1.「FRB、4%超までの利上げが必要にも-ゴールドマンのハッチウス氏」
ハッチウス氏の個人的見解とはいえ、政策金利が4%超えなら米国債10年物は6%だな。一方、日銀は金利を引き上げられない。引きあげれば巨額の債務超過だからだ。すさまじい円安/ドル高。インフレコントロールが出来ない日銀は廃せざるを得ない。円紙幣は紙くず化。米債でも長期金利を保有している機関投資家や円しか保有していない人は悲惨な目にあいそうだ。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-04-08/RA0YFCT0G1LW01?srnd=cojp-v2
2 「このままのペースで米国長期金利が上昇した時、地銀は大丈夫か?」
これは非常に重要なニュースだ。日経新聞いわく「世界的な金融緩和縮小で含み損を抱えた銀行などが外債売りに回ったとみられる」「3月のFRB利上げ前後に米国債の利回りが急上昇した時期で、国内勢の米債売りが一因となった可能性がある」とのこと。私が参議院議員だった時、金融庁に聞いたら、地銀保有の債券のうち90%程度(あまり正確には覚えていない)に時価会計が適用されているとのことだった。日本国債は、日銀トレードのために買っている(入札で手に入れたものをすぐ日銀に売却する)のだから当然だろう。米債も満期まで持っているとは到底思えないからこちらも時価会計だろう。だとすると米長期金利がこのペースで上昇すると邦銀(時に地銀の)の損失はさらに大きく膨らむ。米債売却の遅れている地銀は大丈夫なのか?心配さざるを得ない。ますます邦銀の米国債売りが出て長期金利を押し上げるという悪い回転が始まりそうだ。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO59849460Y2A400C2EA4000/
3.「邦銀の米国債売りの為替への影響はドル高/円安」
邦銀が米国債を売るからドル安円高だ」などと書くアナリストや評論家がいたらド素人だと思ったほうがいい。邦銀のドル運用はドル調達でまかなっている。短期のドル資金を調達して米債を買っているに過ぎない。長期債を売ったら、調達用のドル資金を返済するだけで、その面ではドル/円にはならない。逆に、米国債売却のためのドル長期金利が上昇し、日米金利差拡大で、強いドル高/円安要因である。
ちなみに、なぜ地銀がこんなに米国債投資を進めたのか?と言えば、日銀が異次元緩和で長期債を爆買い、長期金利低下で日本の長短金利差が無くなったせい(イールドカーブがフラット化)だろう。日本に儲けのチャンスが無くなったので長短金利差が残っている米国に進出したのだ。これで地銀がつぶれるようなことがあれば、これも異次元緩和の副作用。黒田日銀の罪は重い。
4.「思い出す参議院調査会での、京大**教授発言」
京大の**教授が参議院調査会で言い放ったことを思い出す。
「国債は絶対に暴落しません。私は科学的に立証しました。国債保有者は価格が暴落すれば、自分で自分の首を絞めることになるですから売らないのです。アンケート調査をして立証しました」。アホか。な~んにもこの人は知らない人、と思ったものだ(「そんなこと言ったことない」と逃げても国会議事録にちゃんと残っていますからね)。今の米国債は誰が売っているのでしょうかね?ド素人が専門外のことに偉そうに口を突っ込むから、政策を誤り、国民が悲惨な目にあう。専門の土木に集中すべし。
5.「日銀、政府と反対向きにバズーカ砲。円安加速は至極当然」
土曜日の日経新聞によれば、物価上昇で、経済界から支援要望が相次いでいるそうだ。しかし日経新聞言う通り、補助金などによる物価抑制策は市場をゆがめる恐れもあるばかりか、お金がいくらあっても足りなくなる。対処療法に過ぎない。物価対策は日銀法第2条中央銀行の最も重要な責務であり、金融政策を発動しなければ、抑えられない。それなのに日銀は知らんぷり。それどころか
3月30日は9年ぶりの大量の国債買いオペを行った。9年ぶりとは、黒田総裁の就任直後。「戦力の逐次投入はしない。短期勝負」とデフレ脱却のためのバズーカ砲を打った時だ。その時と同規模のバズーカを政府(インフレ鎮静)と反対の方向(インフレ加速)に向かって打ったのだ。円安が止まるわけがない。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA07CHI0X00C22A4000000/
6.「日銀は政策修正が出来るのか?」
「日銀はいつ政策変更をするのか」という記事が新聞やテレビで語られる。しかし私は効きたい。How? 0.1 % や0.2%の金利引き上げは出来るかもしれない。しかし、それは微調整といい政策変更とは言わない。それ以上、引き上げると日銀は債務超過。円大暴落、ハイパーインフレ一直線だ。政策変更、金融引き締めなど出来るはずがない。
7.「為替介入で円安を防止できるかは出来るか?」
為替介入など出来るわけがない。景気を良くしたいときは自国通貨安が望ましい。だから、(自国通貨安を志向する)通貨安戦争が起こる。日本が円安を志向すると「近隣窮乏化政策」と近隣から非難されるのだ。円安だと亜細亜通貨が上昇し、アジア経済が停滞してしまうとのクレームだ。一方、インフレ懸念が出てくると、どの国も(自国通貨高高を志向する)逆向きの通貨高戦争が起きる。自国通貨高はインフレを抑える最強の武器だからだ。米国はドル高が今非常に望ましい。政府・日銀がドル売り介入などしたら激怒するだろう、ドル売り介入安堵できるわけがない。1回ぐらい許してくれるかもしれないが、市場にミスこされて、ドルの最後の買い場になる可能性が高い、財務省もそれがわかっているからやらないだろう。
8.「中央銀行への信用が一たび失われれば、・・・」
本日、私のtwitterに以下のリツイートをいただいた。
「ハイパーインフレおじさんだぁー😊ハイパーインフレ起こる起こる詐欺おじさんだぁー😊詐欺本でいくらお金を搾取したのでしょうか?
おじさんは地獄行きだねぇー😊」
私の返事は以下の通り
「それじゃ、雨宮日銀副総裁も地獄行だね。以下、私も所属している日本金融学会2018年度秋季大会(2018年10月20日)における特別講演 日本銀行副総裁 雨宮 正佳氏 『ソブリン通貨の場合は、中央銀行の独立性を担保する制度的枠組みや、信頼に足る業務や政策のトラックレコードなどが必要となります。もちろん、中央銀行への信用が、ひとたび失われれば、ソブリン通貨といえども受け入れられなくなることは、ハイパーインフレの事例が示す通りです』」
9「悠仁さま、筑波大付属高校入学」
昨日は悠仁さまが入学される筑波大付属高校の入学式。週刊誌等で、悠仁さまが受験校に行く必要があるのか?勉強に追い付いていけるのか?などの話が載っているが、まったく問題ない。私が大学に入った時は、東大に112名合格した。男子180名、女子90名だから半分弱が東大だ、(私は残念ながら違う(涙))。2倍以上生徒のいる灘と共に東大入学者数NO1だった(筑駒と間違える人がいるが我々は筑附の方だ)。
それでも全く受験の雰囲気とは無縁だった。高校側は受験指導などは全くする気が無かった。当時は日比谷高校と並んで日本1自由な学校と言われていた。今でも、伝統を誇る今の筑附が、ガリガリの進学校のはずがない。私の最初の本「外資の常識」(日経BP社)に「教育大附属(現筑波大附属)の生活と人芸関係という1章がある。以下、その中の一部。「私は高校一年のとき石打のスキー場で足の骨を折った 友人の一人は、私にバタープリッツというあだ名をつけた。なるほどうまいこと言うな、と 思わず感心した。 それにひきかえ上野駅を担架で運ばれる時、酔っ払いおやじに、行きは、よいよい、帰りは怖い、などとはやされたときは歌にユーモアのカケラもなかったがために、思わず唇をかんだ。担任のゴム天(注:あだ名が後村上天皇、略してゴム天)は。というと松葉杖をついて登校した私に 何の詳しい説明も求めなかった。その代わり本来なら数ヶ月先に学習するはずの教科書の「石内の雪」という単元を繰り上げて突然取り上げ始めた。 そしてあろうことか毎授業の最初に くっくっくっと笑いをかみ殺すようにして私に 「石内の雪」の音読をさせ 満足そうにうなずくのだった」「高校で麻雀がはやっていた 。ひどい連中は雀荘の行きがけに学校に来るという実態であった。そのうち教室にも麻雀牌が持ち込まれるようになり 昼休みにも麻雀が始まった。ある時、ゴム天が血相を変えて教室に飛び込んできた。「こら、何やっているんだ。他の先生方が異常な音がすると騒いでるぞ」。皆シュンとして青ざめ、唖然となった。ゴム天はじろりと我々を見渡しながら「これからは音の出ない紙麻雀にしろ」と一言、言って何事もなかったように教室を出て行った・ 我々はゴム天の言いつけを守り、卒業まで教室での麻雀は紙製の麻雀牌にした。たぶん私が紙製以外の麻雀で勝てないのはこの時の後遺症である」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE058210V00C22A4000000/