.「『大ばくち』を打った日銀」「長期金利1%になれば日銀は債務超過、外資撤退域に突入」「債務超過が一時的で終わるかが焦点」

2023年07月28日

(本日第2弾)本日は朝、第1弾をアップしています。そちらもお読みいただければ幸いです。

1.「『大ばくち』を打った日銀」

大ばくちを売ったな、日銀。日銀は「0%程度としている長期金利の誘導水準とマイナス0.1%の短期政策金利は据え置いた」まま長期金利を!%まで許容するという。ごまかし満々の決定だが、これで海外ファンドは国債売りを推し進め、長期金利は1.0%あたりで張りつくことになろう。となるといよいよ日銀は債務超過の世界に突入だ。

2.「長期金利1%になれば日銀は債務超過、外資撤退域に突入」

黒田日銀総裁は国会質問で昨年12月末(長期金利は約0,5%)時点で国債の評価損が8,8兆円だと答弁した。昨年9月末(長期金利は約025%だから0.25%の上昇で8兆8000億円の評価損発生。それを基に単純計算をすると1% では25兆円の評価損の発生だ。株の評価益を完全に食って日銀は債務超過。

 

3.「債務超過が一時的で終わるかが焦点」

たしかにFRBも債務超過の話題が出ることもあるが、短期政策金利を5.25%に上げ長期金利が4%に上昇してからの話だ、一方、日銀は長期金利の誘導水準は0%のまま、マイナス0.1%の短期政策金利は据え置いたままの状態で、もう債務超過の危機である。次元が違う。債務超過に突入するということは、いよいよ外資が撤退する判断域に突入するということ。私は今まで、ハイパーインフレ発生最大のリスクは米銀の日銀当座預金の閉鎖(=日本からの撤退)だと言ってきた。それは債務超過に落ちった後は、いつでも起こりうると言ってきた。時はわからない。外資首脳陣がどう判断するか頭の中まで見えないからだ。「中央銀行が債務超過でも大丈夫」な3つの条件の一つは「債務超過が一時的か否か」どうかだ。一時的でない、と判断すれば外資はいつでも日本から撤退する。株主保護のためだ。円がドルとの交換性を失ってローカル通貨化(紙くず)してしまう。