(本日第2弾)「ドルショートは極めて危険」「NY本店幹部の頭の中は覗けない」

2023年06月27日

(本日第2弾)本日は朝に第1弾を更新しています。そちらもお読みいただければ幸いです

1.「ドルショートは極めて危険」

「私は6か月後のドル/円を400円~500円、もしくはそれを越して天文学的数字になると予想する」と書いたことで、少し誤解が蔓延している(6か月後という点に関心が集中している)ようなので補足しておく。「6か月後の為替がどのレベルか」などはどうでもよいこと。6か月後と書いたのは、6か月後の予想などの「数字当てクイズ」も「いつ?」と聞くのも、亡くなった大場さんおっしゃるところの「あまり鋭さのないお人好し」の仕事だと思っている。しかしながら時期はともかく、私は遅かれ早かれドル/円は1ドル=400円~500円を経て天文学的数字になると思っているのは事実だ。それは明日かもしれないし、1年後かもしれない。重要なことは「いつ」ではなく現在の日銀の状況が、いかに悲惨かの認識が必要だということ。円暴落は一晩で起こりうる。その時、ドルを保有していない人は財産全て失うだろうが、ドルをショートしている人はとんでもない額の負債を抱え込んで(=ドルを買い戻すにはとんでもない巨額の円が必要になるから)、債権者から逃げ回らなくというリスクがある。これは単なるテールリスクだとは私は思わない・

 

2.「NY本店幹部の頭の中は覗けない」

私が時期が分からないと言っている最大の理由は、円暴落の最大のきっかけは「どこかの米銀が日銀の債務超過を理由に日銀当座預金を閉鎖撤退すること」だと思っているから。Swiftから締め出されたロシアがドルにアクセス出来なくなったのと同じ状態に日本もなる。ロシアは原油の決済にルーブルでの決済を他国に強要出来たが日本は円決済を強要できない。米銀の日銀当座預金閉鎖決定はNY 本店のほんの数人の幹部の相談で電撃的に決まるだろう。私には、NY 本店幹部の頭の中までわからない。だから時期はわからないと言っている。明日かもしれないと言っているのはそういう理由。ただ日銀が債務超過になるまでは、そのような決断は下されないのではないか?とは思っている。