1「円安はどこまで進むか?」
今、多少の円安が進行中だが、これは日米金利差による(+日本の経常収支悪化)の進行で、円安の第1段。180円くらいまでの円安は、これで説明できるだろう。次に続く円安は、「じゃぶじゃぶのお金を回収し始めた」米国FRBと「未来永劫ジャブジャブのお金を垂れ流し続けざるを得ない日銀(そうしないと日銀は債務超過で政府はデフォルト)の差による円安で、これが第2弾。400円から500円までの円安は、これで説明できるだろう。第3弾は「日銀の債務超過」による円暴落。ドル円は円も天文学的数字に。今のところ、第1段―>第2弾―<第3弾のシナリオがメインかとも思うが、第1段から第3段に飛ぶ可能性もある。それなら一晩のうちに起りうる。(↓)は8月6日に発売した「X デイ到来」の帯。今でも「円安、物価上昇はこれからが本番」は変わらない。
2.「日銀は未来永劫に国債購入を継続しなければならない」
円安進行で日本でも物価上昇が明確になってきた。2%を超え、3%も軽く超えていくだろう。こんなときに誰が0.25%の日本国債で資産を運用とするだろうか。日銀以外購入者はいない。今まで通り、今後とも日銀が、年間発行量の80%、90%(少なかった時で60%)を購入しないと長期金利が暴騰し、日銀も政府もアウト。
国債を購入すると、その代わり金を日銀当座預金は振り込む。お金は未来永劫にバラマキ続けられるということ。米国は9月からばらまいたお金の回収を強化する。円が暴落する理由。
3,「錬金術の当然の帰結」
今後起こりうる円暴落は、バラマキによる放漫財政の結果、起きたはずの財政政破綻を、異次元緩和(=財政ファイナンス)という錬金術により先に飛ばしした当然の結果だ。積極財政をしたいのならものすごく高い税金としないなら今、抱えているような事態に必ずや、陥る。高い税金は消費税でしか物理的に集められない。もしくは課税最低限の大はば引き下げ、または5%、10%の税率帯の超大幅引き上げ。他の増税策では無理。良いも悪いもない。算数の問題。
尚、私は小さな政府論者。小さな政府なら低い税金で済む。日本人には「自助努力」の概念が無さすぎる。そこが米国経済と大きな差がついた理由。
4.「経済絶好調の米国のインフラ整備」
今年、今までに計2か月米国にいた間、長距離ドライブを含めて、ほぼ毎日車で走ったがオートバイが走っているのを見たのはせいぜい5~6回。それも750㏄クラスのみ。走っている車に関しては、スポーツカーその他の高級車は稀で、SUVを始め、名にはともあれ、頑丈で車高が高い車。高速道路を含め、あらゆる道路にボコン・ボコンと、大きな穴があいているからだ。オートバイなど走っていたら、いつ転ぶかわからないから、後ろにくっついてなど走れない。頑丈な車がはやっているのは、穴で車を傷めたりパンクを避けるため。下道でも自転車も危ない。ウーバーイートは車配達。私もこの2か月で、高速道路上で目の前のパンクを2回見た。そのうちの1回はバーストで、タイヤが飛んできて怖い思いをした。
あんなに経済絶好調の米国でさえ、インフラ整備に回す金がないのに、40年間世界ダントツのビリ成長の低迷経済国・日本の道路には穴など開いていない。この経済力で、こんなにインフラ整備をするなら借金が世界一(対GDP比)になるのは当然、と思った次第。
5,「MMT を実践する国は救われるのか、はたまた足を掬われるのか?」
MMT を信じる者は救われるか、はたまた足を掬われるのか?日本の政治家の一部や黒田日銀総裁は否定するがMMT の言い出しっぺのクレトン教授は「日本ではMMTを実践中」と言っていた。もっともMMTはインフレになれば増税などの財政引締めが必要と説いているのに、逆にばらまきを継続しているのだからMMT を行っていないと断言できるのかも(皮肉)。MMT を実践する国は「救われるのか、はたまた足を掬われるのか?」答えは、もうそろそろはっきりする。