「評価損発生ラインから、債務超過発生ラインまで防衛ラインを撤退させた日銀」「昨日の日本の長期金利は0.145%上昇、米国は0.11%上昇、金利差縮小した?」他

2022年12月21日

1.「評価損発生ラインから、債務超過発生ラインまで防衛ラインを撤退させた日銀」

昨日の日銀の決定は「やむを得ず行った長期金利の誘導レート引き上げ」だと思うが、日銀はいよいよ窮地に追いやられた。指値オペ0.25%とは日銀保有国債の「評価損を防ぐための防衛ライン」だった。9月末は8749億の評価損だが約11兆円の引当金+準備金があるので、債務超過にならない。

しかし指値オペ0.5%は「債務超過防衛ライン」となる。評価損が11兆円を超え、債務超過となってしまうからだ。

日銀は「評価損発生ライン」から、「債務超過発生ライン」まで防衛ラインまで防衛ラインを撤退させた。「必死の守り」である。これを破られ、どんどん債務超過が膨れれば、日銀も円もまさにThe END。外資によって簡単に破られそう。

 

2.「昨日の日本の長期金利は0.145%上昇、米国は0.11%上昇、金利差縮小した?」

昨日の日銀の異次元緩和で「株、債券、ドル円が大幅下げ」と大騒ぎだ。な~んにもわかっちゃいないアナリスト(特に海外)などは、「これから日米金利差で円高継続く」などと書いている。昨日の日銀アクションにより、10年債金利は終値ベースで前日比0.145%上昇した。あれだけの大イベントでたったの0.145% の上昇に過ぎなかった。一方、昨晩の米国10年金利、な~んにもイベントも特別のニュースもないのに0.11%上昇した(3.59%から3,697%)。昨日の日本の0.145%上昇とほとんど変わらない。それでもマスコミの言うように昨日の日本国券は大幅下落(=金利上昇)したというの?こんなことで本当に日米金利差縮小していくの?

 

3.「滅茶苦茶経済政策」

政府は物価対策をドンドン打ち出しているのに、日銀はまだまだインフレが必要だと真逆の発言。政府と日銀が真逆に向いて走っている。もう滅茶苦茶。

日銀は誘導レートを引き上げる一方、購入国債の量を増やす(QE:量的緩和)を行うという。金融引き締めと金融緩和を同時に行うわけだ。ドッチなんだよ。金融を引き締めたいのか緩めたいのか?

そんなブレーキとアクセルを同時に踏む中央銀行など見たことない。「利下げとQE」(=金融緩和)か「利上げとQT 」(=金融引き締め)のコンビネーションのどちらかだ。

日本銀行はもうハチャメチャ。どうしようもない状態に追いやられている。もぐらたたきでなんとか急場しのぎをしているだけ。

 

4,「AMEBA出演」

昨日は19時から21時まで六本木ヒルズで飲み会の予定が入っていた。ところがおとといの真夜中にABEMA から21時からのABEMA プライムに出て欲しいとの依頼。出向くのはテレ朝だから場所と時間はどんぴしゃり。残念ながら飲み会で酒が飲めないこととなったが出演させていただいた。(最初から40分間弱くらいのコーナーで)・当初のトピックは他だったのだが昼に突然、日銀のニュースが流れてきたので、こちらにトッピクが変更になった。昨日、今日とSNSに書いて来たことをお話しした。メインコメンテーターのパトリック・ハーラン(パックン)さんは、立場上、私の過激意見を中和するよう気を使っていたが「藤巻さんのおっしゃることは正論だと思う」とおっしゃってくれた。よくわかっている。余計なことだが、パックンはNHK の「英語でしゃべらナイト」の撮影で我が家に来てくださったこともある。

https://youtu.be/jCp8ThRblvE