「次期政策決定会合ではシミ以上の政策変更を出来るわけがない」「財政も日銀財務も一日たりとも好転していない、悪化の一途」他

2023年07月23日

1.「次期政策決定会合ではシミ以上の政策変更を出来るわけがない」

27日、28日の日銀政策会合でシミ以上の政策変更をしたら長期金利上昇で多くの地銀が時価会計上、債務超過に陥る。シリコンバレー銀行もそうだが、それは取り付け騒ぎの可能性が大になるということ。時価会計とは銀行に取り付け騒ぎが起きた時、支払に応じ得る金額がいくらあるかの計算でもあるからだ。

地銀だけでなく日銀がとんでもない債務超過に陥り、政府はデフォルトに陥る。一方、シミ程度の政策変更なら円安が進みインフレは加速し最終的に日銀の信用失墜でハイパーインフレが起きて日銀はとっかえ。

前者なら政府と日銀の共倒れ。後者なら日銀だけの崩壊。後者の選択をするだろうしそれしか選択の道はない。財政破綻先延ばしのために異次元緩和(=財政ファイナンス)を行った結果が、今日の悲惨な状況を生むことになった。歴史に学ばなかったからだ。

 

2,「財政も日銀財務も一日たりとも好転していない、悪化の一途」

医師が「このままいけばあなたは死んでしまいますよ」と警告を与えてから、その患者の症状が日ごとに悪くなり、一日として好転したことが無い。そして今や瀕死の重篤状態。その時「いつ死ぬんだ。死んでないのだから健康だ。貴方の診断は一貫して間違えていた」と言うのか?「いつ死ぬのか言えないのなら、医師としての資格はない」と貴兄は言うのか?日本の累積赤字は一貫して悪化し今や断トツの世界一で危険状態。日銀は一貫してメタボ化し、断トツの世界一で危険状態。財政も日銀の財務状態も誰も解決手法さえ見つけておらす、悪化が毎日進んでいる。この状態で円をドルに換えて身を守ろうとしない人の気が私は知れない。

 

3.昨晩、以下のリツイートを私のtwitterにいただいた

「藤巻先生は在名中のトレーダーの中ではダントツで一位の実績を残されている伝説的な方ですよ。イングランド銀行を潰した男として有名なジョージソロスを指揮していたのもこの方です。偉いか偉くないかはともかく投資眼は世界一かと」

以下のように回答した。

「ご紹介ありがとうございました。ただ、英国中央銀行に勝った部分は違います。当時、ソロスファンドで中心的な役割をしていたのはニック・ロディティ氏とドラッケン・ミラー氏で、私は当時まだJPモルガン財政中。何であの戦術を思いつかなかったのか?自分は頭悪いな~と悔やんでおりました」

 

4.昨晩、以下のリツイートを私のtwitterにいただいた

「異次元緩和の現実的な出口戦略、藤巻先生はどのような選択肢があるとお考えでしょうか?『良い選択肢』ではなく『最悪よりはマシな選択肢』だったとしても、植田総裁は何かしらのお考えがあって総裁を引き受けられたのかなと期待しておりますが、私には日銀破綻以外の未来が思い浮かばず…」

以下のように回答した。

「新しい中央銀行の設立より手はないと思っています。財政赤字極大化、破綻回避のために財政ファイナンスで危機先送りしたのですから、

おのずとこうなってしまいます。戦後のドイツと同じ(ライヒスバンクー>ブンデスバンク) 旧紙幣ライヒスマルクを無効化しブンデスマルクを法定通貨としたのと同じ。

「(信認を失ったライヒスマルクでは農民が食物を売ってくれなくなり国民が餓死の危機に直面した時の)救済策はふたつしかないように思えた(略)外国から食糧援助をしてもらうか、あるいは紙と交換に食料を手放すようにドイツの国民を説得できる安定した通貨を作るかだ」(ハイパーインフレの悪夢;アダム・ファーガソン著)

 

5.昨晩、以下のリツイートを私のtwitterにいただいた

「戦後、満州などの日本が支配した地域の通貨を見つめてみてはどうでしょうか。なぜ日本は先の西ドイツのような事態にならなかったのでしょうか。不思議に思われませんか。私は不思議でしょうがなかったです。新日本銀行をかんがえるより、日本の先人に学ぶことは大。温故知新」

以下のように回答した。

「デフレ、インフレはモノやサービスの需給で起こります。一方ハイパーインフレは中央銀行の財務内容悪化による信用失墜で起こります。戦後ドイツと日本はともにハイパーインフレになりましたがドイツは旧中央銀行を廃し新しい中央銀行を作り新通貨を発行しました。一方、日本は中央銀行を残したまま旧通貨を廃し新通貨を発行しました。ドイツは財務健全な新中央銀行を作り新通貨を発行し、日本は日銀の債務圧縮で日銀財務を健全化し新通貨を発行しました。どちらの方法でもハイパーインフレを克服するため現在通貨の価値を無効化させたのです。私は憲法の定める私有財産権を考えると今回はドイツ方式を取るかなと思うのです」

 

6.昨晩、以下のリツイートを私のtwitterにいただいた。

「戦争中は、紙幣をするのが普通なんですかね?」

以下のように回答した。

「ドイツは紙幣を刷って軍備を賄いましたが英国等は増税で賄いました。ですから英国ではハイパーインフレが起きていない。「第1次世界大戦中からすでにドイツは自国の銀行シハイパーインフレのステムを通じて、極端な通貨の供給過剰を許すような財政政策を取っていた。それが戦後、制御不能なインフレを招いた」(「ハイパーインフレの悪夢:アダム・ファーガソン著)、戦費の調達だろうが、ばらまき財政を賄うためだろうが極端な通貨の供給過剰がハイパーインフレを起こすのは同じ。歴史は繰り返す。これから日本のです、残念ながら。

 

7.昨晩、以下のリツイートを私のtwitterにいただいた

「戦後ドイツと日本はともにハイパーインフレになりました。今戦争状態にない我が国は、近未来のハイパーインフレはない

この理解でよろしいですか?」

以下のように回答した。

「戦争があったからハイパーインフレになったのではありません。戦争遂行のために紙幣を刷り過ぎたからなったハイパーインフレになったのです。別に戦争でなくても財政のバラマキを賄うために紙幣を刷り過ぎても起こるのです。ハイパーインフレは第1次、第2次大戦後、管理通貨背に変わった80年以降に多発していますが、1980年以降ハ紙幣の刷り過ぎ画主因です」

 

8.昨晩、以下のリツイートを私のtwitterにいただいた。

「通貨って詰まるところは信用だから価値がなくなる=発行主体への信用がなくなる=経済政策全般に対する信用がなくなる、だと最近は思ってる。経済専門に勉強したことないけど」

以下のように回答した。

「その通りです。『貨幣はただの交換手段に過ぎない。一人以上の人に価値を認識されて初めて使われるようになる。認識が広まれば広まるほどそれは便利になる。誰も認識しなければ、ドイツ人が学んだように、その紙幣はなんの価値も用途もなくなる。壁紙や投げ矢として使う以外は』(ハイパーインフレの恐怖:アダム・ファーガソン著)

「ライヒスバンク(注:ブンデスバンクにとって代わられたドイツの旧中央銀行)の国債引き受けと紙幣乱発の政策はマルクの暴走(注:暴落)を止めようがなかった」(ハイパーインフレの悪夢(アダム・ファーガソン著)。歴史は繰り返す。

 

9.昨晩、以下のリツイートを私のtwitterにいただいた

「金が無いのにどうすればいいの? お金はどこから来るの? 」

以下のように回答した。

「GDPが増えることによってそれ相応分のお金を日銀が供給することによって(その後の信用創造で)増える。今のようにGDPが増えていないのに財政ファイナンスでお金を激増させればお金の価値が下がる(=インフレ。今のように激しく供給すればハイパーインフレ)だけ。昔の日銀は成長通貨といって経済成長に見合ったお金の量だけしか供給していなかった。今の日銀は世界ダントツのメタボ(対GDP比)。日銀のBS の負債サイドはほとんどがお金だから、要は経済規模に対してお金を世界最大限ばらまいているということ。お金の価値が世界一劣化する(円暴落)のはあたりまえ。

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10.昨晩、以下のリツイートを私のtwitterにいただいた

「まあ国の借金=国債を返済するための増税はどの政党、政治家も躊躇するからね。ただ、国債保有者の大半は国内の法人個人と日銀で国内で金が動くだけで為替には基本的には影響ないし、日銀保有債は償還されれば世の中に流通する日銀券は減って放漫財政のインフレとは反対のデフレの効果もありますが」

以下のように回答した。

「さて、さて。「日銀保有債は償還されれば世の中に流通する日銀券は減ってQT 成立」は正しい。しかしながら償還するお金はどこから出るんですかね~(=日銀が買ってくれなかったら誰が償還資金を出してくれるんでしょうね~)。消費税を明日から50%?それとも金利を120%にして日銀の替わりに外国勢に国債買ってもらう?」

 

11.昨晩、以下のリツイートを私のtwitterにいただいた。

「突然の質問失礼いたします。先生にご教授いただきたいのですが、『日本国債の日銀保有分に関しては永久に返済もしないし、利払いも停止する無利子永久債にしてしまえばいいだけの話し』というのはできるものなのか実現性についてご教授いただけると嬉しい限りです」

以下のように回答した。

「無理。そんなことしたらじゃぶじゃぶになったお金の回収が出来ずインフレは未来永劫終わらない。日銀は収入ゼロとなり日銀当座預金の付利金利を引き上げれ損の垂れ流し。日銀の通貨発行”損”は未来永劫続き、日銀アウト。円も紙くず化」

 

12.昨晩、以下のリツイートを私のtwitterにいただいた。

「京大の藤井さんの説ですと、明治政府は日銀を作り日本円を発行した際に、日本人に日本円を持たせるために、①税金は日本円でしか受け付けない。②重税にした。との説を聞きまして『なるほど』と思いました」

以下のように回答した。

「土木屋さんの専門外の経済の話を聞いていると(経済を見る面でも、自分の個人資産防衛の意味でも)根本的な間違いをやらかすと私は思っておりますが」

 

13.昨晩、以下のリツイートを私のtwitterにいただいた

「天皇制廃止と大増税で日銀を守ろう!」

以下のように回答した。

「某国大使に日本に赴任してきて何に一番感激しましか?と聞きました。答えは「天皇にお会いした時。赴任のあいさつの時、膝がガクガク震えた」。首相に会ってもそんなことありません。外国人は伝統と長い歴史と独自の文化を尊敬します。その最たる天皇制を排するとは愚考もいいところ。私は天皇制大好き」

 

14・昨晩、以下のリツイートを私のtwitterにいただいた

「MMT理論も日本がいくら放漫な財政をしても円高になる傾向にあったから

MMT何てものが認知されたんでしょうね?

日本は借金も凄いけど対外純資産が世界のダントツの1位」

以下のように回答した。

「借金がダントツに多いのは日本という国。対外純資産はほぼ民間のモノ。ハイパーインフレで国民の財産を政府(=債務者)が実質召し上げることで究極の財政再建となる。しかし国民(債権者)は地獄。政府の借金は国民の財産であっても、ともにハイパーインフレで実質縮小。政府は究極の財政再建だが国民は地獄」