「FRB は債務超過になっても大丈夫か?」「インフレになったら増税でインフレを抑えるのがMMT論者の主張だったのでは?」

2022年08月22日

私は今、あまりに時間がないので、SNS の発信を中止しているはずなのですが、どうしても書きたくなってしまう反論やらリツイートが来るので、一昨日、昨日と発信してしまいました。それを載せます。

(一昨日)

1.「『いずれ』とはいつだ」

「『いずれ』とはいつだ」という同じような質問がたくさん来ます。それしか反論することが出来ないので、どうせ教祖様のご指示なのでしょうが、あまりに、うざいのでSNS休止中にも書いておきます。私の本にも書いてありますが、以下紹介の夕刊記事にもある通りです。私の論調を聞いていれば(続)頭のいい方ならすぐわかると思いますが。幼稚園児じゃあるまいしなぜ手を取り足取り教えなければならないのか?私も13年間一橋大で教えましたが、そんな学生は一人もいなかった。頭のいい渡邊さんは「そう考えるとXデイは直前だ」と理解されましたがね~。「直前」とはどう意味か、辞書で調べなさい

https://twitter.com/fujimaki_takesi/status/1560656476137345025

 

2.「インフレになったら増税でインフレを抑えるのがMMT論者の主張だったのでは?」

せっかくだからもう一言。MMT erはそんな幼稚な質問をする前に、MMTは、「インフレにならない限りにおいて財政出動をしていい。しかしインフレになったら財政出動を縮小し増税等でインフレを抑える」と言っているのだから、物価上昇が懸念される今、「大増税を政府に要求する」のが理論に則っているでしょう。物価上昇が懸念される現在、「大増税要求」をしないのなら、あなた方は単に「将来の日本がどうなってもいいから、お金頂戴な。仕事したくない」という、さもしい根性の人たちでしかないことになります。きちんと主張を貫徹しなさい。それが出来るのならば、私もMMT論者を見直します。

 

3.「今のインフレは一時的か、それとも持続的なのか?」

昨日、以下のリツイートが私のtwitter に来た。「まともなんだけど、今が持続的なインフレなのか、単に一時的な価格上昇なのか論じられないのがこの大先生の限界なんだよね」

私の回答は以下の通り。

「何度も論じている!ばらまきすぎたお金を回収しないと鎮静化しない。」

 

(昨日)

4.「MMT論者は、物価上昇が始まっているのだから増税主張のはずでは?」

もう海外ではMMT 理論なんて学者に全否定されて消えてなくなっているのに、なぜ日本のネットでのみ生き残っているのですかね?ところで何度も言うようですが、MMTでは「国債はいくらでも発行できる。ただインフレになったら増税などの財政緊縮で対処する」という理論のはずですが、どこに「その増税が効果を発するインフレとはデマンドプルインフレのみ」と限定する記述があったのですか?浅学の私に示していただきたい。デマンドプルインフレだろうとコストプッシュインフレだろうとインフレはインフレ。どこに「4%までなら増税等の引き締め策は不要」と書いてあったのかもご教示ください。孫引き解説ではなく、言い出しっぺのケルトン教授あたりの原文で。英語読めますから英語版で結構です。 政府が物価対策をどんどん打ってきているのですからMMT論者はMMT理論にのっとり、今こそ大増税を主張すべき時ではないのですか?それをしないのなら似非論者も、ここに極まれり。「金よこせ教」にすぎず、日本も落ちぶれたものです。

 

5.「FRB は債務超過になっても大丈夫か?」
一昨日、以下のリツイートが私のtwitter に来た。「藤巻さん、アホみたいな意見はほっておいて、真面目な方に答えて貰えませんか。中央銀行の時価の債務超過はヤバいと言われますが、それほど問題ないのでは。frbは含み損を拡大しながら利上げを繰り返しています。多少のインフレと政府負担で回収できると思ってるふしがありますが、どう思いますか」

私の回答は以下の通り。

「中央銀行が債務超過になっても大丈夫な条件は3つあると何度も(拙著にも)書きました。その一つが「債務超過が一時的」です。FRB は保有国債の利回りが高いために巨額の収入があります。2015年から2018年の利上げ時(0%から2.5%まで)は15兆円弱の収入、FRB 当座預金に金利を支払っても十分な通貨発行益がありました。ですからたとえ債務超過に落ちいっても、経常的な「通貨発行益」により、債務超過は解消されるとの予測がつきます。日銀は年間の収益が1.4兆円しかないのに、1%金利を上げれば、5.4兆円の支払増。たちまち、通貨発行“損”。それもどんどん大きくなり、いつまでも続くでしょう。債務超過が一時的とは到底思えません。中央銀行の財政の危機度が段違い。またドルは世界の基軸通貨です。世界中の法定通貨が危険になっても、物々交換や暗号試案のみの取引にならない限り世界でも法定通貨は一つは残ります。それは引き締めが大変遅れたとはいえ、財務内容の改善をすでにスタートさせたFRBの発行する通貨、ドル。日銀は時間を追うごとに財務内容が危険になる。ドル高/円安は明らか。