「東大植田教授との議論」「市場はまだドル高円安を見ている」「FRB 検査官のコメント」他

2024年07月27日

(ここに述べる意見/分析は日本維新の会の公式見解でも分析でもありません。私の個人的見解・分析であることをご理解ください)

 

1,「東大植田教授」

昨日、東大大学院経済学研究科教授の植田先生に議員会館にご足労いただき議論をした。

シカゴ大学とノースウエスタン大学の合同OB会@東京アメリカンクラブが開かれた時、シカゴ大数学家卒でJPモルガン、(株)フジマキ・ジャパンで私の部下だった川渕さんの紹介で知り合った。一度、経済について議論しましょうとの話になり今日にいたった。ちなみに合同OB会でのスピーカーはシカゴ大が白川元日銀総裁、ノースウエスタン大がエマニエル駐日米国大使だった。

(左から川渕さん、植田教授、私)

うえだ

(左から私、植田先生、川渕さん)
うえだ2

2.「東大植田教授との議論」

昨日、議論させていただいた東大大学院経済学研究科教授の植田教授とは、現日銀総裁の植田和男元東大教授とは(もちろん)違う方だ。ただ東京大学金融教育研究センターのセンター長としての職務は植田日銀総裁の後釜であり金融に関しての知識は非常に深い。

危機意識、問題意識はかなりというか大部分、共通していた。「財政規律を守らないバラマキがすべての元凶」との結論も一致。

サンデー毎日の記事を読んでくださっていたが「藤巻さんの分析は、決して突飛ではない。もしこのまま、何もしなければここに書かれたような事態になる」とおっしゃった。相違点は「まだ、(まだ見つかってはいないものの)回避できると解決策を模索すべきだ。それだけの時間は残されているはずだ」とおっしゃる植田教授と「もうこの期に至ったのは手遅れだ。かなり近い時点で起こらざるを得ない」という私との時間軸の差だった。

太平洋戦争に例えると、私が今日は1945年8月1日に相当(8月15日が終戦)との分析なのに、植田教授は1943年か1944レベル、もっともミッドウエイ海鮮敗北時期は既に過ぎている時期に相当する」である。

 

3,「市場はまだドル高円安を見ている」

あいかわらず日経新聞の「デイトレーダー的発想想」記事の多発に情けなくなる。日本に比べて段違いに財政問題が軽い米国でさえ、頻繁に財政赤字拡大への警戒記事が出るのに、ほとんどと言っていいほど扱わない。

この記事には以下の記述がある。

「外国為替市場で経験則とされる「8月の円高」に身構える動きが出てきた。通貨を売買する権利を取引する通貨オプション市場で、1カ月後の円高・ドル安を警戒する取引が増えている(楽)スポット(直物)の為替レートは円全面安からの巻き戻しが進むが、将来の為替相場の予想が反映される通貨オプション市場にも変化の兆しがみられる。具体的には、円を対ドルで「売る権利(プット)」の需要から「買う権利(コール)」を差し引いたリスクリバーサルの動きだ。リスクリバーサルのマイナスが拡大すれば、円高警戒感が強まっていることを示す」――>「デリバティブをどう使うか」を知らないアナリストあたりから話を聞いて書いた記事だろう。「売る権利(プット)の需要が増えている」のは「今後の円高を予想している人が増えた」わけではなく、「ドル高/円安が継続すると予想する」が、ただ日米の「金融政策会合がまじかに迫っているから、万が一に備えてヘッジのためのコストを少しはかけてもしょうがない」と思っているからに過ぎない、だろう。市場参加者が円安ドル高予想を保持続けていることに変わりはないだろう。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO82361230W4A720C2ENG000/

オプション

 

4「FRB 検査官のコメント」

JP モルガン勤務時代、毎年、米国からFRBの係官が来日し、定期検査が行われていた。ある年、検査に立ち会った部下のウスイ嬢から報告があった。「検査官が『フジマキさんが毎年巨額の利益を上げているのには、本当に驚くんですが、何故、彼は単純なデリバティブしか使わないのですか?』と聞かれたので『頭が悪くて複雑なのは理解出来ないからじゃないですか?』と答えておきました。大うけでしたけどね」との報告があった。ま~、本当だから怒る気にもなれなかったが、実際、デリバティブは複雑なもの(=マーケットに不測の事態が起きた時に対応が大変)より簡単なものを上手に使う方が儲かる。前述の為替オプションのコメントはそういう経験者のコメントである。実際に取引をしたことのないアナリストやエコノミストのコメントではない。

4.「イラストレータFace の個展」

甥っ子Face(妹の次男)の個展が表参道で開かれていたので議員会館へ行く途中に寄ってきた。業界ではそれなりに名が売れているようだ。今回は油絵で今までとは少し画風(?)が異なる。祖父の長兄は東京美術学校(現在の芸大)卒で日本画家だったから、美的センスという意味では私の)故弟・藤巻幸夫とともにその血を引いているのかもしれない。その分、私と長男健太には完璧にトピっていいほど画才がない。美的能力のすべてを他の親族に吸い取られた。

こうちゃん こうちゃん2 こうちゃん3 こうちゃん4

5.「Faceの母親の絵」

以下は私の本にしばしば挿絵を描いてくれたFace の母親(私の妹。小雪をの姉)の作品(と言っても昔、趣味で書いていたに過ぎないが)

ふたばっこ

(↑は高校卒業時に自費印刷で友人、先生方に配った作品表紙)

(↓日銀危機)

日銀危機

 

 

5.「百日紅」

庭の百日紅が咲き始めた。例年より2週間早い。

さるすべり