1,「岩田一政元日銀副総裁はリフレ派だったはず」
本日の日経新聞。岩田一政元日銀副総裁は、たしか就任前からリフレ政策に積極的で、中央銀行が日本の国債を大量に購入することを提唱していたと思うのだが、そんな方に今更、日銀は出口が難しい、と今頃言われてもな~。もっとも、岩田さんが副総裁時代の日銀当座預金の誘導目標は30兆円~35兆円。約500兆円の現在の20分の1だったから、その他のリフレ派や財政出動論者、「統合政府で考えれば財政は健全」派の人達よりはまだ罪が軽いのか。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD241TU0U3A420C2000000/
2.「あのリフレ派だった岩田一政元日銀副総裁が、「『幸運にも』日銀が利上げ局面に移行できたとして、だと」
そのリフレ派だった岩田氏が昨日の日経新聞で、「幸運にも日銀が利上げ局面に移行できたとして、大量に保有する国債と上場投資信託(ETF)の処理は難問だ。国債・株式市場への影響を考慮すれば、市場売却は困難であろう。国債は10年かかっても満期保有し、再投資停止で自然削減を図るべきだ」。と述べている。その方が「幸運にも日銀が利上げ局面に移行できたとして」と言うのだから、本当に日銀は出口が無いと認識するべき。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD241TU0U3A420C2000000/
3,「実現不可能、いい加減な解決策では?」
岩田一政氏がおっしゃるように「国債と上場投資信託(ETF)の処理は難問」だ。難問どころか解決不能。上場投資信託は100年かければ幸運にも減額できるかもしれない。なぜなら37兆円しかないからだ。しかし国債の方は不可能。530兆円もの残高があるからだ。これは減額が完了するまでお金がじゃぶじゃぶ(=日銀当座預金が530兆円摘まれたまま)ということ。「満期保有し、再投資停止で自然削減を図る」など、口で言うのは簡単だが、実現不能。日銀保有国債は、毎年100数十兆円もの満期が来る。日銀が再投資停止したら、誰が代わりに、毎年、そんな巨額の国債を買い支えてくれるのか?東京湾の下から巨大天然ガスでも出て政府が大儲けしなければ、政府はデフォルトする。いい加減な解決策甚だしい。もう「円は紙くず化」とおっしゃっているのと同じ。