(ここに述べる意見/分析は私が所属する政党の公式見解でも分析でもありません。私の個人的見解・分析であることをご理解ください)
1.「必読の論考」
私の尊敬する山本元日銀理事の論考。素晴らしいに尽きる。
「(政府が)これほどの負債超過が許されるのは、一般に徴税権があるからと説明されてきた。将来の徴税を「当て」に、巨額の国債が発行されてきたというわけだ。
しかし、私たちは、民主主義社会で徴税の拡大が容易でないことを知っている。消費税率1%が税収2兆円に相当するといわれる時代に、消費税を数%引き上げるだけでも政治的には容易でない。にもかかわらず、日本の資産負債差額は約700兆円に達している」
「中央銀行の信用力は高い。政府の信用力よりも高いといってよい。なぜ、そのようなことが起きるのか。たしかに、中央銀行の信用力は、政府の信用力に支えられている面がある。中央銀行の最後の拠り所は、政府からの増資を期待できることにある。しかし、中央銀行の信用力を支えるものはそれだけではない。中央銀行は、通貨の信認確保のために、資産の健全性確保に細心の注意を払ってきた。
具体的には、買い入れ対象とする資産にいくつもの条件を設けてきた。①信用力が高いこと、②満期があり、原則として短期の資産であること、③元本の保証があること、④流動性の高いこと、などである。これらの条件を満たせば、信用力の高い外国証券を買い入れて、マネー(銀行券や当座預金)を創造することも可能である。
こうした資産の健全性の原則を維持することで、中央銀行は、信用力のさらなる上乗せを図ってきた。その結果、家計も金融機関も安心して銀行券や当座預金を保有できる仕掛けとなっている。
残念ながら、異次元緩和は、これら資産の健全性維持の原則を軽視した。
そうであれば、参考2の状態で、金融機関が対政府債権である当座預金をただちに引き出す想定は自然だろう。国債の市中消化が容易でないのも、同じ理由からである」
(以下は私の追加コメント)
なお、これを「統合政府で考えれば大丈夫」論者が読めば、ギャフンだろう。
「統合政府で考えれば大丈夫」派は基礎的な大間違い(=統合すると「日銀の負債が、どこかに消えちゃった」)を恥ずかしげもなくさらし続けているので、プロの間では議論の対象にさえならないのだが。
https://www.kyinitiative.jp/column_opinion/2024/04/01/post2552/#more-2552
2,「国土交通委員会で質問」
明日、11時30分より25分間、国土交通委員会で質問に立ちます。
インフ“レ”ではなく、インフ“ラ”の質問です。
昭和21年に計画決定してから80年間、事業未着工の道路が、都内で多く残っています。第1京浜、第2京浜、青梅街道沿いだけでも20㎞もあります。計画決定されると2階建ての建物で簡単に壊せるものしか建てられません。上記の国道沿いは、10階以上のコンクリート建てビルが建てられるにもかかわらず、です。補償なしのまま、放っておかれています。
憲法29条は「財産権は、これを侵してはならない。第3項には私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる」と、あります。
正当な補償なしの状態で、80年間も巨大な逸失利益を強いるのは政治と行政の怠慢の最たるものではないか?と問うつもりです。憲法の解釈として正しいのか?とも。興味のある方は少ないかもしれませんが、資本主義社会の基本である私有財産権全体がガタガタと崩れてしまわないかの国の在り方の基本の問題だと思います。
質問通告等は以下に掲示されます。今現在上から11番目の写真のところです。
https://twitter.com/kokkaigiindan
3,「参議院の総務委員会にNHK イナバ会長を呼んで日銀の金融政策について議論したら?」
「虎の会」という根津・根津美術館理事長が主催する昭和25年、寅年生まれの政財官が集まる会がある。20数名の会で3か月に一度集まる。私はJPモルガン時代に入れて貰い、20数来の会員だ。
先日の会で宮沢洋一君に「フジマキは、この会で毎回、イナバと白熱の議論をするが、参議院の総務委員会で、イナバを呼んで日銀の金融政策に関してNHK 入りで議論すれば?視聴率上がるのでは?」
イナバは現NHK 会長で元日銀理事。中学3年生の時に彼が図書委員で私が図書書記長だった。一緒に図書新聞を作ったものだ。宮沢君は私の小・中と9年間のクラスメート(高校は別のクラス)。私が級長で、彼が副級長だった、しかし最近、副級長は級長の言うことちっとも聞いてくれない)(苦笑い、泣き)、
ちなみに、文春の弁護士で昨日、SNS民に猛烈にたたかれていた喜多村弁護士は小学校の隣のクラスの級長、この歳になっても枯れない人が多い。
4.「限定盤発信」
4月からSNSの更新は、相当減らします。申しわけありません。ただし、他の方の素晴らしい論考、マスコミに載るor載った拙稿、国会質問に関する件は、な