今朝の日経新聞。相変わらずお粗末な記事だ。「マイナス金利解除といった出口局面で」と全くのミスリード。マイナス金利など今、市場に存在しないのに、無いものを解除しても出口では全くない。「マイナス金利解除」という表現で市場を欺こうとしてる日銀のお先棒を担いでいるだけ。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO76737760W3A201C2EE9000/
マイナス金利政策が解除されても何にも変わらない。住宅ローンの変動金利が上昇するわけでも、企業への貸し出し金利が上昇するわけでも預金金利があがるわけでもFX のスワップポイントが減少するわけでも日米金利差が縮小するわけでもない。なーんにも変わらない。マイナス金利など、ほぼ日本に存在しないからだ。
今、日本国に於いてマイナス金利となっている金利は500数十兆円の日銀当座預金のうちのごく一部(約30兆円)に適用されている▲0.1%と、無担保コール翌日物の金利の▲0.01%(注:これは本日のレート。▲0.1%ではない)だけだ。この無担保コール翌日物が短期金融政策で動かそうとする重要レート。
無担保コール翌日物の金利の▲0.01%がマイナス金利政策の廃棄により0.0%に変わっても何が変わるというのか?▲0.01%とはマイナス金利ではない。ゼロ金利だ。なお、マイナス金利政策の廃止(=日銀当座預金のうちのごく一部(約30兆円)に適用されている▲0.1%をゼロ%にすること)では何の変化もないが、ゼロ金利の解除はいろいろな市場金利に影響がある。しかし、それは日銀が損の垂れ流しになるから出来ないし、話題にも上っていない。