1.「為替介入はあるか?」
世界の主要中央銀行の中で、唯一日銀だけが緩和姿勢と継続することになった以上、今週も円安/ドル高が進展しよう。そのファンダメンタルズに対抗すべき、政府が為替介入をするか?私は145円程度では全くやらないと思っている。前回150円を越したときと違い、世界中が日銀と他の中央銀行との金融政策の違いに、嫌と言うほど気がついてしまった以上、為替介入という需給の調整では、ファンダメンタルズに抗せずmベクトルの方向はかわらない。今まで、米国金利の今年中の下げを期待してドル売りをしていた人たちのドル買戻し、ドルを買い遅れた人たちのドル買いを喚起し、逆にドル高へのきっかけとなってしまうだろう。そして為替介入が効かないことが分かれば為替は走る。ドル高が止まらなくなってしまう。それを政府怖がるだろう。Xデイ後に、原油、食料を買うためのドル、すなわち日本国民の生命を守るドルを無駄に使うことも許せない。
2.「つなぎ国債の真実」
本日の日経新聞記事。重要な記載が散見される。「いちど借りた金(藤巻注・国際)は国でも踏み倒せない」「日銀がなんでも買ってくれる時代でなくなる日は近いかもしれない」。まさにその通り。日本は財政ファイナンスなしでは立ちいかない国になってしまった。財政ファイナンスは紙幣価値の激減によるハイパーインフレを引き起こすことは歴史が証明しているし、オーソドックスな金融論では常識である。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA1235Y0S3A610C2000000/
3,「人民元は世界の基軸通貨となりうるか?」
Twitterに為替介入の話を載せた途端に以下のリツイートをいただいた。
「失礼ですが、人民元と円の為替レートをご覧になったことがありますか?安倍経済学以来、円安の罠にはまり、人民元と円の為替レートはほぼ直線的に上昇しており、まるで外貨侵略のようです」
以下のように回答した。
「1980年の頃の人民元と円の為替レートを見たことありますか?1人民元≒160円のはずです。今は1人民元≒20円くらいだと思います。無茶苦茶安くなりましたね。中国は通貨操作によって人民元安を作り出し、世界の工場にのし上がりました。資本規制を解除しない限り世界の基軸通貨になることは不可能です」