,「円の実力、53年ぶり低水準」「円の実力回復には?」「ゴールドマンのドル円予想は1ドル155円」

2023年08月30日

1,「円の実力、53年ぶり低水準」

本日の日経新聞1面トップ記事。「円の実力が下がっている」「購買力低下の影響が目立つのが輸入だ」「ガソリン高などエネルギー価格に加えて、食品や飲料価格の上昇が目立つ」「円の実質実効レートが最も高かったのは1995年4月で、当時と比べると円の購買力は6割下がっている」―>バラマキを世界ダントツ規模の紙幣増刷で賄ってきたのだから円の価値が希薄化(=円安)するのは当たり前。まさにインフレ税の増税だ。政治家は普通の増税をすると選挙に落ちるから目くらましの目的でインフレ(=インフレ税)での財政再建を図る。それを防止する目的が中央銀行の独立のはずだった。日銀を明治15年に作った理由もそれだ。それを現在の日本は日銀を子会社化し。統合政府化した。今後のハイパーインフレ(=円は大暴落)は不可避だろいう。

「みずほリサーチの酒井才介主席エコノミストは(インフレになっていけば)『特に低所得者の負担が相対的に重くなる』と指摘する」弱者の味方と称して「バラマキを」と主張していた政治家は、インフレ税の増税によって弱者を極めて困難な地位に追いやったことになる。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB290LT0Z20C23A8000000/

 

2.「円の実力回復には?」

先の日経新聞は「投資が増えれば持続的な賃上げ・物価上昇につながり、円の実力が回復するきっかけになる」と記事を閉めているー>。しかしそれは通貨の量が一定だったころの話だ。以前は経済規模の拡大に比例してしか紙幣をばらまかなかった。今は経済規模の拡大に比べて途方もないほどの量の通貨をばらまいている。その中でも日本は異次元の規模でのバラマキだった。ばらまいたお金の回収が無ければ円の実力など戻るわけがない。そして日銀はお金のバラマキを回収するすべがない。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB290LT0Z20C23A8000000/

 

3,「ゴールドマンのドル円予想は1ドル155円」

一昨日のbloombergニュース。「ゴールドマン・サックスが、日本銀行がハト派的姿勢を堅持すれば6か月間で1ドル155円まで円安が進む可能性がある」との見方を示したそうだ。ずいぶん謙虚な予想だが多くの外資が円安予想に舵を切り変え始めた兆し。

今後、日銀が「ハト派的姿勢を堅持すれば」ではなく「ハト派的姿勢を堅持せざるを得ない」と気がつけば「円の暴落」を予想することになるだろう。日本においては、少しでもハト派的姿勢を崩せば、日本中に「シリコンバレー銀行」現象が起こり日銀自身も窮地に陥ってしまう(=円の終焉。無価値化)

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-28/S04643DWX2PS01?srnd=cojp-v2-markets