1.「金曜日の円高進行は一時的な動きだろう」
金曜日の堅調な雇用統計を受けて米国10年債はついに4.066%まで上昇。にも関わらずドル/円は約2円の円高進行。明らかにファンダメンタルズに反した動きで、これは一時的な動きで力強いドル高が再度始まると思っている。一時的な動きの主因は外国人の日本の為替介入、YCC変更に関する誤解だと思っている。
デイトレーダーならともかく、一般の方は「ドル買って酒食らって寝ている」のが賢明。余裕があるのならドルの買い増し。この大きな流れが起きつつあるときのデイトレードは壊滅的損害を被るリスク大だ。
2.「雇用統計は依然として本当に強いリポート」
雇用統計に関しては以下のブルムバーク記事が適切な分析だと思う。「6月の米雇用統計は平均時給が予想を上回る伸びとなり、労働市場がなお堅調であることを示唆する内容となった。KPMGのチーフエコノミスト、ダイアン・スウォンク氏は『実際に賃金圧力は加速した』と指摘する。『経済にこの種の勢いがあり、賃金の伸びがこのように根強いため、今年は少なくともあと2回の利上げがあると引き続き予想する』と述べた。 シティグループのエコノミスト、ベロニカ・クラーク氏は『依然として本当に強いリポートだ』と6月雇用統計を評価」
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-07-07/RXFOXWDWX2PS01?srnd=cojp-v2
3「デイトレードはリスキー」
為替に関しては、ブルムバークが「円が対ドルで3月以来の大幅高。6月の米雇用者数の伸びがおよそ1年ぶりに市場予想を下回り、ドルは幅広い通貨に対して売られた」と分析しているが、雇用統計を弱かったと捉える分析は、「本当に強いリポート」と捉える一般的な分析とは真逆だ。円高の説明として真逆の原因分析を強引に作り出しただけだろう。
金曜日に円高が進んだ原因は一時的なプロフィットテーク。それも外国人の日本の為替介入、YCC変更に関する誤解によるものだと思っている。
ブルムバークいわく「ジェフリーズの為替ストラテジスト、ブラッド・ベクテル氏は『(円キャリートレードが)第2四半期(4-6月)にかなり進んでいたので、これは利益確定か、ポジション調整だ」と指摘。『ボラティリティーが高止まりすれば、巻き戻しが続くだろうが、安定の兆しが出れば、キャリートレードの積極派はすぐに飛びつくだろう』と述べた」
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-07-07/RXFYI7DWRGG001?srnd=cojp-v2
4.「外国人が日本の為替介入、YCC変更を誤解している理由」
外国人が日本の為替介入、金融政策変更を誤解している理由は、以下の記事が明確に示している。日本の大手金融機関が、(解説しているのが外国人であれ)日銀が金融政策を変更し長期金利を大きく引き上げるとの分析を流しているからだ。日本事情が分からない外国人は、日本の大手金融機関の分析を信じがちだ。「それなら円高が進むだろう、一時的なプロフィットテークをしておこう」となる。しかしながら為替介入は、ミサイルに対抗するピストル、金融政策変更などスカだ。金融政策会合のたびに期待し、スカでがっかり、の繰り返しだろう。金融政策を変更しない理由にやっと気がつく。金融政策変更などしたら、その瞬間、日本の金融システムは日銀自身を含めてアウトだという理由だ。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-07-07/RXFNTCDWLU6801?srnd=cojp-v2
5「国際都市研究学院の講師陣に、あれ~、キワモノが一人」
昨日は、元大蔵官僚だった松谷明彦先生が理事長を務める国際都市研究学院で13時半から16時20分まで講義。昨年に続き2回目。
生徒さんは超一企業からの1年間の派遣生。講師陣は、写真を見てお分かりのように東大、京大、東工大等の名誉教や教授陣がずらり、と言うか、そのような先生のみ20数名が替わりばんこに講義をする。あれ~、ただ一人(二人かな?)、キワモノがー。もちろん私。もっとも、私自身は自分がキワモノとは思っていませんが。きわめてオーソドックスな金融論に基づいた分析をしているだけで、黒田総裁以前の総裁から見れば、びっくりするようなキワモノ・オペレーションをしているのは日銀なのですが。
松谷明彦先生は元大蔵官僚だが、政策研究大学院大学の名誉教授でもあられる。国際都市研究学院は、政策研究大学院大学内にある。この大学院は、黒田前日銀総裁が現在、客員教授としてお勤めになられたところ。ちなみに、私を、昨日講義にお呼びくださったのは、もちろん黒田さんではない、あしからず(笑)。
6「元財務相勤務の金子さんと三井住友信託銀行副社長の山口さんとの会食」
一昨日の昼は元財務相勤務の金子さんと三井住友信託銀行副社長の山口さんと明治京橋ビル1階にあるおしゃれなChez Inno(シェ・イノ)でランチ。3人で会うのはこれで2回目。金子さんが「山口副社長は藤巻さんの後輩ですよ」と教えてくださり、この昼食会が始まった。山口副社長は、後輩も後輩。なにせ東京教育大学(現筑波大)附属小、中、高、一橋大学、そして三井信託銀行でも後輩だからだ。しかもご実家は私が通っていた四谷雙葉幼稚園のお近くだったとのこと。ここまでの後輩はそうはいない。違いは、私が三井信託をペイペイの時に辞めたのに対し、山口副社長は長年勤務し、登り詰めている点だ。ランチの場所は. 代表取締役&支配人の伊藤さんがパリで研修をされていた時、金子さんもパリ事務所に勤務されていてそれ以降、25年間,親交を重ねていらしたとのこと。損あ関係で本日のランチになったわけだ。Chez Innoはさすが日本有数の著名フレンチレストラン、最高においしかった。なお金子さんは、財務省を辞め、今はファンドの設立に向け,奔走中。ところでChez Innoは、私が後援会長をしている坂東 彌十郎さん(NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の北条時政役)のごひいきのレストランでもある。後援会「ヤゴの会」の発足パーテイーもここで行った。伊東さんとはその話で盛り上がった。写真は左からChez Innoの総料理長古賀さん、山口三井住友信託 副社長、私、金子さん、Chez Inno代表取締役社長兼支配人の伊藤さん