申し訳ありません。昨日、X にはアップしたのですが、こちらにアップするのを失念してしまいました。1「国債買いオペ減額に係るリスク」は本日の日銀政策決定に関しての予想記事でした。分析が当たっていたか事後判断をしてみてください。
なお、本日の記事は先ほどアップいたしました。そちらもお読みいただければ幸いです。
(ここに述べる意見/分析は私が所属する政党の公式見解でも分析でもありません。私の個人的見解・分析であることをご理解ください)
1,「国債買いオペ減額に係るリスク」
明日 日銀が、やけになって、明日の政策決定会合で「国債買いオペの大巾減額を決定」すれば、すでに日銀の手を離れている長期金利は急騰することになるだろう。
今後の更なる長期金利上昇も予想されるだろうから国債保有者は我先に保有国債の売却を図ることになると思われる。私がまだ勤めているならば、国債先物を「これでもか」というほどに売り込む。1998年12月の資金運用部ショックの時と同じアクションだ。(あの時、私はひと月で300億円(純利益べース)で儲けたが、残り11か月でその利益を全てマーケットに返した(トホホ)。 ディーリング時代の、最低の年だった)
日銀トレード(入札で得た国債をすぐ日銀に転売し、さやを抜く)目的で入札に参加していた参加者は、転売できなくなるリスクが大きくなるので、入札への参加を渋るだろう、小さな鞘の利益のために大きなリスクは取れない。
超大口参加者(=日銀)が購入額を減らすのなら、現状の金利レベルで、日銀の穴を埋めるほどに購入しようというアホな人などいるわけがない。
ひょっとすると入札で未達(=入札額が発行予定額に満たない)が起きるリスクもある、国のデフォルト状態だ。
そういう事態になると、日銀は一度減額した国債買いオペを、反対に増額決定をしなければならなくなる。それは「日銀がもうどうしようもなくなくなっている」との自白であり、そのニュースが世界に流れる時を持ってXデイが始まる可能性が大だと思う。
一方、昨今の新聞報道から、外国勢が大いに期待している「国債買いオペの減額」がしょぼいものであれば、激しい円の失望売りが起こるだろう。
いずれにしても明日は、重要な日だ。明日市場が大きく動かなくても、今後、毎日銀政策会合ごとに緊張の日々が来る。
2「米国金融政策の変更は日銀財務が悪化し続けるか否かとは無関係」
米国市場のCPI、FOMCとの重大イベントを経てドル円は40銭ほどの円高で戻ってきたが、この時間では既に昨日レベルに戻っている。CPIが予想どうりか予想または予想より強かったならば、米国金利下げを期待していた向きは、散々な目にあっていただろう。
重要なことは米国がいつ、そしてどれだけ利下げをしようと、日銀の財務内容は日々刻々と悪化していき、米国金融政策の変更で日銀財務内容が好転することはないという点で、日銀の債務超過から起こる私の想定するXデイが多少早くなるか遅くなるかだけ、に過ぎない。は
日銀が債務内容の改善を図るには、日銀自身の自助努力しかない。しかし、それは日銀自死の危険が付きまとう。
明日、「国債買いオペ減額を決定するか否か?」は、その大きなリスクを背負った決断の一つだ。
3「歴史的円安か?」
本日、朝のNHK ニュースで、「歴史的円安は続くか?」とのニュースをやっていた。現役のトレーダーや報道関係者は、今以上の円安を経験のたことがないかもしれないので「歴史的円安」と言いたいのかもしれないが、私は大学時代までは1ドル360円だった。1ドル=157円で、「歴史的円安」などちゃんちゃらおかしい。人は自分の経験からしか判断できないことが多い。
4.「憂国の士・矢野前財務省財務次官」
矢野元財務相財務次官のインタビュー記事が出ている。財務次官は、この国で最も財政状態に精通されている方である。そういう方の身を賭した警告を日本人はどうして、そんなに簡単に忘れられるのか?私には理解できない。数か月前には、私も矢野財務次官と一社に早稲田の学生の前で講演させていただいたし、昨年の一橋大文化祭では講演をお聞きした。この方は、「本当に国憂国の士」だと思う。
X デイ後の日本再建時には、是非この方を中心に国づくりをしていただきたいと強く思う。
記事編集者曰く「内閣をサポートする側である省庁のトップが、内閣が編成する補正予算を「ばらまき」と表立って批判するのは異例中の異例で、一部の政治家からは更迭論まで飛び出した」
矢野元財務次官曰く「ポケットからハトが出てくるような楽観論は、ことごとく論理破綻しているか、桁がいくつも違う、無いものねだりです」
是非、この記事は読んでいただきたい。
https://news.yahoo.co.jp/articles/69564edbba74d44de7bb85780e201a51401b8d7e