1.「経験あるトレーダーが少ない」
昨日のブルムバーグ記事。言い得て妙。「ラガルドECB総裁ら当局者はスタグフレーションの可能性を否定しているが、一つだけ確かなことがある。実世界でインフレを経験したトレーダーが限られているとすれば、スタグフレーションについて知る人間はさらに少ないということだ」。知っているトレーダー、経験したトレーダーが沢山いれば、すでに円は暴落、米長期金利は暴騰。反応は遅れてやってくる。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-04-13/RA9H4NT0G1KW01?srnd=cojp-v2
2.「日本だけインフレ回避など出来ない。どうする日銀?」
英インフレ率も30年ぶり高水準だ、日本だけ、蚊帳の外などありえない。他国との金利差で円安が大幅に進む。インフレへの対応手段を失っている日銀。さ~どうする?
黒田総裁は「日本にはさらなるインフレが必要だ」と政府と反対のことを言い続けざるを得ない。インフレ認めたら日銀法第2条により引き締め策を発動しなければならない。でも手段がない
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-04-13/RA9POZT0AFB701?srnd=cojp-v2
3.「FRB メンバーの発言がますます過激化」
「ブラード総裁、緩やかな利上げが物価抑えるというのは「幻想」-報道」
極めて納得。FRBメンバーのコメントがどんどん過激になっていく。サマーズ元米財務長官の言うところの1979年のボルカーのサタデイ・ナイト・スペシャルの再来(長期金利20%、FF レート24%)の可能性は高くなってきたと私は思う。ならば日銀は完璧にアウト。円は紙くず。1ドル=1兆円の世界。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-04-13/RA9FY5T0G1KW01?srnd=cojp-v2
4,「異次元緩和を辞めるとどうなるか?」
昨日、私のtwitter に「円の量的緩和(長期国際買い入れ)を止めて、逆にドルと同じく引き締めにしたら何が起きますか?」との質問が来た。
私の回答は以下の通り。
「日銀の倒産。円の紙くず化。政府の資金繰り倒産」
5.「金融資産評価の規定が同であろうと、現場は時価評価」
「日銀が簿価評価でも、評価する側は時価評価で審査する」と書いたら、昨日、私のtwitterに以下のリツイートが来た。「あ、この人 会計上の金融資産評価がどうなってるのか理解できてないんだ。。。 時価会計しかないと思ってるんだ 満期保有目的の債券なら償却原価法は普通なのに(・ω・`) 時価評価するもの、簿価で評価するものの区別がつけられないんだ」私の返事は以下の通り。
「会計上の金融資産評価法など百も承知です。しかしながら会計基準がどうであろうと、取引相手のリスク審査や業績評価は全て時価評価。私のボーナス査定も会長のボーナス査定も完璧な時価評価で決まる。債券も満期保有だろうがトレーディングだろうがすべて時価評価。それが外資。日銀を評価するにも時価評価。株主のためには徹底的な損の回避。そのための時価評価。それが実務」。
6.「取引相手の信用調査に時価評価を使うのはデューデリの時と同じ」
「実務では、相手の信用調査に時価評価」をすることに補足説明を送ってくださった方がいる。「相手をデューデリする時、もしくは清算B/Sを作る時は全て時価評価するのと同じ考え方ですかね? 会計どうこうでなく、与信管理の観点から考えればという理解で合ってますか?」
私の返信は以下の通り。「まさにおっしゃる通りです。デューデリするときに簿価会計でやるお花畑の人はいないのと同じです。債券だろうが不動産だろうが」
なお、デューデリとは企業買収などの際の相手資産の評価
7.「日銀は保有国債に時価会計を適用するのが筋』の筋
4月5日の財政金融委員会で藤巻健太が黒田日銀総裁に「日銀保有国債には時価会計が筋」との議論を展開している。きわめてロジカル。もし、日銀が長期国債の時価か池を適用していたら、財政ファイナンスという「禁じ手中の禁じ手」に足を踏み込むこともなく、今、迎えようとする日銀危機も無かっただろう。
https://www.shugiintv.go.jp/jp/
を開けていただき、財政金融委員会 藤巻健太 4月5日を選んでいただければ見れる。
2:27:50~あたりからだ。