(ここに述べる意見/分析は日本維新の会の公式見解でも分析でもありません。私の個人的見解・分析であることをご理解ください)
相変わらず日米金利差とか為替介入の有無を気にする論考がまだあるようだが、そんな些細なことで起きている円安進行ではない。そういうことを主眼にして為替を考える人は世の中を俯瞰できていない。
本日の日経新聞の記事「「『インフレ税』シナリオの現実味 円安が試す利上げ耐性」は必読。1か所を除いて、長年私が主張してきた内容だがよく書けている。
「統合政府で考えれば財政は健全」論は間違いで「統合政府で考えれば日本は危ない」という点を明快に書いてある。今までマスコミがあまり書かなかったことなので、さすがである。
ただ「1か所を除いて」と書いたのは「仏ナティクシスでチーフエコノミスト(アジア太平洋担当)を務めるアリシア・ガルシア・ヘレロ氏は『日銀が量的引き締め(QT)を開始すれば、為替介入以上の円高圧力をもたらす』との見方を示す」という部分。日銀が量的引き締め(QT)を開始すれば長期金利が跳ね上がり日銀の債務超過、入札での未達危機到来で日本はThe END。この人の発言は、外国人が日銀財務のことを全く理解していない証拠である。
政策ミスによって起こっている円安はこの期に至ってはもう方向変更は不可能だろう。ならば外国人が円安進行の利益を国外に持ち去る前に日本人は自身の懐に利益(というより損の拡大防止だが)を留める努力(=ドル買い)をしておかねばならない。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB277RB0X20C24A6000000/