1.「日銀の政策変更期待の円高相場は終わり」
「長期金利!%、短期金利ゼロ」を織り込んだ為替相場では「日銀の政策変更期待」の円買いが消滅。これからは「回収されつつあるドル」と「未来永劫ばらまかれ続けられる円」の差相場。世界の長期金利は円長期金利の上昇に引きずられてますます上昇しよう。昨日の政策変更は円安に向かっての号砲。
2「なぜ0.75%ではなく1%を選択したのか?」」
原朝日新聞編集委員の日銀政策変更に関しての記事。必読。いわく「読み解くカギは、まだ総裁人事が動き出す前の昨年7月、植田氏が日本経済新聞「経済教室」に寄稿した論考「日本、拙速な引き締め避けよ 物価上昇局面の金融政策」のなかにある。植田総裁の理論家としての本音がそこににじみ出ているからだ。植田氏はこう書いていた。(略)『難しいのは、長期金利コントロールは微調整に向かない仕組みだという点である。金利上限を小幅に引き上げれば、次の引き上げが予想されて一段と大量の国債売りを招く可能性がある』私が今後長期金利が1%に張り付くと思っている理由。植田氏もそのリスクを認識していながら、やむを得ずの決断だったのだろう。0.75%ではなく1.0%を選択した理由はそこにあるだろうが、日銀を含めたあらゆる機関の債務超過危機を引き起こすレベルを選択してしまったことになる。私が大ばくちと言う理由。
https://www.asahi.com/articles/ASR7X74BYR7XULZU007.html?iref=pc_ss_date_article
3「『回収されつつあるドル』と『未来永劫ばらまかれ続けられる円』との差が当面ドル/円を方向づける」
原朝日新聞編集委員の日銀政策変更に関しての記事にいわく「この世界的で歴史的なインフレ下でも主要国中央銀行で唯一、お金のばらまきを続けているのが日本銀行だ。だが、さすがに超金融緩和の単純な継続というわけにもいかなくなったのだろう。日銀は28日、政策の柱であるイールドカーブ・コントロール(YCC、長短金利操作)の一部修正に追い込まれた」原さんが書かれているように日銀は、お金をバラマキ続けているが、昨日の政策変更後もバラマキ続けることには全く変わりがない。現在マーケットで話題になるのは日米金利差であるが、為替により巨大な影響を与える要因は今後「回収されつつあるドル」と「未来永劫ばらまかれ続けられる円」との差になるだろう。これが実質的に円の下落要因の最たるもの。そして最後はインフレを抑えきれなくなった日銀の信用失墜。円の紙くず化。
https://www.asahi.com/articles/ASR7X74BYR7XULZU007.html?iref=pc_ss_date_article
4.「日銀が市場のモンスタ―で無くなる際の巨大ショックに気がついているのか?」
原朝日新聞編集委員の日銀総裁記者会見に関しての感想記事。必読。「国債市場も株式市場も、日銀が買い支える相場でなくなれば巨大なショックが起きるのは避けられない。そのことが国民には認識されていないのではないか」
「資産バブルの兆候も疑われ、異次元緩和によるカネ余りと超低金利の影響を過小評価している印象を受けた。 最近、日銀の複数の元幹部、現役幹部らは10年前に異次元緩和に乗り出したことについて、『最初からうまくいくとは思わなかったが、日銀がデフレの戦犯だというレッテルを貼られないためには、やるしかなかった』と打ち明けるようになった。当時、世間の日銀バッシングに耐えられなかったというのだ。」
https://www.asahi.com/articles/ASR7X74BYR7XULZU007.html?iref=pc_ss_date_article