1.「紙幣の刷り過ぎはハイパーインフレ」「為替動向」「なぜ緩和を解除しないのか?」

2023年06月17日

1.「紙幣の刷り過ぎはハイパーインフレ」

政府の歳出を賄うには2つの方法がある。一つは税収で賄う方法。もう一つは紙幣を刷って新しい紙幣を歳出に充てる方法。政治家は増税をすると次の選挙に落ちるから後者を選択しがちだ。そうすると紙幣の供給過多で紙幣の価値が大きく下落しハイパーインフレになる。歴史が証明している。だから世界の国ぐには中央銀行を政府から独立させ、かつ独立後も統合政府論(=政府が発行する国債を日銀が紙幣を発行して購入する=財政ファイナンス)を否定し、政治家が好き勝手に紙幣発行で歳出を賄うのを禁止した。その先人の知恵(=オーソドックスな金融論)を世界ダントツに大破りしたのが日銀だ。時、すでに遅し。日銀の信用が失墜し、円が紙くず化(=ハイパーインフレ)する日は残念ながら間近かだろう。

 

2.「為替動向」

この1~2週間、米国を除き、あらゆる国々が利上げをした。それに唯一、反対向きのオペレーションをしているのが日銀だ。あまりに大規模に財政ファイナンスをし過ぎたせいで、日本は他国と同方向を向くのは未来永劫不可能になった。中立な金融政策どころか緩和を緩めること(=日々、国債を買い続けている=日々お金をばらまき続けている)さえ出来ない(シミのような変更は除く)。円があらゆる通貨に対して、どんどん弱くなるのはあまりにもあきらか。テクニカル的な発想、デイトレーダー的な発想をする時ではない。

 

3「なぜ緩和を解除しないのか?」

朝日新聞原編集委員いわく「だが、異形の金融政策がもたらす負の効果は、至るところに広がってきた。物価高騰による家計の疲弊。バブル化する資産市場。借金だのみで膨張する政府財政。それぞれ深刻な問題だ。解決も難しい。これらを脇に置いて多くの犠牲を払ってでも、「2%目標」を達成する意味など果たしてあるのだろうか」。まさにそのとおり。原編集委員が掲げたデメリットに比べれば、「2%目標」を達成する意味、メリットは限りなく小さい。しかしだからと言って、緩和解除も出来ない。多くの民間金融機関がシリコンバーレー銀行化し、変動金利で住宅ローンを組んでいる人が危機に瀕し、国債格下げが起こる。さらには、日銀が即アウトとなり円が紙くず化してしまうという更にドでかい悲劇が待っているからだ。日銀は袋小路だ。

この状況下では、いくら植田日銀総裁でも緩和解消の決断はできないだろう。日銀は袋小路なのだ。財政ファイナンスを行ってきたツケである。ここに至っては、政治や日銀では解決できないだろう。円暴落、ハイパーインフレという市場の暴力でしか解決できない状態にまで事態は深刻化している。それに気がつくか気がつかないかでその人の人生は違ってきてしまうと私は思う。

https://www.asahi.com/articles/ASR6J769TR6JULZU00X.html?iref=pc_ss_date_article

 

「ゆっくりした土曜日」

本日は、午前中テニス。暑い。熱中症になりそう。午後2時からは私共が追っかけをしている小泉和弘さん指揮の都響演奏会@サントリーホール。やっぱりヴェルリオーズの幻想交響曲の第4楽章、第5楽章は好きだな~。元気が出る。演奏後楽屋で、親戚のような付き合いをしている三味線作りの石村拓郎君と石村お母さんを小泉さんに紹介。これから彼らと夕食。88