ついに10年物長期金利が1%にまで上昇した。私の非常に大雑把な計算(私はエコノミストでもアナリストでもないので、その辺の詳しい計算は彼らに任す)によると日銀は25兆円もの評価損。株の評価益36兆円くらいまで膨れ上がっているだろうから日銀はまだ純資産だが、さらなる長期金利上昇(私は0.5%あたり16兆円の評価損増とみている)、あるいは株価下落で日銀はとんでもない債務超過に陥っていく。ちなみに2023年9月末の日経平均は31,857円だが、この時の評価益は23.5兆円と今より12兆円少ない。
そもそも中央銀行たるもの、債務超過で信用が失墜する(=通貨の信用失墜)のを避けるために株や長期国債を買ってはいけないとは「金融論の基本のキの教え」。「中央銀行が株の評価益で債務超過を回避しているなど、とんでもない」と外資の信用調査関係者は思うだろう。(金融政策目的で株を所有している中央銀行などG20では日銀だけ。それなのに日銀は日本一の株保有者)。
この10数年間、日銀財務は日に日に悪化し、しかも誰も出口を見出していない以上、日銀はもう摘んでいる(=円の終焉は近い)と私は思う。