1,「貴方は銀行口座を持たずに為替取引や株取引が出来るか?」
銀行口座を閉鎖された場合、あなたは株取引、国債取引、為替が出来ますか?どうやってお金の決済をしますか?日銀当座預金とは日本で行われる金融取引の、元締めです。あなたが銀行と為替取引や株の取り引きをしても最終的な円の決済は日銀当座豫と金を通じて行われるのです。日銀は銀行の銀行だからです。
2.「民間禁輸機関は日銀当座預金口座を持たずに為替取引や株取引が出来るか?」
多くの国民は日銀と取引していないから日銀当座預金の重要性に気が付いていないでしょう。しかし日銀は銀行の銀行です。ですから民間銀行が日銀から日銀当座預金の閉鎖を強いられたら民間銀行は株取引、国債取引、為替の決済を出来なくなります。その銀行を使っている個人も同じ運命です。
3.「米銀が日銀当座預金口座を閉鎖すると怖いわけ」
もちろん、日銀から日銀当座預金の閉鎖を強いられずとも逆に銀行から日銀当座預金を閉鎖することもあります。日銀の信用が心配になった時です。だから米銀の日銀当座預金閉鎖は怖い。為替取引で円の受け取りを出来なくなる米銀が代わり金のドルを売ってくれるはずがないからです。
4.「カナダ中銀は、本当に金融引き締めの効果を見極めるために利上げを一時中断したのか?」
カナダ中央銀行が25日、利上げの一時中止を発表した。マスコミは中銀総裁の発言をなぞって、金融引き締めの効果を見極めるためだと書くが、本当にそうか?債務超過が怖かったのでは?昨年秋、カナダ中央銀行は第3四半期に5億2200万ドル(約680億円)の損失を計上した。これは87年の歴史の中で最初の損失計上とのこと。カナダ中央銀行は、本当は、これ以上の利上げで債務超過に陥ることを恐れて、大胆なインフレ対策が取れなくなっただけではないのか?
ところで、日銀は私の試算では0.3%程度の政策金利(短期)引上げで損の垂れ流しが始まる、なんとも情けない。さらに引き上げていくと、途方もない債務超過が生じる。カナダ中銀の債務超過などかわいいものだ。かわいくとも怖いのが債務超過。私が「日銀はインフレが来ても、債務超過による自死が怖くて何もできない。中央銀行の体をなしていない」という理由。
5,「パンとサーカス」の末路
昨日の日経新聞に載った日経新聞コメンテーター小竹洋之さんの記事。
日経記者は、社を離れると忖度をしなくて済むせいか正論を吐く人が多くなる。「指導者は与えるだけで責任を負わず、民衆は求めるだけで義務を果たさない――。米欧を中心とする民主主義国家に、そんな風潮がはびこってほしくはない」
日本の行く末も心配だ。物価高対策の費用対効果や市場機能のゆがみを顧みず、ガソリンや電気、ガスの負担を抑える補助金を投じ続ける。防衛費や子ども・子育て政策、グリーン投資に充てる国費を増額するのは当然だが、『賄う議論』を先送りしたままで「使う議論」ばかりが白熱する」「首相はともかく、与党には安易な支出の拡大と国債の増発をいとわない勢力がいる。野党にはより盛大なバラマキを唱え、消費税の減税や廃止、広範な教育の無償化などを訴える勢力がいる。選良が集う国会は、パンとサーカスを競う場ではあるまい」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD194SN0Z10C23A1000000/
6.「ハイパーインフレ時には、当面ドル決済が主流になるかも」
昨日、以下のリツイートが私のSNS に来た。「日銀が債務超過になれば米銀撤退で円とドルを交換できなくなる。 では、ハイパーインフレ(超円安)時では、持ってるドルを円に換えて生活費の足しにはできないってことでしょうか?」
以下のように回答した。「紙くずになったお金は実質決済機能を失います。多くのハイパーインフレが起きた国では、当面ドルでの決済が行われます。日本でも受取側(=モノの販売サイド)が拒否しなければドル建ての決済は法律上、可能です。こんな時は、ドルは宝物で、皆ドルを欲しがりますからドルを持っていれば問題ありません」
7「虎の会」
一昨日は昭和25年寅年生まれの集まりである「虎の会」の新年会。NHK会長就任の稲葉、日経新聞に「私の履歴書」を連載中の古賀野村證券会長、増税でマスコミにしばしば登場する宮沢自民党税調会長等、時の人になったメンバーが多い。NHKの稲葉君はこんな日にこの会に出席していていいの?会長就任日だぞ。
8「黒田総裁VS 稲葉君 どちらが大変か?」
稲葉君が1月4日の日銀OB会で黒田日銀総裁にご挨拶したら「大変だな~、がんばれよ」とのお言葉をいただいたそうだ。しかしな~、どっちが大変なのかね~?私は明らかに黒田さんだと思うけどな~(笑い)
9「壬生さんのベース」
虎の会の後は、代官山で月に一度、ここで演奏する安田グループのジャズを聞きに行った。壬生さんがベースを弾いているからだ。壬生さんは皇族離脱をしてはいるが昭和天皇のお孫さん。「法律代わっても、皇族には戻らないでね。親しく話せなくなっちゃうから」と言っておいた。