1.「世界的にドルMMF に資金流入」
本日の日経新聞記事。私が以前からお勧めしているMMF(マネー・マーケット・ファンド)に資金が流れ込んでいるとのこと。「米欧の大幅利上げで利回りの魅力が高まっただけでなく、経済の先行きが不透明になるなか、株式や債券への投資をためらう動きが広がっている」米国FF レートが5%を超し、その段階で長期間、FF レートが金高止まりしようとうときに米国の10年金利が3.69 % のままであるわけがない。それがゆえに「債券への投資をためらう動きが広がっている」のだ。金利上昇とは値段が下落するということ。MMFの販売では証券会社、銀行の仲介手数料等がほとんどないから長期債を買わされた人がいるかもしれないが早めにドルのMMFに買い替えた方がいい。せっかく為替で儲かってもドル価での評価損で儲けが相殺されてしまう。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1603E0W2A111C2000000/
2、「ボルカー元FRB 議長のインフレ封じ込め策政策の再来を予想」
私がしばしば言及するボルカーのサタデイナイト・スペシャルを詳細に解説した必見のyou tube。世界最大のヘッジファンドの創設者レイ・ダリオがボルカー氏にインテビューした貴重な映像。英語版だが英語の字幕付きだから非常にわかりやすいだろう。1980年に14.8%まで上昇したインフレに対し、ボルカー議長(当時)はM1 5/5%を政策目標にした(金利を政策目標とするのを辞めたということ)。結果、FRBがコントロースしなくなった金利は20%以上へと上昇し、失業率は10%を超えた。しかしながらボルカー氏は世の中のブーイングに耐え、M1の 5.5%に目標を死守。その結果、インフレ率は1983年に3%まで下落し、インフレとの戦争に打ち勝つことが出来た。」ということをボルカー氏自身が語っているyou tube。必見。ボルカー氏はこれで米国の英雄になった。私は、財政ファイナンスで、当時よりもよほどに金をバラまいてきた現在は、当時と同じ道を歩むと思っている。米国より段違いに金をバラまいてきた日本・日銀の未来は言わずもがな。