「黒田総裁。またまた火に油を注いだか」「健康保険改正に見る日本のじり貧化」「バラマキで需要喚起をすると?」他

2022年10月16日

1.「黒田総裁。またまた火に油を注いだか」

こんな場で、又、こんな発言をしてしまうのか。病欠で欠席すればよかったのに。

ところで、デイトレーダー的なコメントをするのは嫌なのだが、あえて言えば、明日の日本時間は「ドルを買い遅れた、買いたい、しかし介入が怖い」との介入をいたずらに怖がる日本人の発想で$・¥は硬直状態かも。もしドルが上昇するならドル買い圧力が非常に強いということ。しかし米国時間になると、介入など全く気にしない欧米投資家と、この黒田発言で、又、ドルが急騰するのではないかと思っている。

黒田総裁は、このような発言を継続せざるを得ないのはよくわかるが(インフレを認めると利上げをしなくてはならないが、そうすると日銀が大幅債務超過で死亡望宣言となってしまう)、ここまで緩和発言に固着するのは「更迭期待」シナリオなのでは?と邪推してしまう。仮病で辞任すると「匙を投げたか」とその途端に日本売りが始まりかねない。「更迭された」が、彼にとって最良の出口。しかし残された日銀は惨め。トップが変わっても何も出来ない(シミのような利上げを除いて)ことに変わりはない。それが判明し、The endへ。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB152X90V11C22A0000000/

 

2.「健康保険改正に見る日本のじり貧化」

火災保険は収入や年齢によって保険料が変わることはない。リスクの大きさによってのみ保険料は変わる。だから純粋な保険だ。オバマケアで、皆保険となった米国の健康保険も保険だ。年齢、収入では保険料は変わらない。いい保険に入りたければ高い保険料の保険に入り、それだけのお金を払いたくなければ安い保険に入る。それに対し、日本の健康保険料は所得額によって保険料が上がる。所得の再分配の一手段。年金も日本は所得再分配。だから日本の社会保障費は、財政学上、所得の再配分としてとらえられている。

この国は、所得税の累進性、社会福祉料が年収によって異なる。相続税の重税化(他国は廃止、軽減化)、低所得層へのバラマキ、負担の免除/軽減でまさに「格差是正」が金科玉条の社会主義そのものだ。働いても働かなくても結果平等。能力があろうとなかろうと結果平等。これでは国が衰退し、皆が平等に貧乏になるだけ。ちなみに、マスコミの言葉の使い方にも疑問が多い。たとえば、「高所得者層に増税」とか書くが、この記事のように、年収おおよそ900万円から1000万円が「高所得者」か?たしかに相対的には、高所得かもしれないが、そのくらいの年収では、ぜいたくな生活を毎日できるレベルではないだろうし、老後生活を不安視しているレベルだと思う。欧米の格差は金持ちがより金持ちになっての格差拡大だが、日本は中間層の没落による格差拡大とは、学者のほぼ一致した考察。金持ちを引きずりおろしての格差是正では、国民は平等に貧乏になる。パイをどう分配するかでjはなくパイをどう大きくするかの検討が重要。それには社会主義を改め、民間主導の真の資本主義へ。政府は引っ込む。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA143O10U2A011C2000000/

 

.「MMTとは一言でいうとどういう理論か?}

昨日、以下のリツイートが私のツイターにあった

「頭が悪いのでよく分かりません。MMTとは一言でいうと何でしょうか?」

以下のように回答した。

「M(未来は)、M(もっと)、T(大変だ)理論だと毎日新聞元編集委員(昔日銀担当記者)の福本さんは、看破しておられました。その通りで英国をはじめ米国など高インフレで悩まされています。円を刷って配り国民の歓心を買っていると、通貨の希薄化(インフレ)で、国民をドカ貧に陥らそうというトンデモ理論です」

これに致死、以下のようなリツイートもあった。

「MMTとはM橋 M作 T橋」

 

4.「今は消費減税が一番正しい政策か?」

昨日、以下のリツイートが私のツイターがあった。

「現下の国内経済の状況なら、日銀と言うより、黒田総裁の判断は正しい。今利上げなどしたら、国内経済は阿鼻叫喚の地獄図と化す。不況と物価高の併存なのだから、消費税減税が一番正しい対策」

以下のように回答した。

「英国の現状(混乱)を目を大きく開けて見ましょうね。もしあなたがMMT教徒なら、その理論からして、物価高の今こそ、増税を主張しなくてはいけないはずですが。ご都合主義ですか?」

 

5.「日銀が国債評価損によって債務超過になっても満期には』額面に戻るのだから一時的な問題か?」

昨日、以下の趣旨のリツイートが私のツイターがあった「日銀が国債評価損によって債務超過になっても満期には』額面に戻るのだから一時的な問題だが」

以下のように回答した。

「英国の年金問題も債券に絡んだ評価損で危機ですが?一時的な問題だからOKなら世界中で大騒ぎはしませんが」

 

4.「日銀は満期まで保有するのだから、簿価会計で何が問題なの?」

昨日、以下のリツイートが私のツイターがあった

「日銀は満期まで保有するのだから、簿価会計で何が問題なの?」

以下のように回答した。

「世界では、今後インフレ対応のためにQT(量的引き締め)時代に入ると思います。穏やかなQT(満期待ち:満期の国債の償還を受ける)だけでなく、保有国債の途中売却(売りオペ:積極的なQT)も当然視野に入ってきますが、日銀は絶対この種のQTはしないのですね(もっともやれば即日銀はアウトになるので出来ませんが)

それでは未来永劫円安が進行していき、大変なことになりますね。なお、途中売却は簿価では売れません。日銀は大損です。保有国債は非常に高い価格で購入しているので」。

 

6.「黒田総裁への脅し」

昨日、以下のリツイートが私のツイターが来た

「会計方法は継続性があることがそもそも大前提なので簿価会計を突然時価会計に切り替えるなんてのはそうそうするもんじゃないですよね」

以下のように回答した。

「私が言っているのは、評価される方が簿価会計を取っていても、評価する側は時価会計、ということ。それはさておき、日銀も本来、時価会計が妥当です。1997年だったか日銀の会計基準が設定された時の大原則は「市中でまっとうと認められている会計方式の採用」。日銀だけ特別な会計方法が認められているわけではない。市中でまっとうと認められている会計方法とは「満期まで保有なら簿価」「途中売却の可能性があるなら時価会計」。(ちなみに米国の実務では、こういう評価法が採用されていた時期もありましたが短期間で「全て時価」に変わった)。

この会計基準が出来たころ、日銀保有国債は3か月までの短期国債。満期まで保有している確率が高いか簿価でもいいだろう。しかし、今はほとんどが長期国債。簿価会計を適用なら、国債売却のQT(量的引き締め)放棄宣言となってしまう(=満期まで持つからのか会計が許される) 他国が積極的にQTをしているときに積極的QTが出来なければますます、円安/ドル高にぶっ飛び。もし日銀が時価会計の採用を原則通りに強いられていたら、禁じ手中の禁じ手の財政ファイナンスなど怖くて出来ず(=毎日評価が動き、黒田総裁は夜も寝られないだろうから)、今の日銀の惨状はなかっただろう。そもそも「中央銀行は値段が大きく上下して債務超過のリスクがある株、長期国債などの資産は持てはいけない」が金融マンの常識だった。それをMMT 論者や、[統合政府論等のド素人集団が「買え、買え」と煽った。オーソドックス金融論を無視したツケが、今の日銀の惨状。

私は国会議員の時の質疑で「量的引き締めのために国債売却をしたら、時価会計に変えるべきです。そうなると毎日債務超過を気にせねばなりませんよ」と黒田総裁に脅し(?)をかけておいた。当時はQTなど考えもしない時期でしたから、黒田総裁は涼しい顔をしていたが」

 

7 「バラマキで需要喚起をすると?」

昨日、以下のリツイートが私のツイターがあった。「人間の消費欲は無限です。昨年のたった10万円の給付金でも消費支出は全国で15%も上昇、家電量販店は全て増収増益、白物家電の国内出荷額は過去最高。需要不足がお分かりなら消費喚起を主張されるべきでは?」

以下のように回答した。

「10万円の給付金はその分将来の消費税上げが国民の肩に。しばらくは国債発行を増やしてやりくりするだろうが、その累積赤字の拡大が借金額(&財政ファイナンス)の臨界点に来ている。日銀の財務脆弱さがこれからとんでもない円安を引き起こすでしょう。(国民の)ジリ貧解消を狙ってドカ貧になる」

 

8.「1ドル200円で日本経済の世は明ける」(講談社)を版した時から主張が変わったのか?

昨日、以下のリツイートが私のツイターが来た。「前はこう「(1ドル200円で日本経済の世は空ける」)言うとったやんw いつから主旨変えしたんす?」

以下のように回答した。

「主張は全く変わっていませんよ。ただその本を書いたのは日銀財務がまだ健全だった時。この本の中で書いた提案を実行せずに無為に時間を費やしたから、日銀財務が劣化し、今の事態になっただけの話。日銀財務が危険になった時(=今)に円安になどしたら日銀は即アウト。読解力の無い人だ。

 

9.「何十年も同じ目を買っていれば いつかは当たるか?」

昨日、以下のリツイートが私のツイターが来た。「(日銀破綻を)何十年も同じ目を買っていれば いつかは当たることもある」

以下のように回答した。

「ない。日銀財務が健全なら、何十年も同じ目(=日銀破綻)を買っていても、必ず外れる」。

 

10.「為替は相対論」

昨日、以下のリツイートが私のツイターが来た

「ドルは上がるでしょうが、円がハイパーインフレ化したときドルも安泰でいられるのか?多分ポンドやユーロも通貨価値が破損されると思う。そうしたとき、円やユーロ圏からの資本流入を受けているドルが安泰なのかどうしてもドルも先の先は疑問が残る」

以下のように回答した。

「世界的なインフレですから全法定通貨は弱くなります。しかし。為替は相対論です。ドル/円でドルも円も同時に下がるということはありません。どちらがより悲惨な常態かで決まります。日銀は滅茶苦茶。FRBはひどい。だからドル高」

 

11.「読売交響楽団」

昨日は115:00から読売交響楽団のコンサート。ベートーベン「ピアノ協奏曲第5番(皇帝)」、ブラーム『交響曲第1番』(先月、小泉さんの指揮真日本フィルで聞いた)

都心まで行かなくても有能な音楽家たちの演奏を聞けたのはうれしい。素晴らしかった。スタンディングオベーションの人も何人かいた。ただ日本一の指揮者の小泉和弘さんの音楽を聴き馴れていると、さすがにスタンディングオベーションにはまだ早いかな?と思わざるを得なかった。将来有望なピアニストと指揮者なのだから、今後とも是非、精進をしていただきたい(音楽のド素人が上から目線で大変失礼しました)