていた。『あんなに飲んで明朝、起きられるのだろうか』と私は不安になった。いっそのこと、このままタクシーに押し込んで『金沢まで』と言ってしまおうか、と思った。 どうせ私のお金じゃないんだし。後日、マネックスの方に聞いたら、翌朝、ちゃんと定刻に羽田に現れ、仕事をきちんとこなしたそうである。彼のバイタリティーに驚いた」