「MMTとロシア」「外貨預金VSドルのMMF」「ユーロが1ドルに接近中」他

2022年03月26日

1.「恐縮です」

マネックス証券が顧客の方々にお送りしているマネックスメールの中で創設者で会長の松本大氏が私の名前を出してくださっているとKatyou Butyouさんがtwitterでお教えくださったので読んでみた。いや~恐縮です。「私の尊敬する知人の藤巻健史さんも同じことを仰ってます」と書いてくださってます。MMT がいかにまやかしか、についてです。私の知る限り金融実務経験があり要職についている方の中でMMTに理解を示している人は誰もいません。信じているのは実務経験も金融論も経済も勉強したことのない政治家の一部と金融の実務の経験もない素人の教祖を妄信している人達だけ。

 

2.「MMTとロシア」

本日、お会いした時、松本さんに許可を取ったのでここに昨日のマネックスメールのうち「松本大のつぶやき」の部分をコピペさせていただきます。

「皆さん、MMT=現代貨幣理論って覚えてますか?ちょっと前によく聞いた、税金なんて上げるな、中央銀行がバンバンお金刷って国債を買えばそれでいいじゃん!というアノ論です。しかしこのMMTはまやかし、或いはあやかしのようなもので、そんな錬金術がある訳がありません。でも日本に居ると、国の歳出は歳入より全然大きい状況が恒常化していて、その為に国債の大量発行を続けていますが金利は上がってこないので、もしかしたらこれはまやかしではなく本当に機能するのではないか?などと思ってしまったりするのです。しかし、今のロシアを見て下さい。欧米が、世界が、ロシアを国際金融システムから切り離して制裁を与えています。それは何故か?ロシアを立ち往かなくさせるためです。経済が回らない、兵器が作れない・調達できない、戦争を続けられなくさせるためです。しかしもしMMTなるものが本当に機能するならば、ロシアがドルを調達できなくする、即ちドル建ての債券発行を出来なくするとか、関係ないでしょう。ロシア中央銀行がルーブルを刷り、そのお金でルーブル建てのロシア国債を買い、国はそうして調達したお金で経済を回し、兵器を作ればいいではないですか。そんなこと、夢物語ですよね?そんな話にあやかされてはいけません。私の尊敬する知人の藤巻健史さんも同じことを仰ってます。

今回のロシア・ウクライナ危機は、資本市場や安全保障という、人類が苦労して作ってきたけれども、その恩恵に与っている現代の人はその大切さと、どうしたら機能するかの要点を忘れがちなのを、まざまざと見えるようにしてくれていると思います。気を付けましょう」

 

3.「外貨預金VSドルのMMF」

私のFB に「外貨預金のチャンス到来の予感がします😌」とのコメントをいただいた。以下のようにお答えした。「「ドル円がぶっ飛ぶのなら、ドル預金よりも、ドルのMMF の方がいいかと思います。ドル預金の為替差益は総合課税(これも学問的におかしいと思って国会でききましたが)。日銀が債務超過になり、円が暴落すると(例えば1ドル=122円が1ドル=1000億円に)巨額の利益になります。どんなに他の所得が低くとも45%+10%(住民税)の最高税率に容易に到着してしまいます。MMF だとどんなに利益が出ても20%の源泉分離です」

ユーロが1ドルに接近中」

1ユーロが1ドルに接近中。ウクライナ情勢からしてもユーロの下落は当然としても、ドルの強さが際立つ。私がロンドンにいた時、為替ディーラー仲間で1ユーロが1ドルを割るかの賭けがはやっていた。結局、割らなかったが、ファイナンシャルタイムズの1面トップにはハロッズの写真が大きく載っていたのを思い出さ宇。「ハロッズが米国人委占領された」との記事だった。自国通貨安は景気対策によく、自国塚高はインフレ対策に最強の武器。ドル高は、今の米国はウェルカムもいいところ。米国に反旗を翻したところでかなわない。

 

5.「三菱信託のロンドンの為替ヘッドは上原さん」

当時(私はまだ三井信託ロンドンの若手トレーダー、だったが三菱信託ロンドンの為替のヘッドは上原さんだった。英語がうまいうえに、ベランメ~調で、「ああいう人が典型的為替トレーダーなんだろうな~」と思っていた。JPモルガンに移ってしばらくして驚いた、「あれ~、、上原さんが三菱信託の社長?」その後、会いに行っら、あのベランメー調は全く姿を消し、典型的な三菱紳士に生まれ変わっていた。人は環境で変わる。しかしま~、スクリーンに囲まれている今と違い、かってのディーリングルームは怒声が飛び交い(怒った巨体の米国人ディーラーがスクリーンを投げ飛ばし、スクリーンさえ飛んでくる)、紳士然としていたらやってられなかっただろう。コロナ禍になってからはお会いしていないが、それまでは、時々お会いし、懐かしく昔話をしていた。

 

6.「マネックス・グループの基調講演会」

本日のマネックス・グループの基調講演会は無事終了。先着5000名様

講演前は松本大会長と15分ほど歓談。会場内に入るスタッフ全員に抗体検査が要求されたので検査してもらった。陰性。ところで講演、見過ごされた方、しばらくはアーカイブでみられるはずです。

https://info.monex.co.jp/news/2022/20220304_04.html

IMG_4525 (002)