本日は朝に第1弾を更新しています。そちらもお読みいただければ幸いです。
「$/¥の本格的急上昇は5月のFOMC会合後から始まる」
昨日、ブレイナード理事は量的引き締め(QT)と呼ばれる資産圧縮について「5月にも急ピッチで始める」と発言した。これは米長期金利、ドル/円に大きな影響を与える。ドル・円に関して言えば、日米金利差拡大よりはるかに大きな影響だろう
したがって$/¥の本格的上昇は5月のFOMC会合後から始まると思っている。
米国は3月にテーパリングを終了した。多くのマスコミがテーパリングを「量的緩和の縮小」と訳したがゆえに誤解している人が多いと思うが、テーパリング終了とは、量的緩和の縮小が終了したのではない。これ以上に世の中にお金をばらまかない、という話胃過ぎない。今現在は最大限の緩和状況である。登りで例えれば、嵐が迫っているのに。3月から5月までまだ山頂にただずんでいるのだ。5月から下山が始まるが、下山を開始すれば景色は様変わりだ。
一方、日銀はテーパリングさえ開始していないし、今後も出来ない。米国には、満期が来た借換債を買うさまざまな内外の米国債投資家がいるか日本にはいないからだ。
米国債の利廻りは絶対的にはいまだ相当低いが、他国に比べれば高い。
一方、日本国債は極低金利で投資対象としての魅力がないうえに、日銀以外、償還資金確保のための借換債を買ってくる機関がいない。日銀は未来永劫に国債を買い続けなければならないのだ。
今後、足りなくなっていくドルに対し、円はバラマキが続けられるということ。この差はものすごい。希少価値が高まる通貨と、わんさかばらまかれる通貨の価値の差だ。これは金利差拡大どころではない。
又テーパリングの開始不能とは、日銀の金融調節能力不能を意味するが、世界はそれを理解していくだろう、5月のFOMC会合後こそ、本格的な円安/ドル高の開始時期だと思う。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN05DGV0V00C22A4000000/