1.「FRB 資産圧縮の衝撃度」
最近、電車に乗って新聞紙面を広げているのは1車両で私一人くらいなものになってしまったが、紙媒体もそれなりに価値がある。新聞社が、その記事内容の重み、重要性、マーケットに与えるだろうインパクトの大きさを示してくれるからだ。だらだらと流れてくる情報では、重要度が経済の素人の方にはわからないだろう。その欠点を補ってくれるのが紙面媒体の構成力だ。
紙面媒体で、1面トップに掲げられたニュースには注意が必要だ。夕刊とはいえ、昨日の日経新聞夕刊1面トップには、FRBが来月にも開始する資産圧縮のニュースがでかでかと載っていた。
ワシントン、ニューヨーク発のニュース(特にワシントン発がいつも的確な情報を流してくると思っている)で、いかに米国でインフレが深刻かが日本の読者にも伝わってきたと思う。そのうえでのこの夕刊トップ記事だ。この記事は極めて重要。私はドル/円の本格上昇、米長期金利の本格上昇は5月から始まると思っている。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO59779400X00C22A4MM0000/
2.「自国通貨建て国債もデフォルトを起こす」
独自通貨の金利を払ってどうなる(笑)金利が急増で予算が組めない(笑)パソコンでポチポチしたらお金が無から発行されるのに債務超過?独自通貨で?どうやったら自分の国の通貨の利子を払えなくなるんだ?どの国も資本主義は自分達の通貨を自転車操業状態になるのが普通。政府の借金=国民の資産」
私の回答は以下の通り、
「2020年6月に発表された英国中央銀行のレポートを読み、それを否定してから、おっしゃってくださいな。きわめて常識的なことが書いてありますが。
2020年6月BOE レポート(藤巻の勝手訳:マーケット参加者の中には自国通貨建て債券のデフォルトは、めったに起こらないと思っている人がいる。国が歳出を紙幣を刷ることによって賄えば、それによって起こるインフレで実質的に政府は借金返済の重責を軽減されるからだ、という主張だ。(注略)しかし契約不履行や自国通貨の再構築は実際に起こり、皆が考えているより、よほど頻繁に起きている)で始まり(中略)その結果、自国通貨建て債務のデフォルトは将来の過剰債務問題時に外貨建て通貨のデフォルトと同程度に起こるようになるだろう」
3.「元日銀理事の山本謙三さんのレポート」
少しご報告が遅れたが、尊敬する元日銀理事・山本謙三さんのレポートが4月1日更新された。必読。山本さんは、元日銀幹部の中でも、金融を極めてよくわかっていらっしゃる方だと思っている。
4.「昨日発売の週刊新潮にコメント少々」
昨日発売の週刊新潮にコメント少々載せていただいた。
「元モルガン銀行日本代表・東京支店長で経済評論家の藤巻健史氏もこう話す。
『ドル円を動かす要因は、経常収支と日米の金利差ですが、現状はこの二つが円安要因で一致してしまった。こんなことは私の長いトレーダー人生の中でも見たことがありません。日本は長らく経常黒字でしたが、もはや赤字が常態化しそうだと見られています。そしてアメリカではとんでもないインフレが起こっていますから、それを止めるためFRBは今年7回の利上げを実施すると言っている。バイデン大統領も11月には中間選挙が控え、国民が一番嫌がるインフレに対して金利を上げて対処しようとしている。日米の金利差はどんどん広がり円安が進むのは避けられません」
5.「いよいよ大谷翔平出場」
いよいよ大谷翔平出場。また大谷の出場の場面ごとにテレビの前に駆けつける「ながら仕事」の時期が始まった。