「為替介入あるや、無しや?」

2024年06月24日

(ここに述べる意見/分析は私が所属する政党の公式見解でも分析でもありません。

私の個人的見解・分析であることをご理解ください)

 

ドル円が160円に迫ってきて(NHKのお昼のニュースによると)朝方、鈴木蔵相や神田財務官の口先介入があったようだが、たった10銭か20銭しか動かなかった。口先介入がますます効かなくなってきた。実際、当局が実弾を打つ用意をしているかどうかは極めて疑問。

節目に近づくたびに口先介入が出るが、これは節目になるとマスコミが見解を求めて彼等に殺到するからだろう。ここで「円安進行は気にしていない」と発言すれば円は急落。「円安進行は望ましくない」と答えざるを得ない。それをマスコミが「当局、介入の準備」などと書く。それだけの話。

当局が実弾を打つのか極めて疑問な理由は、

①今年もう10兆円近い実弾を打ってしまっている。あと打てても2~3兆円だろう。玉切れが市場に明確になればドル売り介入は逆にドル高の契機となる。その可能性を怖がるべきステージに来ていることが、ドル売り介入を躊躇する最大の理由かも。昔PKO(プライスキーピングオペレーション)の名のもと、株価を支えようと政府が株の買い介入をした。しかしそのたびに株価が「この時」とばかりに下がったが、それと同じ。

②ファンダメンタルズに逆行して需給で調整をしようとしても相場では綾にしかならないことは財務省は100も承知。

③米国はインフレ再燃が又、大きな問題になってきている。大統領選挙が近づいている現在、インフレ問題には極めてセンシティブ。インフレの強力な理由となるドル売り介入を簡単に許すわけがない。

④大原則として、政府や中央銀行が市場に介入するのをよしと新バイの巴資本主義国家の常識(日本は社会主義的だからあまり感じない人が多いが)

ま~、今回、ドル売り介入を実行すれば、「円は、それを契機に急落し、それにてお仕舞」だと私は思っている。もちろん絶対とは言わないが、その可能性は高いと思う。