「為替は何を原因として動くのか?」,「為替は誰か一人の言葉で動かすことが出来るか?」,「CDS が低いから日本の財政は問題なしか?」他

2024年05月27日

(ここに述べる意見/分析は私が所属する政党の公式見解でも分析でもありません。私の個人的見解・分析であることをご理解ください)

 

1.「為替は何を原因として動くのか?」

昨日、以下のようなリツイートが私のXに来た。

「はぁ? なぜ日米金利差が枝葉なのでしょう? 説得力を感じさせてくれませんね」

以下のように回答した。

「為替はefficientな限り国力を反映します。強い国は景気が良いので金利が高く、株価も上昇続け、投資チャンスが多いので世界中から金が集まります。その国の通貨は需要が増え強くなるのです。一方、弱い国の通貨はその逆です。

40年間でGDPの伸びがダントツのビリである日本の通貨が弱くなるのは当然。金利差は国力を反映する一要因ではありますがすべてではありません。トータルとして国力がどうなっていくかを考えねばなりません。

ただし、いままでの議論はすべて中央銀行の財務が健全であれば、という前提に立っています。いくら国力が強くても中央銀行の信用が失墜すればその発行する通貨は紙くず化します。今の日本は国力が弱い上に中央銀行の財務が世界でもっともメタメタ。それも異次元に、なので、円は暴落すると私は言っているのです。

為替とはヨットはありません。まさにタンカーで方向転換に時間がかかります。今のドル/円はやっとタンカーが方向転換をした直後の段階にすぎません。今後は2012年まで続いた円高方向とは真逆の方向に加速度的に驀進していくと思っています

以上のように国力を表す一つの要因でしかない金利差だけで為替予想をする識者(?)は、枝葉にとらわれているだけで、わかっていないと思っています。

ところで、「国会議員なのだから円安が進むと分析するだけでなく円暴落を止める方法を提示せよ」とのクレームを受けますが、今の円安が方向転換をするためには真の資本主義を採用し国力を回復することと、中央銀行の財務を健全しなければなりません。これは長年の私の主張ですが、今の政治では到底無理でしょう。ですから、私はX デイに備え自分で自分を守れと言っているのです。その意見を受け入れないのは勝手ですが、自分と家族を守れなくなってもご不満を漏らさないように。警告は充分にしたつもりですから」。

 

2,「為替は誰か一人の言葉で動かすことが出来るか?」

昨日、以下のようなリツイートが私のXに来た。

「こんなに円の暴落を煽って、先生は日本が嫌いなのでしょうか?」

以下のように回答した。

「煽ってマーケットが動くのなら独裁国家の経済は資本主義国家の経済をはるかに凌駕するはず。そんなことが不可能なのはプロ同士の世界で、ドンパチやれば5分で理解できますよ」

 

3,「CDS が低いから日本の財政は問題なしか?」

昨日、以下のようなリツイートが私のXに来た。

「ソブリンCDSスプレッドとは、国の債務不履行リスクの評価指標、国が発行する債券に対するデフォルト保険のコストを表し、このスプレッドが広がるほど、その国の信用リスクが高いと評価されていることを意味します。逆に、スプレッドが縮小すれば、その国の経済状況や信用状態が改善している」

以下のように回答した。

「それをなぜここで出す?日銀財務内容、円暴落リスク、ハイパーインフレリスクと何が関係ある?CDS は上記のリスクを反映しない。国の倒産時のみ保険金(?)が支払われるのであり、ハイパーインフレになっても支払われない。」

 

4.「日銀は簿価会計だから債務超過にならない。だから大丈夫か?」

昨日、以下のようなリツイートが私のXに来た。

「円の信認については同意(円安由来のハイパーインフレもありえる)ですが、日銀は債務超過になっても通常問題ありません。そもそも国債は時価評価せず満期保有目的債券として償却原価法では?通貨発行権があり倒産可能性がないので、日銀は上場企業にも関わらず公認会計士監査がありません」

以下のように回答した。

「公認鑑定士や、日銀自身が日銀の信用を判断をするわけではありません。信用供与をする側が、彼ら自身の基準で判断するのです。日銀の信用評価が地に墜ちれば円はThe END。貴兄が住宅ローンを借りたい時、銀行は貴兄の会計基準で融資を決定してくれますか?彼らは簿価会計で融資判断をしてくれますか?」