１．「（米国が）『途方もないインフレ』なら長期金利もドルも途方もなく上がる」
３月１８日（土）日経新聞夕刊によると「（FRB の）ウォラー理事は『今後数回の会合で利上げ幅を0.5%にするかどうかが問題になる』と指摘。ウォラー理事は別の記事で「途方もない」インフレと今のインフレを表現している。セントルイス連銀のブラード総裁は『2022年中に政策金利を3%超の水準に上げるべきだ』と主張した。２人に大いに賛成。インフレなら、長期金利も途方もなく上がる。ドルも途方もなく上がる。『途方もないインフレ』の時に史上最低の金利が続くとも史上最大の資金供給が続くわけがない。長期債を買う人の気が知れない。円を買う人の気が知れない。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN18DJA0Y2A310C2000000/
２、「過剰債務の企業や国は大変だ」
イエレン米財務長官はこのインフレを「不快なほど高いインフレ」と表現している。「途方もない」インフレ、「不快なほど高いインフレ」なら長期金利は上がるだろう。だから過剰債務の会社や国は大変なことになる。支払い金利が急騰するからだ。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB163OO0W2A310C2000000/
３．「日本は世界ダントツの財政赤字国（対GDP比）」
財政赤字国10傑（対GDP比）（Source IMF レポートOct 2021）
日本はG７の国の中でダントツどころではなく 世界全体でダントツの赤字国。何が緊縮財政だ、MMTerも財政出動論者も政治家も気楽だね～。
対GDP比の表は「税金で借金を返せる難易度ランキング」。借金を返す手段は大増か踏み倒し（＝ハイパーインフレ）の２者選択。今、日本はお金をどんどん刷って紙幣価値を下げ、後者の道をまっしぐら。
#1 Japan 🇯🇵 257%
#2 Sudan 🇸🇩 210%
#3 Greece 🇬🇷 207%
#4 Eritrea 🇪🇷 175%
#5 Cape Verde 🇨🇻 161%
#6 Italy 🇮🇹 155%
#7 Suriname 🇸🇷 141%
#8 Barbados 🇧🇧 138%
#9 Singapore 🇸🇬 138%
#10 Maldives 🇲🇻 137%
（Source: World Economic Outlook Report (October 2021 Edition)
４．「（日本への警告？）自国通貨建て債務のデフォルトは今後増えるだろう」
昨日ご紹介した英国中央銀行のレポート（2020年6月）は
「A long-held view among some market participants is that governments rarely default on local currency sovereign debt. After all, they argue, governments can service such obligations by printing money, which in turn can reduce the real burden of debt through inflation,（中略） , contractual defaults and restructurings of local currency debt do occur and are more common than is often supposed」
ではじまり、
「 As a result, defaults on local currency debt could become as common as defaults on foreign currency bonds in future episodes of sovereign debt distress」で終わる。
（藤巻の勝手訳：マーケット参加者の中には自国通貨建て債券のデフォルトは、めったに起こらないと思っている人がいる。国が歳出を紙幣を刷ることによって賄えば、それによって起こるインフレで実質的に政府は借金返済の重責を軽減されるからだ、という主張だ。（注略）しかし契約不履行や自国通貨の再構築は実際に起こり、皆が考えているより、よほど頻繁に起きている）で始まり
（中略）その結果、自国通貨建て債務のデフォルトは将来の過剰債務問題時に
外貨建て通貨のデフォルトと同程度に起こるようになるだろう）
なにか英国銀行が日銀/日本に対して警告を与えているように思えてならない。