「マイナス金利政策解除で住宅ローンの変動金利が、引き上げられたとしたらそれは便乗値上げ」「2024年の『最も愚かな』トレードは早期米利下げへの賭け、2番目がドル売り」

2024年01月23日

 (ここに述べる意見/分析は私が所属する政党の公式見解でも分析でもありません。私の個人的見解・分析であることをご理解ください)

 1,「マイナス金利政策解除で住宅ローンの変動金利が、引き上げられたとしたらそれは便乗値上げ」

相変わらず、本日の日銀政策決定会合でマイナス金利が解除されるかまたは将来その方向が示されるかどうかを注目しているアナリストやマスコミがいる。アホらしい。金融がわかっているかいないかのリトマス紙た。騒いでいる人は金融がわかっていない。他国中央銀行が誘導しコントロールしようと思うのは市中金利。それに影響与えるのが政策金利。米国中央銀行が影響を与えようとしているFEDファンドレートに相当するものは日本では無担保コール O/Nレート。そのレートは昨日でマイナス0.014% (注:マイナス0.14%ではない)だ。政策金利をマイナス0.1%から0%にしたところで、市中金利は0.1%上がるわけではなく、0.014%上がって0%になるだけである。マイナス0.1%と言うペナルティー金利があったからこそわずかといえども市中にマイナス金利が存在した。ペナルティー金利をなくせば、これだけ市中に金が余っているのだから、プラス金利を払ってまで金を借りようする銀行はいない。市中金利が0%へ0・014%しか上がらないのだから貸出金利も住宅ローン金利も預金金利もスワップポイントも動かない。もし住宅ローンの変動金利が、マイナス金利解除を理由に引き上げられたとしたらそれは便乗値上げである。なお、政策金利が0%からプラスに転じる将来は政策金利の変更幅が市中金利の変更幅と同じになる。その場合、日銀財務も悪影響を受け、債務超過懸念が生じるので0%からプラス金利への変更は格段に難しくなる。私が日銀は既にインフレ対応能力を失った、既に日本には中央銀行は存在しないという理由。

 

2.「2024年の『最も愚かな』トレードは早期米利下げへの賭け、2番目がドル売り」

昨日のBloomberg の「24年の『最も愚かな』トレードは早期米利下げへの賭け-MLIV調査」という記事。→40年近くにわたるリスクテイクという仕事の中で、ヘッジファンドや超物投資家との意見交換は別として、他人がどう市場分析をしようと私は全く興味がなかったが、このブルームバーグ記事の分析は面白い。今投資家が1番ばかばかしいと感じている取引のナンバーワンは中央銀行が早めに利下げに踏み切るとの前提でする取引。2番目はドル売り。3番目はオイルの価格再上昇だそうだ。3番はともかくとして、世界の投資家は意外とまともに市場を見ているんだなと思う。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-01-22/S7N1J4T0AFB400?srnd=cojp-v2-markets%40business