1.「金利上昇が始まったら日本はどうなってしまうのか?」
8月20日の日経新聞記事。「根強いインフレと各国中銀の利上げで金利が上昇し、超低金利時代に膨らんだ政府債務の利払いコストも急増している。政府の借り入れコストの指標となる10年物国債の利回りは直近で米国は4.2%、英国は4.7%まで上昇した。ドイツは2.6%、フランスも3.2%と上昇が続く。いずれもコロナ禍では1.0%を下回っていた。各国とも『高債務・高金利』下での財政運営を強いられ始めている」―>2021年12月には▲0.4%とほぼ日本とかわらなかったドイツの現在の10年金利は2.6%だ。日本では金利上昇はまだ全くといっていいほど始まっていない。他国なみに金利が上昇し始めたら日本はどうなるのか?これらの国々に比べて日本の対GDP比で債務残高は格段に悪い。財政運営はとんでもなく大変なことになる。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO73740350Q3A820C2EA3000/
2,「財政再建にはもはやインフレ税しかない」
前述の日経新聞記事いわく「戦後は物価上昇により金銭価値が下がることで政府の借金の返済負担が実質的に軽くなる『インフレ税』が財政負担を和らげた」―>日本では対GDP比で世界断トツに財政状態が悪い。大雑把に言って税収はGDPに比例するから日本は税収で借金を返すのはほぼ不可能ということ(日本人がものすごい増税を受けいれるとは思えない)。私が近じか、ものすごいインフレ税(=ハイパーインフレ=円の紙くず化)が日本国民に課されるという理由。
3.「償還年限の短縮化も大問題を引き起こす」
前述の日経新聞記事いわく「懸念はコロナ禍を経て日本国債の償還年限が短期化した点だ。償還に充てるための借換債の大量発行も重ねており、金利が上がれば借り換えのたびに調達コストが膨らむ」^>日銀の爆買い(=ハイパーインフレ)だけでなく、政府も償還年限の短期化で10年金利の上昇を抑え込んできた。これらの小手先の市場操作が限界を迎えつつある。計画経済がドカーンと破裂するのも歴史の教えだ。
4,「異次元緩和の出口も政府債務の返済方法もな~んにも明示しない日本」
20日日経新聞記事いわく「米欧主要国と異なり、日本はコロナ対策で膨らんだ政府債務の返済方法を明示していない。すでに米政府は財政悪化への対応などのために国債増発に動き、増発がさらに金利上昇を招いている」―>黒田日銀は私が何度問い詰めても異次元緩和からの出口を明示しなかった。政府も政府債務の返済方法を明示していない。ともに有効な手段を見いだせないからだ。あとは破綻するだけ。自分で自信を守った方がいい。最低限、保険としてドルを買っていないと惨めな将来が待っていると私は思う。
5.「日銀の信用は円の信用の源泉」
数日前、以下のリツイートが私のツイターに来た。
「通貨の信頼の源泉が中央銀行の信用力だそうなんだけど、日銀みたいな小さな組織の信用が国家の信用の表看板とは・・・どこまで言えるのだろう?
以下のように回答した。
「日銀の信用は円の信用の源泉。『もちろん、中央銀行への信用が一たび失われれば、ソブリン通貨(注:法定通貨)といえども受け入れられなくなることは、ハイパーインフレの事例が示す通りです』(雨宮前日銀副総裁の講演@日本金融学会)」
6,「フジマキは帝国主義者か?」
数日前、以下のリツイートが私のツイターに来た。
「この人ずっと円を売れ円を売れ、そしてドルを買えって言ってる。アメリカ帝国主義万歳ですね」
以下のように回答した。
「確かに私は、頼まれた講演を時間ぴったりに終わらせますし、JPモルガン時代は5時の鐘が鳴るとぴったと家に向かっていた(部下が無駄な残業をせずに帰宅しやすいように)ので『定刻主義者』とは言われていました。定刻主義万歳!」
7.「日本金融学会でもギャグをとばすのか?」
数日前、以下のリツイートが私のツイターに来た。
「”ハイパーインフレは中央銀行の財務劣化で起こる。” ギャグセンスが光るねww」
以下のように回答した。
「中央銀行への信用が一たび失われれば、ソブリン通貨(注:法定通貨)といえども受け入れられなくなることは、ハイパーインフレの事例が示す通りです」以上は雨宮日銀全副総裁の日本金融学会での講演。雨宮さんは東大時代、落語研究会に所属していたはずですが金融学会でもギャグ飛ばすんですかね~?
8.「飛騨古川行」
一昨日、昨日と飛騨古川に行ってきた。私共が追いかけをしている指揮者小泉和弘さんの飛騨古川のお宅に他の2夫婦と共に呼んでいただいたのだ。小泉さんは東京芸大を卒業した後、カラヤンに師事した日本人2人のうちの一人(他の一人は:小澤征爾氏)。小泉さんこそ日本一の指揮者だと私共は思っている。
小泉さんは世の中の些事に煩わされず、自分の感性の赴くままに自由な生活を送られており、これぞ芸術家という感じ。うらやましい限り。
村の中にお宅があるが、まさに井戸と釜を使っての食事。2階には若い演奏家が来て演奏したりする場もある。自宅であっても舞台の上には反響板を設置している、さすがプロはどこにいても音にはうるさい。
岡の中腹にあるゴルフ練習場を買い取り、ご自宅よりそこで生活していることの方が多いとのこと。この日の夕食もこちらでいただいた。風が通るし天国にいるような心持。蚊が出ないゆえにだが、生態系がしっかりしているのだろう。
前回は、そのゴルフ練習場にある丘の上から九響のベストパーフォーマンスの録音を下の村に向け大音響で流されたのには驚いた。夜10時くらいだったし。村に溶け込んで愛されていらっしゃる。
9.「痛い思いをしないと人は学習しない」
一昨日は羽田から富山に飛び、富山の回転すしで地物の肴のお寿司を堪能した後、レンタカーで平湯温泉(日帰り温泉)経由、古川へ。昨日は古川から新穂高ロープウェイ近くの日帰り温泉で、温泉と山の景色を堪能した後、 富山に戻り再度回転すしの夕食を取ったのち帰京。ところで一昨日、車を運転して羽田についたら、駐車場が2時間待ちとのこと。焦った。お盆休みが終わったので大丈夫だと思っていたが甘かった。ダメもとで回った国際線の駐車場(連絡バスで国内線まで10~15分かかる)が幸いにも少しだけ空いていたのでギリギリ間に合った。いつもは30分前に羽田に着くようにしているが、一昨日は息子の家に届け物があり家をかなり早く出発していたので1時間半前に着いたのだ。ドキドキ、ヤレヤレだった。そう言えば、以前も駐車場の混雑で飛行機に乗りそこないそうになったことがあった。ただあの時は講演で主催者側が変更可能の高いチケットを取ってくれていたので車の中から秘書に電話して便を変更したのでドキドキした記憶はほとんどない。(とは言っても講演開始5分前に会場に飛び込んだ)あの時、痛い思いをしていれば、夏休み中には自己運転では2度と羽田に行くことはなかっただろう。痛い思いをしないと人は学習しない。今回、パーインフレでどえらく痛い思いをして、人は財政規律の重要性に気が付くことになるのだろう。