現在はサタデイ・ナイト・スペシャル時代以上にお金をばらまいてている」「高橋洋一先生との直接対決」他

2022年08月19日

1.(SNS再開延期)

先日、2週間ほどSNSを休むと申し上げました。来週から再開する予定だったのですが、事情により、9月1日からの再開といたします。申し訳ありません。ただ、私の市場分析、問題意識は依然と全く変わっていないことだけは、お伝えしておきます。いずれドル/円は400円から500円に行き、そのあとはハイパーインフレ(=ドル/円は天文学的数字)だと思っています。

 

2.「世界的インフレの原因」

1971年に、お金の発行量が金保有額に限定される「金本位制」が崩れてから、政治からの圧力で、お金は過剰に供給されがちになりました。過剰に発行されれば、モノやサービスと同じで、その価値は落ちます(=インフレ)。金本位制壊後、20~30年前まで中央銀行が常にインフレファイターだったのは、そういう環境だったからなのです。あまりにばらまかれたお金を回収しようと、いくら金利が跳ね上がっても、ばらまかれたお金を回収しようとしたのが金本位制8年後の1979年のボルカーのサタデイ・ナイト・スペシャルです。インフレが根付いたら経済は崩壊だから、いくら金利が飛び跳ねようとお構いなく、お金の回収に全力を注いだのです。

 

3.「現在はサタデイ・ナイト・スペシャル時代以上にお金をばらまいてている」

今の世界的インフレは財政ファイナンスにより、サタデイナイト・スペシャル時代以上に、お金をばらまきました。お金を回収しないことにはインフレなど収まりません。金利を生半可に上げたところで無駄です。私はサタデイ・ナイト・スペシャル(長期金利24%、FFレート20%)の到来があるとますます思うようになりました。米国がサタデイ・ナイト・スペシャルになれば、日本はいちころ、円は紙きれです。為替は相対論だからです。

 

4.「今の米国は日本のバブル時と同じ」

いろいろな理由をつけて、米国株が強いのは、お金が余っているせいです。株を売ったら、そのお金で、インフレに備えるのにはどうしようという考えになるからです。これこそ、金余りの現象、日本のバブルと同じです。景気狂乱は資産効果によって起き、土地や株の大暴落が起きなければ収まりません。日本のバブルでは円が毎年、40円、50円円高に振れていましたから資産インフレタが起きても、インフレは起きませんでした。米国はドルが安定しているために、資産インフレとインフレ(CPI)が共存している。それだけの違いです。

要はお金ばらまきによる資産急騰、その結果による資産効果による景気過熱です。お金を回収して資産インフレを鎮静化しない限り、インフレは続きます。長期的な経済発展のためには、一時的な景気悪化など微々たる問題だとマーケットはいずれ気が付くことでしょう。FRB の発言を見るとFRBはすでに気が付いていると思います。一時的景気後退は、お金をばらまいてしまったコストです。引き締め政策で遅れに後れを取ったFRB は近い将来、とんでもない引き締めに走ると思います。ドル円暴騰です。円の紙屑かです。備えるのが賢明だと思ってています。

 

5.「高橋洋一先生との直接対決」

私と高橋洋一先生の直接対決を望む声がtwitter上で上がり、それに対して昨日、以下のリツイートをいただきました。

「2015年にデフレ脱却調査会で藤巻氏と高橋氏は直接、やり取りされていたのですね

http//youtube.com/watch?v=Qsr5gTaNcPU

このリツイートに対しての私の返信は以下の通り。「ありがとうございます。私も全く忘れていましたが、7年前に確かに高橋先生と直接やりあっているようですね。調査会では参考人(高橋先生)が講演をし、それを聞いて、議員が講演内容について質問するので、準備をした練れた質問が出来たわけでもなく、時間制限があり、焦っていたとは思います。ただ、今、YOUTUBUを見ても、高橋先生の私の質問に対しての答弁に関しては、反論が無茶苦茶にあります。「高橋先生の答弁苦しいな」と思いながらも、反論する時間がなく、フラストレーションを感じたことを思い出しました。SNS を再開したときに、反論を詳しく書きたいと思います。一つだけ、書いておくと、「日銀は2%のインフレという目標を堅持しているからハイパーインフレになるわけない」との答弁でしたが、それなら、私が「東大に入る」という目標を堅持していたら、私は東大に入学できたのか?ということです。2%目標に収める(=インフレを抑え込む)手段を日銀が失ったのが最大の問題。どういう方法があるのだと聞きたいです。異次元緩和を開始直後から私が出口を聞いているのは。そういう理由です。