「何か経済に悪いニュースが出るとすぐ株価が上昇する理由」.「『元米財務長官サマーズが日本のマーケットを注視する必要性』に言及」他

2022年10月04日

1.「何か経済に悪いニュースが出るとすぐ株価が上昇する理由」

昨晩はNYウが765ドル高と大きく上げた。何か経済に悪いニュースが出るとすぐ株価が上がる。これは金が余っている証拠。余った金は、何かに投資しようと底値捜しをしてしまうからだ。株価が上昇すれば、資産効果で景気は堅調になり、いつまでもインクレは収まらない。現在の世界的インフレは、各国が程度の差こそあれ財政ファイナンスでお金をばらまいたことが主因だ。したがってお金を回収(QT)を完了させないとインフレは収まらない。他国中央銀行と異なり、QTが出来ない日銀は沈没。米国はサタデイナイトスペシャル(金利高を放置してまでも資金回収を図った。その結果、10年金利20% ,翌日物24%の出現)の再来になると私が言っている理由。

 

2.「ドル/円は、そろそろ145円をぶち抜けて、走るか?」

そろそろドル・/円に上昇エネルギーが溜まってきたのではないか。介入警戒で

145円の壁がある一方、何かあってドルが下がっても下がり方がだんだん限定的になり、下がっても、142円~144円程度とマーケットが認識してきたようだ。こうなるとまさに、ソロスが1992年に英国中央銀行に勝った時のシナリオだ。ドルを買っていればファンダメンタルズが完璧な円安方向だから、下がっても損害は軽微、上昇し145円を突破すれば勢いが増し、結果大儲け。リスクとリターンを絶えず比較しているヘッジファンドがどこかの段階で仕掛けてくると思う。

 

3.「ドル資産と言えども米長期国債から撤退せよ」という理由

本日のbloomberg 記事。「債券全般で買い手不在、米国債でも-JPモルガン

米国債の主要な買い手3本柱が全て市場から退いているようだ」

私が「ドル資産と言えども米長期国債から撤退せよ」と言う理由。円安要因。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-10-03/RJ6HKGDWRGG001?srnd=cojp-v2

 

4.「『元米財務長官サマーズが日本のマーケットを注視する必要性』に言及」

昨日のbloomberg TV. 今後、「何が注目材料/懸念材料か?」と聞かれた元米国財務長官/元ハーバード大学学長のサマーズ氏は「英国、イタリア(政治面で)、そして日本」を上げた。今までは、世界の投資家、ヘッジファンドの興味の対象外だった日本に、とうとう焦点が当たりだしたようだ。大丈夫か、日本のマーケット?

https://twitter.com/BloombergTV/status/1576874745445978112

 

5.「出口戦略を市場とコミュニケートを。How?」

昨日のbloomberg記事。「出口戦略を市場とコミュニケーションをとる」と日銀は言うが「まさか出口はありません」と正直に言えっこないのに、何をコミュニケートするのだ?昔は、金融引き締めの際の市場とのコミュニケーションは「いつ、どの程度」だったか。今は「出来るのか?方法があるのか?」に変わった。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-10-03/RJ085VT1UM0W01?srnd=cojp-v2