2023年03月02日

1「いよいよ爆発しそう」

異次元緩和で財政破綻を先送りした膿が限界を超え、いよいよ爆発しそう。

 

2,「2022年年初までは日本と同じようにマイナス金利だったドイツの10年金利が今や2.77%」

2019年8月に▲0.65%まで低下し、2022年年初までは日本と同じようにマイナス金利だったドイツの10年金利が2.77%まで上昇してきた。現在0.5%の日本の長期金利が、2.77%にまで上昇したら、日銀の債務超過の額は腰を抜かすほどの額になる。そんな中央銀行が発行する円など世界中、誰も信用しなくなる。

 

3.「円金利が2.77%になったなら」

円金利がドイツ同様の2.77%まで上昇したら、日銀だけでなく、日本では地銀がバタバタと潰れ、禁輸システムもおかしくなり、低金利で生き延びたゾンビ企業もバタバタと潰れることになろう。ましてや米国のように4%にでもなったら悲劇だ。政策金利を上げなくても市中金利は日銀の手を離れ急騰する可能性あり。

 

4.「他の中央銀行の債務超過は一時的」

長期金利が上昇してくると、他国の中央銀行も時価会計で債務超過になっている可能性はある。しかしながら、いつも書くように、中央銀行が債務超過になっても一時的であれば存続可能である。国の財政が健全であり税で資本投入できる場合や、通貨発行”益“で補填出来れば債務超過は一時的となる。

 

5,「国の財政が健全か? 通貨発行益を書き補出来ているかい合中で債務超過の意味が違う」

ドイツの中央銀行が債務超過に陥っても国が健全財政であるから税での資本投入でOK。米国の場合はFRBが債務超過になっても、通貨発行“益”で債務超過を近い将来解消できるから大丈夫だ。なにせFFレートを4.5%に引き上げてもFRBはまだ純利益だ。

 

6、「悲惨な日銀」

日本は、今ゼロ%の短期政策金利を0.3%に上げただけで通貨発行”損“が生じ始める。世界ダントツの債務超過額に加え、通貨発行”損“で債務超過はさらに大きくなっていく。日銀は世界でもまれに見る惨状なのだ。何時までもその日銀が発行する通貨が信任されるとは到底思えない。円は暴落と思う理由。

 

7.「日本の劣化に黒田日銀の罪」

昨日の日経新聞大気小機。「日銀の財政ファイナンスで、政治には『大砲(国防)もバター(民生)も』という財政ポピュリズムがまん延する。日銀の国債保有は発行残高の半分を占めた。金利上昇で国債費は膨らむ。このままでは財政危機に歯止めがなくなる」「長期金利上昇で日銀はバランスシート危機に直面する。財政・金融の複合危機で日本の信認は失墜する」。やっと私の同じような危機感を持った方の主張が、多く紙面に出始めた。ちなみに「『アベノミクス』を最初に名付けたのは筆者である」とあるがこの匿名コラムの筆者は誰なのだろう?

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO68856150Y3A220C2EN8000/

 

8「1970年代の教訓」

昨晩のブルムバーグニュース。英中央銀行のベイリー総裁は「今、金利についての行動が小さ過ぎれば、将来により多くが必要になる。1970年代の経験がこの重要な教訓をわれわれに残した」と語ったそうだ。日本では全く聞かれないが欧米メティアでは、70年代のインフレ&ボルカーのサタデイナイト・スぺシャルに触れる記事が散見される。BOE 総裁まで触れ始めたわけだ。お金のバラマキでインフレが収まらず、「金利」から「ばらまかれたお金の回収」に政策目標が変更された。おかげで米長期金利は20%、FF レートは24%まで上昇した。現在は当時よりお金を段違いにばらまいている。お金の回収が終わるまでインフレなど収まるわけがない。日本は、そのお金のバラマキ回収が出来ない。欧米と違い、まだバラマキ続けている。バラマキを辞めたら長期金利が跳ね上がって、日銀は途方もない債務超過になってしまうからだ。生保、地銀も危なくなる。金融危機が発生してしまう。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-03-01/RQU7NLDWX2PT01?srnd=cojp-v2

 

9「財政ファイナンスは、ハイパーインフレ(物価高騰)を招く」

私がJPモルガンンに勤めていた頃からよく議論をし、尊敬していた日銀元理事の山本謙三さんがブログを更新した。「日銀は、新規国債発行の93%に当たる金額を市中から買い入れたことになる。10年間の財政赤字を、ほぼ丸ごと呑み込んだ計算だ」「財政法第5条は、日銀による国債引き受けを禁じている。日本だけでなく、ほとんどの国が中央銀行の財政ファイナンスを禁止している。これは、いったん中央銀行が国債の引き受けにより、政府に資金供与を始めると、財政規律を失わせ、ひいては通貨の増発に歯止めが効かなくなるからだ。財政ファイナンスの禁止は、人類の知恵である。いまの日銀の国債購入は、法的には市中からの買い入れであり、財政法第5条でいう国債引き受けではないと解されている。日銀も「財政ファイナンスとは目的が違う」と主張している。それでも、新規国債発行の93%に相当する市中買い入れ額が、財政ファイナンスに近いものであることに疑いはない」。「財政ファイナンスは、ハイパーインフレ(物価高騰)を招くので禁止されているとの解説が多い。その解説は適切である。中央銀行が財政の資金繰りの面倒を見続ければ、いずれその国の通貨は信用されなくなり、為替相場の下落とともに物価の高騰が起きる。過去の歴史が教えるところだ」。

https://www.kyinitiative.jp/

 

10「財政はもはや日銀による国債の買い支えなくして成り立たない」

昨日の朝日新聞朝刊の原真人編集委員の「多事奏論」。必読。「財政はもはや日銀による国債の買い支えなくして成り立たない。ゼロ金利が永続しないと経営が立ちゆかないゾンビ企業も少なくない。政策転換したらまちがいなく日本の株価は急落する。金融政策がまるで日本経済の根幹に組み込まれた巨大な『生命維持装置』のようになってしまった」「 異次元緩和の政策メニューの中で ひときわ厄介な存在が10年金利を操作する 『イールドカーブ ・コントロール』である 日銀以外、世界のどの中央銀行も手を染めていない、きわめて特異な政策だ」

https://www.asahi.com/articles/ASR2X67FWR2RULZU003.html?iref=pc_ss_date_article11

 

11,「5年後の夢を持つと、人生をより充実できる」

昨日は永田町のスタジオでラジオ・ニッポン放送「5年後の夢を持つと、人生をより充実できる」の録音。今週土曜日16:30~17:00に放送。収録後の写真撮影の際、渡邊さんが「どんなポーズがいいですか?」と聞かれたので「私の背が低いのが分からないポーズ(笑)」と答えたら、背の高い渡邊さん、膝を曲げて撮ってくださったのがこの写真、やさしいな~。

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